スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(UNIX(R)用)
通常,バックアップはRDエリア単位に取得するため,更新したページも更新しないページもバックアップの取得対象になります。差分バックアップ機能を使用すると,前回のバックアップ取得時点から現在までに更新したページだけがバックアップの取得対象になります。このように,前回のバックアップ取得時点からの差分だけをバックアップとして取得するため,バックアップの取得処理時間を短縮できます。データベースの容量が多くてデータ更新量が少ない場合に,差分バックアップ機能の使用を検討してください。差分バックアップ機能の概要を次の図に示します。
図7-5 差分バックアップ機能の概要
- 〔説明〕
- 日曜日にRDエリア1〜3のバックアップを取得します。このとき,RDエリア1〜3内の使用中ページがバックアップの対象になります。このバックアップをフルバックアップといい,グループ化したRDエリア群を差分バックアップグループといいます。
- 月曜日の業務で更新処理を行います。
- 月曜日の業務終了後にRDエリア1〜3のバックアップを取得します。このとき,RDエリア1〜3内の更新ページがバックアップの対象になります。このバックアップを差分バックアップといいます。
- 火曜日の業務で更新処理を行います。
- 火曜日の業務終了後にRDエリア1〜3のバックアップを取得します。このとき,RDエリア1〜3内の更新ページがバックアップの対象になります。
- データベースの回復方法
- 火曜日の差分バックアップ取得時点にデータベースを回復する場合,データベース回復ユティリティの入力情報は日曜日に取得したフルバックアップ,月曜日に取得した差分バックアップ,火曜日に取得した差分バックアップになります。差分バックアップ機能の運用方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。
- 注意
- LOB用RDエリアに対しては差分バックアップを取得できません。
- 参考
- アンロードレスシステムログ運用の場合でも,差分バックアップ機能を使用できます。
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