スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(UNIX(R)用)

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

7.2.2 アンロードログファイルの作成システムログのアンロード

pdlogunldコマンドで,システムログをアンロードしてアンロードログファイルを作成します。アンロードログファイルを作成する前に,システムログファイルの状態について理解する必要があります。

<この項の構成>
(1) システムログファイルの状態について
(2) システムログファイルの状態を知るには
(3) アンロードログファイルの保管について
(4) システムログファイルの自動ログアンロード機能

(1) システムログファイルの状態について

システムログが出力されているファイルを現用ファイルといいます。この現用ファイルの容量一杯にシステムログが出力されると,システムログの出力先がほかのシステムログファイルに変更されます。これをシステムログファイルのスワップといいます。現用だったファイルはアンロード待ち状態のファイルとなります。HiRDB管理者は,このアンロード待ち状態のファイルをpdlogunldコマンドでアンロードします。システムログファイルの状態変化を次の図に示します。

図7-3 システムログファイルの状態変化

[図データ]

アンロード待ち状態のファイルにはシステムログを出力できません。全システムログファイルがアンロード待ち状態になると,システムログが出力できなくなり,HiRDBが異常終了します。システムログのアンロードは忘れないで実行してください。

HiRDBを正常開始するときの注意事項
HiRDBを正常終了して,その後正常開始すると,正常開始時にシステムログファイルがスワップします。したがって,アンロード待ち状態のファイルができます。これを忘れないでアンロードしてください。アンロードしないで何度も終了,開始を繰り返すと,HiRDBが開始できなくなります。
なお,サーバ定義でpd_log_rerun_swap=Yを指定すると,HiRDBの再開始時にもシステムログファイルがスワップするので注意してください。

(2) システムログファイルの状態を知るには

pdloglsコマンドでシステムログファイルの状態を確認できます。pdloglsコマンドの実行例を次に示します。

(例)
pdloglsコマンドでシステムログファイルの状態をチェックします。
[図データ]

〔説明〕
  • 3カラム目が「u」又は「a」になっているファイル(log1)が,「アンロード待ち状態」のファイルです。このファイルをアンロードします。
  • 2カラム目が「c」になっているファイル(log2)が,「現用」のファイルです。

(3) アンロードログファイルの保管について

システムログのアンロードを繰り返すと,アンロードログファイルが増えてディスク容量を圧迫する原因になります。HiRDB管理者は不要なアンロードログファイルを削除するようにしてください。

バックアップを取得すると,バックアップ取得以前に出力されたシステムログをアンロードしたアンロードログファイルが不要になります。バックアップとアンロードログファイルの関係を次の図に示します。

図7-4 バックアップとアンロードログファイルの関係

[図データ]

〔説明〕
  • アンロードログファイルAには,9:00〜12:00に出力されたシステムログがアンロードされています。
  • アンロードログファイルBには,12:00〜15:00に出力されたシステムログがアンロードされています。
  • アンロードログファイルCには,15:00〜18:00に出力されたシステムログがアンロードされています。
  • バックアップを13:00ごろに取得したとすると,データベースの回復時にはバックアップとアンロードログファイルB及びCが必要になります。アンロードログファイルAは不要になります。
 
注意
アンロードログファイルをデータベースと異なるディスクに格納してください。同じディスクに格納すると,そのディスクに障害が発生した場合,データベースを回復できなくなります。

(4) システムログファイルの自動ログアンロード機能

この項で説明したとおりHiRDB管理者はpdlogunldコマンドでアンロード待ち状態のシステムログファイルをアンロードする必要があります。この作業を忘れるとスワップ先にできる状態のシステムログファイルがなくなり,HiRDBが異常終了します。

HiRDBではシステムログファイルのアンロード作業を自動化する機能(自動ログアンロード機能)を提供しています。アンロード作業が頻繁に発生する場合は,システムログのアンロード作業の自動化を検討してください。

自動ログアンロード機能については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。