スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(UNIX(R)用)
データベースの障害に備えて,定期的にデータベースのバックアップを取得する必要があります。バックアップはデータベース複写ユティリティ(pdcopy)で取得します。
バックアップは,次に示す単位で取得できます。バックアップの取得単位はデータベース複写ユティリティ(pdcopy)のオプションで指定できます。バックアップの取得単位を次の表に示します。
表7-1 バックアップの取得単位
バックアップの 取得単位 |
説明 | pdcopyのオプションの指定 |
---|---|---|
システム単位 | 全RDエリアを対象としてバックアップを取得します。マスタディレクトリ用RDエリアなどのシステムが使用するRDエリアのバックアップも取得されます。 | -a |
ユニット単位※ | ユニット下のRDエリアを対象としてバックアップを取得します。 | -u ユニット名 |
サーバ単位※ | サーバ下のRDエリアを対象としてバックアップを取得します。 | -s サーバ名 |
RDエリア単位 | RDエリアごとにバックアップを取得します。 | -r RDエリア名 |
データベース複写ユティリティ(pdcopy)の-Mオプションでバックアップ取得モードを選択します。バックアップ取得モードを次の表に示します。
表7-2 バックアップ取得モード
バックアップ取得モード(-Mオプションの指定値) | モードの説明 | バックアップ取得時点への RDエリアの回復方法の違い |
---|---|---|
参照・更新不可能モード(x) | バックアップ取得中に,バックアップ対象RDエリアを参照及び更新できません。バックアップを取得する前に,対象RDエリアをpdhold -cコマンドで閉塞かつクローズ状態にする必要があります。 | ここで取得したバックアップを使用して,データベースをバックアップ取得時点に回復できます。 また,システムログを使用すれば,バックアップ取得時点以降の任意の同期点に回復できます。 |
参照可能モード(r) | バックアップ取得中に,バックアップ対象RDエリアは参照だけできます。更新はできません。 | |
更新可能モード(s)※1 | バックアップ取得中に,バックアップ対象RDエリアを参照及び更新できます。 | データベースをバックアップ取得時点には回復できません。バックアップ取得時点以降の任意の同期点への回復だけとなります。したがって,データベースを回復するには,バックアップ及びバックアップ取得直前のシンクポイントからのシステムログ※2が必要になります。 |
バックアップファイルは,HiRDBが稼働するサーバマシンであればどこにでも作成できます。バックアップを取得したRDエリアと同じサーバマシンに作成する必要はありません。CMTやDATなどのデバイスが,バックアップ対象RDエリアと異なるサーバマシンにあってもかまいません。バックアップファイルを格納するサーバマシンは,データベース複写ユティリティ(pdcopy)のオプションで指定できます。
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