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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


dcshmls

〈このページの構成〉

名称

共用メモリ使用状況の表示

形式

dcshmls 〔-d{stt|dyn|all}〕〔-r〕〔-b〕

機能

OpenTP1稼働中の共用メモリの使用状況を標準出力に出力します。

オプション

●-d {stt|dyn|all}

使用状況を表示する共用メモリを指定します。

 stt:静的共用メモリの詳細使用状況

 dyn:動的共用メモリの詳細使用状況

 all:静的共用メモリ,および動的共用メモリの詳細使用状況

このオプションの指定を省略すると,次に示す情報が表示されます。

  • 共用メモリプール種別

  • 共用メモリプールの大きさ

  • 現在使用中の共用メモリの合計

  • 現在の共用メモリの使用率

  • 共用メモリの最大使用量

●-r

OpenTP1がOSに対して確保するよう要求した共用メモリごとに,確保サイズと使用中サイズの概算値,共用メモリ識別子,および使用者種別を表示します。

●-b

共用メモリの使用状況をバイト単位で出力します。このオプションを指定した場合,「0x」を含め18文字で情報を出力します。ただし,次のどちらかの場合は,このオプションの指定は無視されます。

  • システム環境定義static_shmpool_sizeおよびdynamic_shmpool_sizeオペランド指定値の合計値が1945600以下

  • TP1/ServerBase以外の共用メモリプールの確保要求者の要求サイズが2ギガバイト未満

出力形式

  1. 32ビット版,または64ビット版で次のどちらかの場合の出力形式。

    • システム環境定義static_shmpool_sizeおよびdynamic_shmpool_sizeオペランド指定値の合計値が1945600以下

    • TP1/ServerBase以外の共用メモリプールの確保要求者の要求サイズが2ギガバイト未満

      [図データ]

    1.1:-dオプション指定時,またはオプションを指定しなかったときに表示されます。

    1.2:「-d stt」,または「-d all」指定時に表示されます。

    1.3:「-d dyn」,または「-d all」指定時に表示されます。

    1.4:-rオプション指定時に表示されます。

  2. 64ビット版で次のどちらかの場合の出力形式。

    • システム環境定義static_shmpool_sizeおよびdynamic_shmpool_sizeオペランド指定値の合計値が1945600より大きい

    • TP1/ServerBase以外の共用メモリプールの確保要求者の要求サイズが2ギガバイト以上

      [図データ]

    2.1:-dオプション指定時,またはオプションを指定しなかったときに表示されます。

    2.2:「-d stt」,または「-d all」指定時に表示されます。

    2.3:「-d dyn」,または「-d all」指定時に表示されます。

    2.4:-rオプション指定時に表示されます。

    2.5:次のどちらかの場合に表示されます。

      ・-dおよび-bオプション指定時

      ・-bオプション指定時

    2.6:次のどちらかの場合に表示されます。

      ・「-d stt」および-bオプション指定時

      ・「-d all」および-bオプション指定時

    2.7:次のどちらかの場合に指定されます。

      ・「-d dyn」および-bオプション指定時

      ・「-d all」および-bオプション指定時

    2.8:-rオプションおよび-bオプションを指定時に表示されます。

出力メッセージ

メッセージID

内容

出力先

KFCA00110-I

ヘルプメッセージ

標準出力

KFCA00111-E

オプションフラグの指定が誤っています

標準エラー出力

KFCA00112-E

OpenTP1稼働環境ではありません

標準エラー出力

KFCA00113-E

OpenTP1の共用メモリを参照できません

標準エラー出力

KFCA00114-E

共用メモリが破壊されているため,使用状況を検索できません

標準エラー出力

KFCA00123-W

使用状況を確認できない共用メモリブロックが存在します

標準エラー出力

KFCA00128-W

使用状況を確認できない共用メモリブロックが存在します

標準エラー出力

注意事項

このコマンドで出力される情報は,処理性能への影響を極力抑えるため,排他処理をしないで情報を参照します。このため,タイミングによっては情報を正しく取得できない可能性があります。KFCA00123-WまたはKFCA00128-Wメッセージが出力された場合は,再度コマンドを実行してください。複数回実行しても同じメッセージが出力される場合は共用メモリが破壊されているおそれがありますので,dcstop -dfでシステムを強制停止してください。その際,KFCA00123-WまたはKFCA00128-Wメッセージの内容を記録し,保守員に連絡してください。また,コアファイルが出力されている場合は,このコアファイルと共用メモリダンプを保存してください。

KFCA00123-WとKFCA00128-Wのメッセージ内容は同じですが,内容とともに出力されるロケーションの出力けた数が異なります。エラーメッセージの詳細については,マニュアル「OpenTP1 メッセージ」を参照してください。