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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Financial Service Platform プログラム作成の手引


1.3.6 メモリ管理(CBLEEMEM)

〈この項の構成〉

(1) CBLEEMEM('USERDUMP')

名称

メモリ領域のダンプ出力

形式

PROCEDURE DIVISIONの指定

CALL 'CBLEEMEM' USING 一意名1
 
DATA DIVISIONの指定
01 一意名1.
  02 データ名A  PIC X(8) VALUE 'USERDUMP'.
  02 データ名B  PIC X(5).
  02 FILLER     PIC X(3).
  02 データ名Z  PIC S9(9) COMP VALUE ZERO.
  02 FILLER     PIC X(4).
  02 データ名C  ADDRESS.
  02 データ名D  PIC 9(18) COMP.
  02 データ名E  PIC X(1).
機能

指定されたユーザメモリ領域をファイルに出力する設定を行います。

指定されたユーザメモリ領域は,ユーザメモリダンプファイルに即時出力,またはスレッドダウン時にメモリDUMPファイルに出力します。

UAPで値を設定する引数

データ名A

メッセージログの出力要求を示す要求コードを「VALUE 'USERDUMP'」と設定します。

データ名Z

0を設定します。

データ名C

出力するメモリアドレスを設定します。

次の領域の範囲にあるアドレスを指定してください。領域の先頭アドレスである必要はありません。

  • ユーザSAT領域

  • ユーザIFA領域

  • CBLEEMEM('GETWK')で確保したワークセグメント領域

データ名EにVALUE 'C'を指定した場合は,指定不要です。

データ名D

出力するメモリ領域サイズを1バイト単位で指定します。1から17,179,869,184までの範囲で指定してください。

出力する領域がデータ名Cで指定した領域の末尾領域を超えないように指定してください。

データ名EにVALUE 'C'を指定した場合は,指定不要です。

データ名E

次の値を指定します。

VALUE 'I':即時ファイル出力

 指定されたメモリ領域をユーザメモリダンプファイルに出力します。

VALUE 'D':メモリDUMP出力対象領域の設定

 スレッドダウン時,メモリDUMPファイルに出力する領域を設定します。

 1スレッドにつき30か所まで設定できます。

VALUE 'C':メモリDUMP出力対象領域のクリア

 VALUE 'D'で設定した出力領域をすべてクリアします。

TP1/EEから値が返されるデータ領域

データ名B

ステータスコードが,5桁の数字で返されます。

ステータスコード

ステータスコード

意味

00000

正常に終了しました。

00001

TP1/EEの環境下にありません。

00004

UOCから発行しているため,本機能は使用できません。

05101

引数に設定した値が間違っています。

05102

発行条件が不正です。

TP1/FSPの環境下にありません。

05109

無効なメモリ領域を設定しています。

05111

ファイル出力に失敗しました。

05112

メモリ領域の設定可能最大数を超過しました。

注意事項
  1. 出力時に指定されたメモリ領域が使用可能な領域であるかどうかのチェックは行いません。ファイル出力時に指定されたメモリ領域が返却済みのワークセグメントであっても,指定されたメモリ領域をファイルに出力します。

  2. 設定したメモリDUMP出力対象領域の設定は,システム再開始後引き継がれません。

  3. データ名EにVALUE'I'を指定した場合は,環境変数にEEUSERDUMPDIRを指定してください。当該環境変数を指定しない場合,CBLEEMEM('USERDUMP')は即時出力処理を行わないでステータスコード00000でリターンします。

  4. オフラインバッチプロセスでは,データ名EにVALUE'I'を指定してください。それ以外の値をデータ名Eに指定した場合,メモリDUMP出力対象領域の設定/クリア処理は行われますが,オフラインバッチプロセスはスレッドダウンしないため出力の契機はありません。