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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Financial Service Platform 使用の手引


30.6.11 eeobmstatls

機能

OBM状態およびロット状態を出力します。

OBM状態を出力する場合は,全OBM,実行中OBM,停止中OBM,一時休止中の一覧を出力できます。

ロット状態を出力する場合は,指定したOBMの全ロット状態を出力できます。

オンライン中のOBM構成定義を変更する運用のために複数BCMと接続する場合は,OBM状態のOPENしているOBMだけ出力します。ロット状態の出力は,OPENしているOBMに対して実行できます。

形式
eeobmstatls -g サービスグループ名
          [{-s {sta|act|stp|sus}|
            -o OBM名 [-r]}]

オプション

-g サービスグループ名 〜〈1〜31文字の識別子〉

BCMのTP1/EEのサービスグループ名を指定します。

-s {sta|act|stp|sus}《sta》

OBM状態を出力する場合に指定します。

sta

eeobmstartを実行後,終了していないすべてのOBMの状態を出力します。

act

トランザクションを実行中のOBMを出力します。実行中のOBMには,初期化中などのOBMも含みます。詳細を次の表に示します。

stp

強制停止および計画停止状態のOBMを出力します。

sus

一時休止状態のOBMを出力します。

表30‒22 フラグ引数出力するOBM状態

項番

OBMの状態

-sフラグ引数指定値

sta

act

stp

sus

1

未実行

2

初期化中

3

実行中

4

クローズ中

5

終了中

6

停止処理中

7

計画停止

8

強制停止

9

再開始処理中

10

一時休止

(凡例)

○:出力します

−:出力しません

-o OBM名 〜〈1〜8文字の識別子〉

状態を出力したいOBM名を指定します。

-sと-oの両方を省略した場合は,-s sta指定時と同様にeeobmstartを実行後,終了していないすべてのOBMの状態を出力します。

-r

BCSのノード識別子について,現在実行中のBCSを表示するか,設定したBCSを表示するかを選択します。

-rを指定した場合は,lotdef -r node_id,またはeeobmchgtrn -nで設定したBCSのノード識別子を表示します。-rを省略した場合は,OBMのノーマルトランザクションを実行中のBCSのノード識別子を表示します。

出力形式

-sを指定した場合

-sを指定した場合の出力形式を示します。

OBM name Status      Code
aaaaaaaa bbbb(bbbb)b (ccccccccccc)-(ddddddddddd)
:

出力対象のOBMのトランザクションごとに,1行出力されます。

出力対象のOBMがない場合は,見出しだけ出力されます。

-sを指定した場合の出力形式の説明を次の表に示します。

表30‒23 -sを指定した場合の出力形式の説明

項番

出力形式

説明

1

aaaaaaaa

OBM名を出力します。

左詰めで出力します。8文字未満の場合は,右側を空白で埋めます。

2

bbbb(bbbb)b

OBMの状態です。

詳細は,「OBM状態」を参照してください。

3

(ccccccccccc)-(ddddddddddd)

停止,終了理由コードです。

OBM状態が,計画停止,強制停止の場合に出力します。それ以外の状態の場合は,”(***********)-(***********)”を出力します。

ccccccccccc:「停止,終了理由コード」を参照してください。

ddddddddddd:ユーザが設定した理由コード。

-oを指定した場合

-oを指定した場合の出力形式を示します。

なお,eeobmstartコマンドおよびOBM実行結果ファイルの出力形式も同様です。

P-9W64-2A21 07-80    「1」
P-9W64-9511 00-01    「2」
OBM name         : aaaaaaaa
Start date       : yyyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx
End/Stop date    : yyyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx
Origin lot table : bbbbbbbb
Run times        : cccccccccc
OBM type         : ddddd
Trn level        : eee
Status           : ffff(ffff)f
Reason code      : ggggggggggg
User code        : hhhhhhhhhhh
BCM information
Service group  : j…j
Runid          : kkkkkkkk
nodeid         : llll
「3」                        ※1※4           ※1※4
Lv Lot name  Sts Pnum Node Commit num     Max num                                ※2
(Start date                 )-(End date                   )-(Execution time  )      ※2
1    mmmmmmmm  nnn  ooo                                                          ※1※2
 2   mmmmmmmm  nnn  ooo                                                          ※1※2
  3  mmmmmmmm  nnn  ooo pppp[,pppp]※5 qqqqqqqqqqr xxxxxxxxxx                              ※1※2
(1yyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx)-(2yyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx)-(3h:mm:ss xxx.xxx)   ※1※2
  3  mmmmmmmm  nnn  ooo pppp[,pppp]※5 qqqqqqqqqqr xxxxxxxxxx                              ※1※2
(1yyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx)-(2yyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx)-(3h:mm:ss xxx.xxx)   ※1※2
 2   mmmmmmmm  nnn  ooo                                                          ※1※2
  3  mmmmmmmm  nnn  ooo pppp[,pppp]※5 qqqqqqqqqqr xxxxxxxxxx                              ※1※2
(1yyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx)-(2yyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx)-(3h:mm:ss xxx.xxx)   ※1※2
  3  mmmmmmmm  nnn  ooo pppp qqqqqqqqqqr xxxxxxxxxx                              ※1※2
(1yyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx)-(2yyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx)-(3h:mm:ss xxx.xxx)   ※1※2

Commit num

Normal : ssssssssss ※3

Trail : tttttttttt ※3

Cancel : uuuuuuuuuu ※3

Skip : vvvvvvvvvv ※3

Total : wwwwwwwwww ※3

注※1

OBM状態が未実行および初期化中以外の場合に出力します。

注※2

該当OBMのロット1つにつき1行出力します。

出力順番はロット構成定義ファイルのlotdef定義の順番となります。

OBM開始/再開始UOCで並び替えた場合は,並び替え後の順番となります。

注※3

データ型OBMでOBM状態が強制停止,正常終了,強制終了の場合に出力します。

注※4

データ型OBMの場合に出力します。

注※5

[,pppp]は-rオプションを指定した場合に出力します。

-oを指定した場合の出力形式の説明を次の表に示します。項番の「1」,「2」,「3」は,上記出力形式の「1」,「2」,「3」を説明しています。

表30‒24 -oを指定した場合の出力形式の説明

項番

出力形式

説明

「1」

TP1/EEのシステムID,バージョンです。

「2」

TP1/FSPのシステムID,バージョンです。

「3」

ロット階層です。

数字の前に(数字-1)の空白を出力します。

1

aaaaaaaa

OBM名です。

左詰めで出力します。

2

yyyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx

OBMの開始日時(開始コマンドからの要求をBCMが受け付けた日時)とOBMの終了日時(OBM実行結果ファイルを出力した日時)です。

BCMのTP1/EEのあるサーバの日時で出力します。

yyyy/mm/dd:年(西暦)/月/日

hh:mm:ss xxx.xxx:時:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒

OBM状態が未実行の場合は,”****/**/** **:**:** ***.***”を出力します。

3

bbbbbbbb

OBMの実行に使用するロット名を出力します。

左詰めで出力します(obmdef -l lotnameに設定した値)。

4

cccccccccc

BCMのTP1/EEを開始してから,該当OBMを開始した回数です。

左詰めで出力します。

2,147,483,647を超えると1に戻ります。

5

ddddd

OBMの形式を出力します。

Data:データ型OBM

Event:イベント型OBM

6

eee

OBMのトランザクション実行に使用するトランザクションレベルを出力します。

OBMのトランザクションレベル名判定UOCを使用しない場合は,”1“または”2“のどちらかが出力されます。

OBMのトランザクションレベル名判定UOCを使用する場合は,“UOC(1)”または“UOC(2)”のどちらかを出力します。括弧内の数字は,OBMのバッチデータを入力するトランザクション実行に使用するトランザクションレベルを出力します。

7

ffff(ffff)f

OBMの状態です。

詳細は,「OBM状態」を参照してください。

8

ggggggggggg

停止,終了理由コードです。

OBM状態が,計画停止,強制停止,正常終了,強制終了の場合に出力します。それ以外の状態の場合は,”***********”を出力します。

出力内容は「停止,終了理由コード」を参照してください。

9

hhhhhhhhhhh

ユーザが設定した停止,終了理由コードです。

gggggggggggに“0000000001”(ユーザ要求による停止)が出力された場合に出力します。それ以外の場合は,”***********”を出力します。

10

j…j

BCMのTP1/EEのサービスグループ名です。

11

kkkkkkkk

BCMのTP1/EEのランIDです。

12

llll

BCMのTP1/EEが動作するTP1/SBのノード識別子です。

13

mmmmmmmm

ロット名です。

左詰めで出力します。8文字未満の場合は,右側を空白で埋めます。

14

nnn

ロット状態です。

WAT:実行待ち

RUN:実行中

PLN:計画停止

STP:強制停止

END:処理済み

15

ooo

ロットの最大同時実行数です。自動増加によって増加した分を含みます。

右詰めで出力します。3文字未満の場合は,右側を空白で埋めます。

同時実行数が1で,eeobmchgtrnコマンドで変更できない場合は,[1]と出力します。

16

pppp[,pppp]

-rを省略した場合は,該当ロットのトランザクションを実行しているBCSのTP1/EEが動作するTP1/SBのノード識別子です。

lotdef -r node_idを省略した場合は,ロット状態が実行中のときだけ出力します。

lotdef -r node_idを設定し,ロット状態が実行中以外の場合は,lotdef -r node_id,またはeeobmchgtrnコマンドで設定した1つ目のノード識別子を出力します。

-rを指定した場合は,該当ロットのlotdef -r node_id,またはeeobmchgtrnコマンドで設定したノード識別子lotdef -r node_id,またはeeobmchgtrnコマンドで2つ目のノード識別子にanywhereを設定した場合は,2つ目のノード識別子には”****”を出力します。

lotdef -r node_idを省略した場合は出力しません。

pppp[,pppp]は最下位ロットにだけ出力します。

17

qqqqqqqqqq

該当ロットの処理済み件数を出力します。

右詰めで出力します。10文字未満の場合は,左側を空白で埋めます。

データ型OBMの最下位ロットの場合にだけ出力します。

ロット状態が実行中の場合は,ブロック単位で処理済み件数が更新されます。BCSでノーマルトランザクション実行中のブロックの一部のバッチデータが処理済みとなっても処理済み件数にはカウントされません。

トレーラレコードのOBMノーマルトランザクションを起動する場合は,トレーラレコードも処理済み件数に含みます。

障害が発生した場合は,ロットの状態が実行中以外でもBCSでブロックの一部のバッチデータが処理済みとなっても処理済み件数にはカウントされない場合があります。項番18を参照してください。

18

r

処理済み件数が確認できなかった場合に”*”を出力します。

次の場合,処理済み件数が確認できないことがあります。

  • OBMノーマルトランザクション実行中にBCSのTP1/EEがプロセスダウンして,OBMノーマルトランザクションが決着していません。

  • スキップデータUOC実行中にBCMのTP1/EEがプロセスダウンして,OBMノーマルトランザクションが決着していません(該当ロットの処理済み通番管理表に排他が掛かったままとなっていると確認できません)。

処理済み件数が確認できた場合は,何も出力しません。

19

xxxxxxxxxx

該当ロットのバッチデータの通番の最大値を出力します。

右詰めで出力します。10文字未満の場合は,左側を空白で埋めます。

データ型OBMの最下位ロットの場合にだけ出力します。

20

ssssssssss

該当OBMの全ロットのOBMノーマルトランザクションで処理済みとしたバッチデータ件数です。

右詰めで出力します。10文字未満の場合は,左側を空白で埋めます。2,147,483,647を超える場合は,2,147,483,647を出力します。

トレーラレコードは含みません。

21

tttttttttt

該当OBMの全ロットのトレーラレコードのOBMノーマルトランザクション処理済み件数です。

右詰めで出力します。10文字未満の場合は,左側を空白で埋めます。2,147,483,647を超える場合は,2,147,483,647を出力します。

トレーラレコードのOBMノーマルトランザクションを起動しない場合は,常に0が出力されます。

eeobmskipコマンドで処理済みとしたトレーラレコードは,件数に含みません。

22

uuuuuuuuuu

該当OBMの全ロットのOBMトランザクション異常終了によって処理済みとしたバッチデータ件数です。

右詰めで出力します。10文字未満の場合は,左側を空白で埋めます。2,147,483,647を超える場合は,2,147,483,647を出力します。

23

vvvvvvvvvv

該当OBMの全ロットのeeobmskipコマンドによって処理済みとした件数です。

右詰めで出力します。10文字未満の場合は,左側を空白で埋めます。2,147,483,647を超える場合は,2,147,483,647を出力します。

24

wwwwwwwwww

ssssssssss,tttttttttt,uuuuuuuuuu,vvvvvvvvvvの和です。

右詰めで出力します。10文字未満の場合は,左側を空白で埋めます。2,147,483,647を超える場合は,2,147,483,647を出力します。

25

1yyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx

ロットの開始日時です。

yyyy/mm/dd:年(西暦)/月/日

hh:mm:ss xxx.xxx:時:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒

ロット状態が実行待ちの場合は,”****/**/** **:**:** ***.***”を出力します。

26

2yyy/mm/dd hh:mm:ss xxx.xxx

ロットの終了日時です。

yyyy/mm/dd:年(西暦)/月/日

hh:mm:ss xxx.xxx:時:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒

ロット状態が処理済み以外の場合は,”****/**/** **:**:** ***.***”を出力します。

27

3h:mm:ss xxx.xxx

ロットの開始から終了までの実行時間です。

hh:mm:ss xxx.xxx:時:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒

ロットの状態が,実行中以外の時間は実行時間に含まれません。

次の理由でTP1/EEが停止した場合,TP1/EE停止からTP1/EE再開始までの時間が含まれます。

  • 計画停止B

  • 強制停止

ロット状態管理票へのアクセスで強制停止した場合,強制停止からOBMの再開始の時間が含まれます。

ロット状態が処理済み以外の場合は,”00:00:00 000.000”を出力します。

実行時間が24時間以上となった場合は,”**:**:** ***.***”を出力します。

OBM状態

本コマンド,eeobmstartコマンド,およびOBM実行結果ファイルが出力するOBM状態を説明します。

OBM状態は,”xxxx(yyyy)z”の形式で出力します。

xxxxの内容を次の表に示します。

表30‒25 xxxxの内容

項番

xxxx

OBM状態

備考

1

NONE

未実行

本コマンドだけ出力します。

2

INIT

初期化中

3

RUN

実行中

4

CLS

クローズ中

5

ENDI

終了中

6

TERM

停止処理中

7

RSTR

再開始処理中

8

SUSP

一時休止

9

PLAN

計画停止

本コマンド,およびeeobmstartコマンドが出力します。

10

STOP

強制停止

11

END

終了

eeobmstartコマンド,およびOBM実行結果ファイルが出力します。

yyyyの内容を次の表に示します。

表30‒26 yyyyの内容

項番

xxxx

yyyy

yyyyの意味

1

NONE

****

なし

2

INIT

OBM開始コマンド受け付け

3

INIT

****

なし

4

PLAN

計画停止要求受け付け

5

STOP

強制停止要求受け付け

6

RUN

****

なし

7

PLAN

計画停止要求受け付け

8

STOP

強制停止要求受け付け

9

CLS

NORM

正常終了

10

CAN

強制終了

11

PLAN

計画停止

12

STOP

強制停止

13

ENDI

****

なし

14

TERM

PLAN

計画停止処理中

15

STOP

強制停止処理中

16

RSTR

****

なし

17

PLAN

計画停止要求受け付け

18

STOP

強制停止要求受け付け

19

SUSP

xxxxがSUSPとなる前のxxxx

一時休止する前のOBM状態

20

PLAN

STOP

****

なし

21

RSTR

OBM開始コマンド受け付け

22

END

NORM

正常終了

23

CAN

強制終了

zの内容を次の表に示します。

表30‒27 zの内容

項番

xxxx

z

zの意味

1

SUSP

R

RM障害によるOBMの状態更新失敗

2

S

クローズトランザクションを起動しようとしたがBCSがありません。

3

その他

空白

なし。

停止,終了理由コード

本コマンド,eeobmstartコマンド,およびOBM実行結果ファイルが出力する停止,終了理由コードを次の表に示します。

表30‒28 停止,終了理由コード

理由コード

意味

00

正常終了

01

ユーザ要求

03

全ロット停止

11

BCSのTP1/EE再開始

21

ノーマルトランザクション異常終了

22

オープントランザクション異常終了

23

クローズトランザクション異常終了

24

終了UOCの設定値不正

31

バッチデータ入力障害

32

メモリ不足

33

バッチデータ通番抜け

34

サービス名不正

35

バッチデータ表不正

36

ヒューリスティックハザード決着による通番矛盾

37

処理済み通番管理表RDエリア不足

38

ロットスケジューラ障害

39

トランザクションレベル名不正

41

BCMからBCSへ送信時の通信障害

42

BCSからの応答受信時の通信障害

43

BCSからのalive電文タイムアウト

46

OBM開始コマンドからのalive電文タイムアウト

99

その他要因

出力メッセージ

メッセージID

内容

出力先

KFSB95706-E

領域不足

標準エラー出力

KFSB95701-E

コマンド形式不正

標準エラー出力

KFSB95702-E

オプション不正

標準エラー出力

KFSB95704-E

オプション組み合わせ不正

標準エラー出力

KFSB95707-E

内部矛盾

標準エラー出力

KFSB95723-I

ヘルプメッセージ

標準出力

KFSB95705-E

コマンドエラー(コマンドプロセスで障害)

標準エラー出力