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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Financial Service Platform 使用の手引


29.1.2 SET形式オペランド

〈この項の構成〉

(1) メモリ関連定義

memory_obm_area_size=初期化確保時のプールサイズ,追加確保時のプールサイズ 〜〈符号なし整数〉((1〜1,048,576))《OBM用メモリ管理機能を使用しない》(単位:キロバイト)

OBM機能を使用する場合に本オペランドを指定します。本オペランドは,obm_server_typeにMまたはSを指定した場合に必ず指定してください。

オペランドの第一指定値には初期化時に確保するプールのサイズを指定します。第二指定値には追加確保時に確保するプールのサイズを指定します。本オペランドを指定する場合には必ず両方を指定してください。

ただし,実際のメモリ要求などによって追加確保プールサイズは定義の設定値と同一にならないことがあります。

obm_server_typeを省略またはNを指定した場合は,本オペランドを指定する必要はありません。

(2) RPC関連定義

rpc_output_message=OJの取得先ID 〜〈符号なし整数〉((0〜255))《0》

RPC/RAPでの送信処理でOJを取得する場合に,OJの取得先IDを指定します。

本オペランドを省略した場合,または,本オペランドに0を指定した場合はOJを取得しません。

本オペランドで指定した取得先IDで,OJを書き込むUAP履歴情報グループの表を決定します。取得先IDが,trnaphputidオペランドで指定されていない場合は,プロセスダウンします。

UAP履歴情報取得機能を使用しない場合(trn_aph_useオペランドにNを設定した場合)は,本オペランド設定値は無効となります。

service_attrオペランドの-oオプションを指定している場合,-vオプションで指定したサービス名,または,-xオプションで指定したトランザクション種別では,本オペランド設定値は無効となります。

本オペランドとサービスまたはトランザクションごとにOJ取得有無を設定するservice_attrオペランドの-oオプションとの関連性は,「4.1.1(1)(a) OJ取得有無」を参照してください。

rpc_output_function=OJ取得の機能拡張レベル 〜〈16進表示〉{00000000|00000001}《00000000》

OJ取得の機能拡張レベルを指定します。

service_attrオペランドの-jオプションを指定している場合,-vオプションで指定したサービス名,または,-xオプションで指定したトランザクション種別では,本オペランド設定値は無効となります。

rpc_output_messageオペランド,または,service_attrオペランドの-oオプションが指定されていない場合,本オペランド設定値は無効となります。

00000000

OJ取得の機能を拡張しません。

00000001

OJ取得を行うときに,ユーザデータを出力データとして取得しません。

rpc_bizid_chain=Y|N 〜《Y》

サーバ間連携の追跡機能で,プロセス間連携型(RPC)の業務ID引き継ぎを行うかどうかを指定します。

Y

プロセス間連携型(RPC)の業務ID引き継ぎを行います。

N

プロセス間連携型(RPC)の業務ID引き継ぎを行いません。新規の業務IDを割り当てます。

本オペランドに「Y」を指定した場合,RPC要求電文のサイズが16〜36バイト増加し,ネットワーク負荷やディスクI/Oサイズが微増します。そのため,次のどちらかの場合は,本オペランドに「N」を指定することを推奨します。

  • すべてのRPC要求先がTP1/EE(TP1/FSP)以外

  • RPCによる業務IDの引き継ぎが不要

(3) ユーザサービス関連定義

user_init_ut="エントリポインタ名" 〜〈1〜31文字の識別子〉《ユーザ初期化トランザクション起動なし》

ユーザ初期化トランザクションを提供するエントリポインタ名を指定します。

本オペランドで指定したエントリポインタ名は,ほかのオペランドで指定したエントリポインタ名と同じものでもかまいません。

エントリポインタ名についてはserviceオペランドを参照してください。

本オペランドを省略した場合はユーザ初期化トランザクションを起動しません。

queue_trnlevel="トランザクションレベル名[,同時処理限界数]"[,"トランザクションレベル名[,同時処理限界数]"]… 〜〈1〜31文字の識別子〉 〜〈符号なし整数〉((1〜255))《1》

トランザクションレベル方式で処理キュー引き出しを行う場合のトランザクションレベル名および同時処理限界数を指定します。

当該定義は複数定義でき,定義順で優先度を決定します。先に定義したトランザクションレベル名が上位優先度となります。

トランザクションレベル名の指定可能な最大数は255までです。トランザクションレベル方式の場合は必ず1つ以上指定してください。

同時処理限界数は,当該トランザクションレベル内のサービス処理を同時に処理できる最大値を指定します。

なお,eesvctlコマンドを使用する場合はトランザクションレベル名にallという名称を使用しないでください。

ji_trn="共有リソース初期化トランザクションを起動するエントリポインタ名" 〜〈1〜31文字の識別子〉《共有リソース初期化トランザクション起動なし》

共有リソース初期化トランザクション(JI)を起動するエントリポインタ名を指定します。

本オペランドで指定したエントリポインタ名は,ほかのオペランドで指定したエントリポインタ名と同じものでもかまいません。

エントリポインタ名についてはserviceオペランドを参照してください。

本オペランドを省略した場合は共有リソース初期化トランザクションを起動しません。

TP1/FSP-Hubを使用しないで本オペランドを指定する場合は,shinfdefを必ず指定してください。

TP1/FSP-Hubを使用する場合の指定方法については,TP1/FSP-Hubのドキュメントを参照してください。

ji_wait_watch_time=JIトランザクション終了待ちメッセージ出力間隔 〜〈符号なし整数〉((0〜65,535))《60》(単位:秒)

2番目以降に起動したサーバが,最初に起動したサーバのJIトランザクションが終了するまでの待ち合わせ中に出力するKFSB45671-Wの出力間隔を指定します。待ち状態がji_wait_watch_timeに指定した時間を超えるとKFSB45671-Wを出力します。以降待ち合わせが終わるまでji_wait_watch_timeに指定した間隔でKFSB45671-Wを出力します。なお,最大で1秒の誤差が生じます。

ji_wait_watch_timeに0を指定した場合は,KFSB45671-Wを出力しません。

ji_err_retry_use=Y|N 〜《N》

JIトランザクションおよびJIトランザクションを制御するトランザクションで障害が発生した場合にリトライするか,リトライしないでプロセスダウンするかを定義します。Yを指定した場合は,ji_err_retry_intervalに設定した間隔でji_err_retry_cntに設定した回数リトライします。リトライ回数を超えて障害が発生した場合はプロセスダウンします。

リトライする障害は,次のとおりです。

  • JIトランザクションを制御するための共有情報表へのアクセスで障害

  • JIトランザクションおよびJIトランザクションを制御するトランザクションがロールバック決着

次の障害が発生した場合は,リトライ回数に関係なくプロセスダウンします。

  • JIトランザクションがスレッドダウン

  • JIトランザクションおよびJIトランザクションを制御するトランザクションがヒューリスティックミックス決着

Nを指定した場合は,リトライしないでプロセスダウンします。

ji_err_retry_cnt=JIトランザクション障害時のリトライ回数 〜〈符号なし整数〉((1〜65,535))《18》

JIトランザクションおよびJIトランザクションを制御するトランザクションで障害が発生した場合のリトライ回数を指定します。障害の回数がリトライ回数を超えた場合は,プロセスダウンします。

ji_err_retry_useにNを設定した場合は,本オペランドの指定に関係なく障害が発生した場合にリトライしないでプロセスダウンします。

ji_err_retry_interval=JIトランザクション障害時のリトライ間隔 〜〈符号なし整数〉((1〜3,600))《10》(単位:秒)

JIトランザクションおよびJIトランザクションを制御するトランザクションで障害が発生した場合のリトライ間隔を秒単位で指定します。

ji_err_retry_useにNを設定した場合は,本オペランドの指定に関係なく障害が発生した場合にリトライしないでプロセスダウンします。

module_dir="ライブラリ格納ディレクトリ名" 〜〈511文字以内のパス名〉

TP1/EE起動時に読み込むUAP共用ライブラリの格納ディレクトリを絶対パス名で指定します。本定義は5回まで指定可能です。

本定義はfsp_use=Yの時は必須となります。

module_dirにはstatic_module_dirと同一のディレクトリを指定することはできません。

オフラインバッチ定義の場合

オフラインバッチ定義では本オペランドを省略できます。省略値は,環境変数EEBPPMODULEDIRに設定したライブラリ格納ディレクトリ名となります。

本オペランドと環境変数EEBPPMODULEDIRの両方が設定されている場合は,環境変数のディレクトリ名が優先されます。

また,本オペランドと環境変数EEBPPMODULEDIRの両方が省略されている場合はエラーとなります。

static_module_dir="入れ替え対象外ライブラリ格納ディレクトリ名" 〜〈511文字以内のパス名〉

UAP共用ライブラリ同時入れ替え機能によるライブラリ入れ替えの対象外となるライブラリの格納ディレクトリを絶対パス名で指定します。本定義で指定されたディレクトリ内のライブラリは入れ替えの対象になりません。

本定義は5回まで指定可能です。

本定義はuapdir_exchange_use=YかつUOCを使用する場合は必須となり,UOCのあるライブラリおよびUOCから呼び出されるライブラリはすべてstatic_module_dirに格納しなければなりません。

また,static_module_dirにはmodule_dirと同一のディレクトリを指定することはできません。

リトライロールバック後処理UOCのあるライブラリは,static_module_dirではなく,module_dirに指定したディレクトリ内に格納してください。

uapdir_exchange_use=Y|N 〜《N》

複数サーバのUAP共用ライブラリ同時入れ替え機能を使用するかどうかを指定します。

Y

複数サーバのUAP共用ライブラリ同時入れ替え機能を使用します。

N

複数サーバのUAP共用ライブラリ同時入れ替え機能を使用しません。

obm_service="サービス名=エントリポインタ名[,同時処理限界数]"[,"サービス名=エントリポインタ名[,同時処理限界数]"]… 〜〈1〜31文字の識別子〉 〜〈符号なし整数〉((1〜255))《255》

このサービスグループに属するOBM機能のサービス名とそのサービスを提供するエントリポインタ名の組をすべてのサービスについて指定します。

エントリポインタ名とは,Cの関数名であり,COBOLのプログラム名,または入り口名のことです。サービス名とエントリポインタ名は,1対1に対応していなくてもかまいません。複数のサービス名に1つのエントリポインタ名を対応させてもかまいません。

本オペランドは,obm_server_typeにMまたはSを指定したときに有効となります。MまたはSを指定しなかった場合は,構文チェックを実行したあと無視されます

注※

次のオペランドで,最大で指定可能な数には含まれます。

serviceオペランド,dbq_serviceオペランド,dbq_obs_serviceオペランド,およびobm_serviceオペランドを合わせて最大32,000まで指定可能です。

serviceオペランド,dbq_serviceオペランド,dbq_obs_serviceオペランド,およびobm_serviceオペランドで指定する名称は一意にする必要があります。

(4) メッセージログ関連定義

log_restrain_message=Y|N 〜《N》

メッセージ出力の抑止機能を使用するかどうかを設定します。

Y

メッセージ出力の抑止機能を使用します。

N

メッセージ出力の抑止機能を使用しません。

(5) トラブルシュート関連定義

trb_dump_area_kind=メモリDUMPファイル出力領域種別 〜〈符号なし整数〉(0〜127)《9》

メモリDUMPファイルに対する出力対象領域を符号なし整数の和で指定します。

0を指定した場合は出力対象領域なしと見なします。

13

COBOL用メモリ領域(COBOL用メモリ管理機能を使用している場合),データ処理基盤用メモリ領域(データ処理基盤用メモリ管理機能を使用している場合),または,大量処理用システム領域および大量処理用ユーザ領域(大量処理用メモリ管理機能を使用している場合)

65

ユーザメモリダンプ領域(ユーザメモリダンプのメモリDUMPファイル出力を使用している場合)

69

ユーザメモリダンプ領域(ユーザメモリダンプのメモリDUMPファイル出力を使用している場合),COBOL用メモリ領域(COBOL用メモリ管理機能を使用している場合)

trb_line_sdtrace_buf_entry_size=SDBハンドラ機能回線トレース用一時バッファ領域サイズ 〜〈符号なし整数〉((1〜64))《10》(単位:キロバイト)

次の回線トレース情報をスレッド単位で格納する一時バッファ領域のサイズをキロバイト単位で指定します。

  • SDBハンドラ機能のトレース情報

次の式を満たすように指定することを推奨します。

次の式を満たさない場合,SDBを利用するトランザクションの性能が劣化する場合があります。

trb_line_trace_buffer_size>trb_line_sdtrace_buf_entry_size

本オペランドはSDBハンドラ機能を使用する場合(SDBハンドラ関連定義のsdh_useがYの場合)だけ,有効となります。

SDBハンドラ機能を使用しない場合(SDBハンドラ関連定義のsdh_useがNの場合)は,本オペランド設定値は無効となります。

(6) トランザクション関連定義

trn_expiration_time_ji=JIトランザクション処理監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65,535))《trn_expiration_timeの指定値》(単位:秒)

共有リソース初期化トランザクションでのトランザクション処理の監視時間を秒単位で指定します。指定時間を超えた場合は,異常終了します。0を指定した場合は,時間監視しません。

本オペランド省略時は「trn_expiration_time」の指定値を初期値とします。

trn_expiration_time_ut=UTトランザクション処理監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65,535))《trn_expiration_timeの指定値》(単位:秒)

ユーザ初期化トランザクションでのトランザクション処理の監視時間を秒単位で指定します。指定時間を超えた場合は,異常終了します。0を指定した場合は,時間監視しません。本オペランド省略時は「trn_expiration_time」の指定値を初期値とします。

trn_expiration_time_cu=CUトランザクション処理監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65,535))《trn_expiration_timeの指定値》(単位:秒)

ユーザコマンドトランザクションでのトランザクション処理の監視時間を秒単位で指定します。指定時間を超えた場合は,「uapabend_downmode」の定義に従い異常終了します。0を指定した場合は,時間監視しません。本オペランド省略時は「trn_expiration_time」の指定値を初期値とします。

trn_retry_interval_rm_open_mime=xa_open関数発行リトライインタバル時間(MI,ME,JIトラントランザクション用) 〜〈符号なし整数〉((1〜3,600))《10》(単位:秒)

xa_open関数発行リトライをする間隔を秒単位で指定します。

trn_retry_count_rm_open_mime=xa_open関数発行リトライ回数(MI,ME,JIトラントランザクション用) 〜〈符号なし整数〉((1〜65,535))《18》

xa_open関数発行リトライをする回数を指定します。

trn_max_retry_count=ロールバックリトライ回数 〜〈符号なし整数〉((0〜255))《3》

ロールバックリトライ機能使用時,同一メッセージに対してee_trn_retry_rollback()によるリトライ上限回数を指定します。

リトライ回数が上限値に達した場合にee_trn_retry_rollback()を発行するとリトライを行わないでスレッドダウンし,ERRTRN3を起動します。

このオペランドに0を指定した場合は,ロールバックリトライ機能を使用しません。

このオペランドに1以上の値を指定した場合,トランザクション決着時まで処理キューや入力メッセージを保持します。次の定義値に,処理スレッド数(thread_no)分を加算した値を見積もってください。

  • pce_no

  • time_message_no

  • recv_message_buf_cnt

trn_aph_use=Y|N 〜《N》

UAP履歴情報取得機能を使用するかどうかを指定します。

本機能は,TP1/FSPオプション(fsp_use=Y)が指定されている場合だけ有効となります。

Y

UAP履歴情報取得機能を使用します。

N

UAP履歴情報取得機能を使用しません。

trn_aph_start_err_down=Y|N 〜《Y》

正常開始または再開始時に,リソースマネジャとの接続エラーやグループ管理表へのアクセスエラーなどによってUAP履歴情報グループの表が使用不可の状態となったときにプロセスダウンするかを指定します。

Y

プロセスダウンします。

N

障害となったUAP履歴情報グループを使用不可状態として処理を続行します。

ee_trn_uap_put(),CBLEETRN('UAPPUT')を発行した場合,取得先IDに属する使用不可状態でないUAP履歴情報グループの表に対してだけUAP履歴情報を取得します。

trn_aph_online_err_down=Y|N 〜《Y》

オンライン中に,グループ管理表へのアクセスエラーなどによってUAP履歴情報グループの表が使用不可の状態となったときにプロセスダウンするかを指定します。

Y

プロセスダウンします。

N

障害となったUAP履歴情報グループを使用不可状態として処理を続行します。

ee_trn_uap_put(),CBLEETRN('UAPPUT')を発行した場合,取得先IDに属する使用不可状態でないUAP履歴情報グループの表に対してだけUAP履歴情報を取得します。

trn_aph_table_min_count=使用可能な最小履歴情報表数 〜〈符号なし整数〉((3〜1,000))《4》

UAP履歴情報グループ内で最低必要な使用可能な履歴情報表の数を指定します。

TP1/EE開始時の現用表の決定処理で履歴情報表にアクセスし,表の構成チェックで問題がないときに使用可能と判断します。使用可能な履歴情報表の数が本指定値に満たない場合は,トランザクション関連定義trn_aph_start_err_downオペランド指定値に従い後処理を行います。

本指定値には,trn_aph_no_use_table_min_countオペランド以上の値を指定してください。

UAP履歴情報グループ下に5個の履歴情報表があり,表の構成チェックが次の結果となったとき,履歴情報表が使用可能かどうかの判断例を次の表に示します。

この場合,本指定値が4以上のときは,トランザクション関連定義trn_aph_start_err_downオペランド指定値に従い後処理を行います。

表29‒28 履歴情報表の使用可否の例

履歴情報表

表の状態

構成チェック結果

使用可否

履歴情報表1

未使用

RDエリア閉塞によって構成チェック不可

×

履歴情報表2

使用済

問題なし

履歴情報表3

未使用

問題なし

履歴情報表4

未使用

履歴情報表の表破壊を検知

×

履歴情報表5

未使用

問題なし

(凡例)

○:使用可能な状態

×:使用不可の状態

trn_aph_no_use_table_min_count=未使用の最小履歴情報表数 〜〈符号なし整数〉((3〜1,000))《4》

UAP履歴情報グループ内で最低必要な未使用の履歴情報表の数を指定します。

TP1/EE開始時の現用表の決定処理で未使用の履歴情報表数を確認し,本指定値に満たない場合は,トランザクション関連定義trn_aph_start_err_downオペランド指定値に従い後処理を行います。

テストモード使用時は,未使用の履歴情報表数の確認を行いません。

trn_aph_no_use_table_count=未使用の履歴情報表の監視対象数 〜〈符号なし整数〉((1〜32))《2》

UAP履歴情報グループ内で未使用の履歴情報表の監視対象数を指定します。

オンライン中に未使用の履歴情報表の数が本指定値に満たないときは,トランザクション関連定義trn_aph_lack_table_msg_intervalオペランド指定値の間隔で,警告メッセージ(KFSB50958-Eメッセージ)を出力します。

テストモード使用時は,未使用の履歴情報表数の監視を行いません。

trn_aph_lack_table_msg_interval=履歴情報表の空き監視メッセージ出力最小間隔 〜〈符号なし整数〉((10〜3,600))《60》(単位:秒)

UAP履歴情報グループ内で未使用の履歴情報表の数がtrn_aph_no_use_table_countオペランド指定値に満たないときの警告メッセージ(KFSB50958-Eメッセージ)を出力する最小時間間隔を指定します。

トランザクション関連定義trn_aph_lack_table_msg_intervalオペランドの指定値と,実際のメッセージ出力間隔とは,最大10秒の誤差が発生します。ただし,監視処理で時間が掛かっているときは,10秒以上の誤差が発生する場合もあります。

テストモード使用時は,未使用の履歴情報表数の監視を行いません。

trn_aph_planend_swap=Y|N 〜《N》

計画停止Aによる終了時,現用の履歴情報表をスワップするかどうかを指定します。

Y

計画停止Aによる終了時,現用の履歴情報表をスワップします。

N

計画停止Aによる終了時,現用の履歴情報表をスワップしません。

trn_aph_end_watch_time=終了時の履歴情報表の状態変更監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜3,600))《600》(単位:秒)

TP1/EE終了時,履歴情報表の状態変更が完了するまでの監視時間を指定します。

指定時間を過ぎても履歴情報表の状態変更が完了しないときは,KFSB50954-Eメッセージを出力して終了します。

0を指定した場合,履歴情報表の状態変更が完了するまで終了しません。

続行不可のエラーが発生したときは,監視時間に関係なく終了します。

本指定値に10以下の値を指定すると,切り替え中の履歴情報表を使用済みにしないで終了する場合があります。

trn_aph_swap_err_down=Y|N 〜《Y》

履歴情報表の満杯を検知したときや障害発生時,スワップ先が決定できないでスワップできなかったときに,プロセスダウンするかどうかを指定します。

Y

プロセスダウンします。

N

プロセスダウンしないでトランザクションをロールバックします。

trn_aph_used_table_msg_interval=履歴情報表の使用済監視メッセージ出力間隔 〜〈符号なし整数〉((5〜10,000))

オンラインを開始(再開始含む)するとき,UAP履歴情報グループ内に以前のルート世代のオンラインで使用した履歴情報表が,使用済みのまま残っている場合の監視メッセージ(KFSB40955-W)を出力する間隔を指定します。trn_aph_used_table_msg_intervalオペランドでは,10秒間隔で動作する監視処理の何回に1回,KFSB40955-Wメッセージを出力するかを指定します。ただし,監視処理で時間が掛かっているときは出力間隔に誤差が発生する場合もあります。

trn_aph_used_table_msg_intervalオペランドを省略した場合,および,テストモード使用時はKFSB40955-Wメッセージを出力しません。

trn_transactional_rpcless_use=Y|N 〜《N》

トランザクショナルRPC抑止機能を使用するかどうかを指定します。

Y

トランザクショナルRPC抑止機能を使用します。

N

トランザクショナルRPC抑止機能を使用しません。

オフラインバッチ機能使用時の定義について

次のオペランドの説明で記載している「xa_open関数」については「CONNECT」と読み替えてください。

  • trn_wait_rm_open

  • trn_retry_interval_rm_open

  • trn_retry_count_rm_open

trn_aph_max_oj_size=OJ出力最大サイズ 〜〈符号なし整数〉((30,000〜9,437,184))《30000》(単位:バイト)

履歴情報表に取得するUAP履歴情報の出力データ(OJ)の最大サイズを指定します。

OJ出力最大サイズは,履歴情報共通インデクスとOJヘッダを含めたサイズです。

8の倍数値を指定してください。それ以外の場合,指定値を8の倍数値に切り上げた値を出力データ(OJ)の最大サイズとして扱います。

また,次の算出式を満たすよう指定してください。

次の算出式を満たさない履歴情報表があった場合,TP1/EE開始時にKFSB40957-Wメッセージを出力します。

OJ出力最大サイズ≦(a−40)×b÷5
(凡例)

a:eeaphgrphコマンドの-zオプション指定値

b:eeaphgrphコマンド,またはeeaphtblhコマンドの-cオプション指定値

(7) オフラインバッチ関連定義

user_bpp_bs="エントリポインタ名" 〜〈1〜31文字の識別子〉《環境変数EEBPPBSENTPTR指定値》

オフラインバッチユーザサービストランザクションを提供するエントリポインタ名を指定します。

エントリポインタ名についてはserviceオペランドを参照してください。

本オペランドはオンラインTP1/EEの定義では指定不可です。

本オペランドはオフラインバッチ定義でだけ指定可能です。

環境変数EEBPPBSENTPTRにエントリポインタ名が設定されている場合は,本オペランドではなく環境変数のエントリポインタ名が優先されます。本オペランドと環境変数EEBPPBSENTPTRの両方が省略されている場合はエラーとなります。

trn_expiration_time_bs=BSトランザクション処理監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65,535))《0》(単位:秒)

オフラインバッチユーザサービスでのトランザクション処理の監視時間を秒単位で指定します。指定時間を超えた場合は,異常終了します。省略または0を指定した場合は,時間監視しません。

本オペランドはオンラインTP1/EEの定義では指定不可です。

本オペランドはオフラインバッチ定義でだけ指定可能です。

(8) タイマ関連定義

tim_perm_thread_no=タイマ処理スレッド数 〜〈符号なし整数〉((0〜64))《0》

永続化指定のタイマトランザクションの即時登録処理,即時取り消し処理,起動時刻に達したタイマの起動処理を実行するスレッド数を指定します。

本オペランドに1以上を指定した場合は,指定値+1のタイマ処理スレッドを作成します。

本オペランドに0を指定した場合は,永続化指定のタイマ機能は使用できません。タイマ処理スレッドは作成しません。

tim_perm_resist_timeout=永続タイマの即時タイマ登録,または取り消し時のタイムアウト時間 〜〈符号なし整数〉((0〜3,600))《60》(単位:秒)

永続化指定のタイマトランザクションを即時登録,または即時取り消しする場合の処理完了までの監視時間を秒単位で指定します。0を指定した場合は,処理完了までの時間監視を行いません。

tim_perm_start_timeout=永続タイマの起動要求の応答監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜3,600))《10》(単位:秒)

永続タイマを別のTP1/EEで起動する通信の応答監視時間を秒単位で指定します。本オペランドは永続タイマを監視するTP1/EEに指定します。0を指定した場合は,応答時間監視を行いません。

tim_perm_interval_time=永続タイマの監視間隔 〜〈符号なし整数〉((100|250|500|1,000))《1,000》(単位:ミリ秒)

永続化指定のタイマトランザクションが起動時刻に達したか監視を行う間隔をミリ秒単位で指定します。本オペランドは永続タイマを監視するTP1/EEに指定します。

tim_perm_del_overtime=再開始時に永続タイマを削除する超過時間 〜〈符号なし整数〉((0〜60))《0》(単位:分)

永続タイマを監視するTP1/EE再開始時,監視対象のタイマデータ表に登録された,起動予定時刻を超過した永続タイマを削除する際の,超過時間を分単位で指定します。

0を指定した場合は,永続タイマをすべて削除します。

(9) OBM関連定義

obm_server_type=M|S|N 〜《N》

OBMのサーバタイプを指定します。

M

BCMとしてOBMの機能を使用します。

S

BCSとしてOBMの機能を使用します。

N

OBMの機能を使用しません。

obm_trnlevel="トランザクションレベル名1","トランザクションレベル名2" 〜〈1〜31文字の識別子〉

OBMトランザクションを実行するトランザクションレベル名を指定します。

トランザクションレベル名1はロット構成定義ファイルのobmdefコマンド-kオプションqueオペランドに1を設定したOBMのトランザクションが登録されます。

トランザクションレベル名2はロット構成定義ファイルのobmdefコマンド-kオプションqueオペランドに2を設定したOBMのトランザクションが登録されます。

トランザクションレベル名には,queue_trnlevelオペランドで指定したトランザクションレベル名のどれかを指定します。

obm_server_typeにM,またはSを指定していない場合は,本オペランドは無視します。

注※

OBMオープントランザクション,OBMノーマルトランザクション,OBMクローズトランザクション,バッチデータを入力するTP1/EEシステムのトランザクションです。

obm_endchkmsg_interval=OBM終了監視メッセージ出力間隔 〜〈符号なし整数〉((0,10〜3,600))《180》(単位:秒)
  • BCMのTP1/EEの場合

    BCMのTP1/EEを正常終了,または計画停止Aで停止する場合に,終了監視対象の状態のOBMがあることを通知するKFSB55718-Wメッセージの出力間隔を指定します。0を指定した場合は,1度だけKFSB55718-Wメッセージを出力します。KFSB55718-Wメッセージの出力間隔は,最大5秒の誤差が発生します。

  • BCSのTP1/EEの場合

    BCSのTP1/EEを正常終了,または計画停止Aで停止する場合に,BCSからBCMに対する終了連絡の応答を待ち合わせていることを通知するKFSB55719-Wの出力間隔を指定します。0を指定した場合は,1度だけKFSB55719-Wを出力します。KFSB55719-Wメッセージの出力間隔は,最大5秒の誤差が発生します。

obm_server_typeにM,またはSを指定していない場合は,本オペランドは無視します。

obm_suspend_monitor_interval=OBM一時休止監視間隔 〜〈符号なし整数〉((1〜60))《10》(単位:秒)

一時休止中のOBMが回復可能か監視する間隔を指定します。

obm_suspendmsg_interval=一時休止中OBM警告メッセージ出力間隔 〜〈符号なし整数〉((10〜3,600))《180》(単位:秒)

一時休止中のOBMがある場合に出力する警告メッセージKFSB45713-Wの出力間隔を指定します。最大でobm_suspend_monitor_interval指定値の誤差が発生します。

obm_server_typeにM,またはSを指定していない場合は,本オペランドは無視します。

obm_bcm_type=normal|switch〜《normal》

BCM間のOPEN状態管理機能使用時のBCMが通常使用か切替用かを指定します。

normal

通常使用

switch

切替用

2つのBCMの両方に同じ値を設定した場合は,あとから開始したBCMのTP1/EEが初期化処理で異常終了します。

obm_take_over_check_interval=OPEN状態の引き継ぎチェック間隔 〜〈符号なし整数〉((1〜3600))《30》(単位:秒)

BCM間のOPEN状態管理機能使用時の計画停止,強制停止状態のOBMの状態が引き継ぎ可能な状態かチェックする間隔を指定します。通常は引き継ぎ可能な状態になった時にRPC通信によって通知しますが,通知前にTP1/EEプロセスが異常終了するなど,RPC通信で障害が発生した場合に,この間隔でチェックすることでリカバリします。

(10) プロセス関連定義

recover_endsync=Y|N 〜《Y》

eesvstartコマンドの「-a R」オプションで,TP1/EEを回復モードで手動起動した場合に,トランザクション回復完了と同期してeesvstartコマンドを終了させるかどうかを指定します。

Y

トランザクション回復完了時にeesvstartコマンドが終了します。

N

トランザクション回復開始時にeesvstartコマンドが終了します。

recover_command="ユーザコマンド名" 〜〈510文字以内のパス名〉

回復モードの自動起動時,トランザクションの回復の代わりに,指定したユーザコマンドを実行します。省略した場合は実行しません。

ユーザコマンド名は絶対パスで指定します。"(引用符)で囲むことでコマンド引数を指定できます。

指定したユーザコマンドは,TP1/EEプロセス上から実行します。そのため,コマンド内で自TP1/EEやTP1/SBの終了待ちを行うコマンド(eesvstop,dcstopなど)を実行すると,コマンドが終了しないおそれがあります。このようなコマンドを実行する場合は,コマンド文字列の終端に「&」を指定し,バックグラウンドで実行してください。

コマンドを実行する場合,異常終了したTP1/EEプロセスが自動的に再起動されるよう,TP1/SB定義を設定しておく必要があります。TP1/SB定義については,マニュアル「OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 システム定義」を参照してください。

recover_watch_timeに0を指定している場合は,本オペランドは無視します。

recover_watch_time=回復モード自動起動する連続異常終了限界経過時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65,535))《0》(単位:分)

TP1/EEプロセスの連続異常終了を監視する時間を分単位で指定します。指定時間内に3回異常終了した場合,TP1/EEプロセスは回復モードで自動起動します。0を指定した場合は,回復モードを自動起動しません。

本オペランドに0以外の値を指定した場合,term_watch_timeオペランドによる連続異常終了限界経過時間監視を行いません。

本オペランドに0以外の値を指定しており,かつ,TP1/SBのterm_watch_timeオペランドにも0以外を指定している場合,直前の再起動によって再開始したTP1/EEプロセスが,TP1/SBのterm_watch_timeオペランド値以内で異常終了すると,回復モードでTP1/EEを起動します。そのため,連続異常終了限界経過時間監視によって回復モードを起動したい場合は,次のように定義することを推奨します。

(TP1/SBのterm_watch_time×2)<recover_watch_time

(11) ステータスファイル関連定義

sts_fileless_use=Y|N 〜《N》

ステータスファイルレス機能を使用するかどうかを指定します。

Y

ステータスファイルレス機能を使用します。

N

ステータスファイルレス機能を使用しません。

XAインタフェースによるトランザクションを実行する場合,またはトランザクショナルRPCを使用する場合,Yを指定することはできません。

sts_fileless_level=1|2 〜《1》

ステータスファイルレス機能使用時,システム制御情報のステータスファイルに取得しないレベルを指定します。

1

すべてのシステム制御情報をステータスファイルに取得しません。1を指定した場合,ステータスファイルは使用しません。ほかのステータスファイル関連定義は省略可能です。ほかのステータスファイル関連定義を指定しても無効になります。

2

RPCのトランザクション連携に関するシステム制御情報をステータスファイルに取得しません。2を指定した場合,ステータスファイルは使用します。ステータスファイル関連定義の必須定義は指定してください。

sts_fileless_levelオペランドは,sts_fileless_useオペランドにYを指定している場合だけ有効です。

(12) SDBハンドラ機能関連定義

sdh_use=Y|N 〜《N》

SDBハンドラ機能を使用するかどうかを指定します。

本機能は,TP1/FSPオプション(fsp_use=Y)が指定されている場合だけ有効となります。

fsp_useオペランドに「N」を指定し,sdh_useオペランドに「Y」を指定した場合は,TP1/EE起動時にプロセスダウンします。

Y

SDBハンドラ機能を使用します。

N

SDBハンドラ機能を使用しません。

sdh_start_rmerr_mode=stop|continue 〜《stop》

TP1/EE開始時,リソースマネジャが未起動のためSDBデータベース情報を取得できない場合の動作を指定します。

本機能は,sdh_useオペランドが「Y」の場合だけ有効となります。

stop

プロセスダウンします。

continue

障害となったリソースマネジャをSDBハンドラ対象外として処理を続行します。

sdh_restart_rmerr_mode=stop|continue 〜《stop》

TP1/EE再開始時,リソースマネジャが未起動のためSDBデータベース情報を取得できない場合の動作を指定します。本機能は,sdh_useオペランドが「Y」の場合だけ有効となります。

stop

プロセスダウンします。

continue

障害となったリソースマネジャをSDBハンドラ対象外として処理を続行します。

sdh_restart_rm_mode=all|continue 〜《continue》

TP1/EE再開始時に,接続するリソースマネジャを選択します。

本機能は,sdh_useオペランドが「Y」の場合だけ有効となります。

continue

正常開始時に接続していたリソースマネジャにだけ接続します。ただし,オン中SDBデータベース定義変更機能で正副切り替えを行っている場合は,正副切り替え時に接続していたリソースマネジャにだけ接続します。

all

定義されている全リソースマネジャに接続します。

sdh_workmem_size=初期確保サイズS1,追加確保サイズS2 〜〈符号なし整数〉S1((1〜1,048,576)),S2((0〜1,048,576))《1,1》(単位:キロバイト)

SDBハンドラ機能で使用する処理スレッドごとのワークメモリの確保サイズを指定します。

オペランドの第一指定値には初期化時に確保するサイズを指定します。第二指定値には追加確保時に確保するサイズを指定します。追加確保サイズに0を指定した場合は,追加確保要求時に追加確保は行わないでKFSB54302-Eメッセージを出力してAPIは失敗します。本オペランドを指定する場合には必ず双方を指定してください。

実際のメモリ要求サイズが追加確保サイズより大きい場合,メモリ要求サイズのメモリを確保するため,定義の設定値と同一にならない場合があります。追加確保したワークメモリはトランザクション決着時に解放します。

使用メモリサイズはSDB構成に依存するため事前にSDB構成を基にメモリサイズを見積もり,処理スレッド数を考慮して,初期確保サイズはmax_mem_sizeオペランドに,追加確保サイズはsystem_work_sizeオペランドに加算してください。本機能は,sdh_useオペランドが「Y」の場合だけ有効となります。

sdh_deadlock_mode=continue|rollback_mark|rollback_retry 〜《rollback_mark》

SDBへのアクセスで,デッドロック,排他待ち時間超過を検出したあとの動作を指定します。

本機能は,sdh_useオペランドが「Y」の場合だけ有効となります。

continue

SDHステータスコードにデッドロックを意味する値を設定し,APIはエラーリターンします。このとき,TP1/EE内では,トランザクションのロールバック指示(ee_trn_rollback_mark())は行いません。そのため,ユーザは必要に応じて後処理(ロールバック,リトライなど)を行ってください。ただし,HiRDBで暗黙的ロールバックが発生した場合は,本指定値であっても「rollback_mark」と同じ処理を行います。

rollback_mark

TP1/EE内でトランザクションのロールバック指示(ee_trn_rollback_mark())を行ったあと,SDHステータスコードにデッドロックを意味する値を設定し,APIはエラーリターンします。以降,当該トランザクションでは,個別終了以外のSDBハンドラ機能のAPIは使用できません。

rollback_retry

リトライロールバック機能を使用し,ロールバックします。本項目を設定した場合は,APIはリターンしないで,即時にリトライロールバックを実行します。ただし,リトライロールバック条件を満たしていない場合は「rollback_mark」と同じ動作となります。

sdh_redef_use=Y|N 〜《N》

オン中SDBデータベース定義変更機能を使用するかどうかを指定します。

オン中SDBデータベース定義変更の各種運用を行うeesdhchgコマンドを別サーバ上で実行する場合(他ノード実行),コマンド入力元の指示サーバでは,本オペランド指定値はどちらでもかまいません。

本機能は,sdh_useオペランドが「Y」の場合だけ有効となります。

Y

オン中SDBデータベース定義変更機能を使用します。

N

オン中SDBデータベース定義変更機能を使用しません。

sdh_redef_area=SDBデータベース定義情報領域サイズ 〜〈符号なし整数〉((10〜1,048,576))《10》(単位:キロバイト)

オン中定義変更機能で,SDBデータベース定義情報を格納するSDBデータベース定義情報領域のサイズを指定します。必要サイズはSDBデータベース定義情報に依存するため,将来のSDBデータベース定義変更内容を考慮し,十分に大きい値を指定してください。SDBデータベース定義情報領域は,正副2面分を確保します。そのため,「本オペランド指定値×2」をsystem_work_sizeオペランドに加算してください。

SDBデータベース定義情報がSDBデータベース定義情報領域に収まらない場合は,不足分をシステムワークメモリから割り当てます。システムワークメモリが不足した場合は,OSメモリを割り当てます。OSメモリの割り当てにも失敗した場合,TP1/EE起動時はプロセスダウン,SDBデータベース定義情報の事前取得時は事前取得失敗となります。

sdh_useオペランドが「Y」,かつ,sdh_redef_useオペランドが「Y」の場合だけ,SDBデータベース定義情報領域の確保を行います。

sdh_redef_maxcnt=SDBデータベース定義情報事前取得の同時実行数 〜〈符号なし整数〉((2〜255))《255》

SDBデータベース定義情報の事前取得時,trnstringオペランドで指定したRM単位に起動するSBトランザクションの同時実行数を指定します。本オペランド値が大きい場合,事前取得を並行実行するため,早く終了できる場合がありますが,事前取得中のTP1/EEやHiRDBの負荷が高くなり,オンライン性能が低下するおそれがあります。本オペランド値が小さい場合,オンラインに与える影響は小さいですが,事前取得に時間が掛かることがあります。

他ノード実行時,実行サーバでは,各SBトランザクションの終了待ち合わせをSBトランザクションで行います。そのため,同時取得するRM数+1を指定することを推奨します。

sdh_useオペランドが「Y」,かつ,sdh_redef_useオペランドが「Y」の場合だけ有効となります。

sdh_nlocksqlerr_mode=continue|rollback_mark|rollback_retry 〜《rollback_mark》

無排他モードの参照系SDBデータベースアクセスで,同一レコードに対する更新系SDBデータベースアクセスとの競合(SQLCODE:-63005)が発生した場合の動作を指定します。

continue

SDHステータスコードにデッドロックを意味する値を設定し,CBLEESDH()はエラーリターンします。このとき,TP1/EE内では,トランザクションのロールバック指示(ee_trn_rollback_mark())は行いません。そのため,ユーザは必要に応じて後処理(ロールバック,リトライなど)を行ってください。ただし,HiRDBで暗黙的ロールバックが発生した場合は,本指定値であっても「rollback_mark」と同じ処理を行います。

rollback_mark

TP1/EE内でトランザクションのロールバック指示(ee_trn_rollback_mark())を行ったあと,SDHステータスコードにデッドロックを意味する値を設定し,CBLEESDH()はエラーリターンします。以降,当該トランザクションでは,個別終了以外のCBLEESDH()は使用できません。

rollback_retry

リトライロールバック機能を使用し,ロールバックします。本項目を設定した場合は,APIはリターンしないで,即時にリトライロールバックを実行します。ただし,リトライロールバック条件を満たしていない場合(リトライロールバック不可定義のサービスなど)は「rollback_mark」と同じ動作となります。

(13) データ連携支援関連定義

trn_rks_max_trn_num=データ連携支援で同時に処理キュー登録に滞留できるUJの最大トランザクション数 〜〈符号なし整数〉((16〜65,535))《1,000》

使用メモリの増大を防止するため,データ連携支援で処理キュー登録に滞留できるユーザデータ(UJ)の最大トランザクション数を指定します。トランザクション数が本定義値に達した場合,ユーザデータ抽出処理を一時中断します。trn_rks_trn_wait定義時間経過までに,トランザクション数が本定義値未満になった場合,ユーザデータ抽出処理を再開します。

本定義値は,データ連携支援制御情報ファイルCONTROL文PJUPITVLオペランド以上の値を指定してください。

trn_rks_trn_wait=UJ抽出処理の一時中断状態の監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜3,600))《0》(単位:秒)

トランザクション数が最大値に達した,または処理キュー登録数が最大値に達したことによって,UJ抽出処理が一時中断してから,再開するまでの時間を監視します。

本定義時間経過までに,UJ抽出処理が再開しなかった場合,データ連携支援を中断します。

本定義値に0を指定した場合,UJ抽出処理の一時中断中状態の監視を行いません。

本定義値に0以外を指定した場合は,次の待ち時間,監視時間の最大の時間よりも,本定義値に指定する監視時間を大きくしてください。最大の時間よりも,本定義値に指定した監視時間が短いと,次の待ち時間,監視時間を満了する前に,データ連携支援が中断することがあります。

項番

監視時間/待ち時間名

監視時間/待ち時間(単位)

影響する反映処理サービス(trnrks_service -t指定値)

備考

1

HiRDBクライアントの最大待ち時間

HiRDBクライアント定義

PDCWAITTIME(秒)

dbq

usr(trnrks_serviceに-nオプションを指定した場合)

2

RPC最大応答待ち時間

TP1/EEサービス定義

trnrks_service -w(秒)

rpc

usr

※1

3

編集/反映UOC監視時間

TP1/EEサービス定義

trnrks_service -e(秒)

dbq

rpc

usr

※2

4

DBキュー書き込みリトライ時間

TP1/EEサービス定義

dbq_rks_retry_count×

dbq_rks_retry_interval(100ミリ秒)

dbq

5

コネクション確立監視時間

TP1/EEサービス定義

rpc_connect_timer(秒)

rpc

usr

6

TCP/IPバッファ不足時のリトライ

TP1/EEサービス定義

rpc_router_retry_count×

rpc_router_retry_interval(ミリ秒)

rpc

usr

(凡例)

−:該当しません

注※1

反映処理方法が「usr」,かつ,ee_rpc_call(同期応答型)を発行する場合,RPC最大応答待ち時間はee_rpc_set_watch_time()で変更可能です。

反映処理方法が「usr」,かつ,ee_rpc_call(非同期応答型)を発行する場合,RPC最大応答待ち時間はee_rpc_poll_any_replies()で指定します。

注※2

反映処理方法が「usr」の場合,反映UOC監視時間はee_trn_watch()で変更可能です。

trn_rks_max_msg_size=編集UOCでの処理データエリアのサイズ 〜〈符号なし整数〉((1〜8,388,608))《33,000》(単位:バイト)

編集UOCでの処理データエリアのサイズを指定します。本定義はRPC送信で呼び出される編集UOCに適用します。DBキュー書き込みで呼び出される編集UOCの場合は,eedbqtblh -zオプション指定値を適用します。

反映処理するデータサイズが本定義値を超過した場合,データ連携支援を中断します。

trn_rks_startend_uoc=開始終了UOCのエントリポインタ名 〜〈1〜31文字の識別子〉《開始終了UOCを使用しない》

開始終了UOCのエントリポインタ名を指定します。エントリポインタ名は,C言語の場合は関数名,COBOL言語の場合はプログラム名または入り口名を指定します。

trn_rks_entry_uoc=反映先指定UOCのエントリポインタ名 〜〈1〜31文字の識別子〉《反映先指定UOCを使用しない》

反映先指定UOCのエントリポインタ名を指定します。エントリポインタ名は,C言語の場合は関数名,COBOL言語の場合はプログラム名または入り口名を指定します。

trn_rks_startend_watchtime=開始終了UOCの監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜32,767))《0》(単位:秒)

開始終了UOCを監視する時間を指定します。監視開始終了UOCの監視を開始し,本定義時間経過後も開始終了UOCが終了していない場合,データ連携支援を中断します。

本定義に0を指定した場合,開始終了UOCの監視を行いません。

trn_rks_entry_watchtime=反映先指定UOCの監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜32,767))《0》(単位:秒)

反映先指定UOCを監視する時間を指定します。反映先指定UOCの監視を開始し,本定義時間経過後も反映先指定UOCが終了していない場合,データ連携支援を中断します。

本定義に0を指定した場合,反映先指定UOCの監視を行いません。

trn_rks_stc_time=統計情報取得間隔 〜〈符号なし整数〉((1〜60))《統計情報取得なし》(単位:分)

統計情報を取得するときの取得間隔を指定します。省略した場合,統計情報を取得しません。

ただし,UOCの処理やデータベースのアクセスで時間が掛かった場合,指定された時間間隔を超えて取得する場合があります。また,データ連携支援が終了するときには,指定された時間間隔よりも短い時間間隔で取得します。

trn_rks_stc_file_size=統計情報ファイルの最大容量 〜〈符号なし整数〉((1〜100))《2》(単位:メガバイト)

統計情報を取得するファイルの最大容量を指定します。

本オペランドは,trn_rks_stc_time定義を指定したときだけ有効となります。

trn_rks_stc_file_no=統計情報ファイルの最大ファイル数 〜〈符号なし整数〉((3〜100))《3》

統計情報を出力する最大ファイル数を指定します。

本オペランドは,trn_rks_stc_time定義を指定したときだけ有効となります。

trn_rks_stc_file_type={TEXT|CSV} 〜《TEXT》

統計情報ファイルの形式を指定します。

本オペランドは,trn_rks_stc_time定義を指定したときだけ有効となります。

TEXT

テキスト形式で出力します。

CSV

CSVファイル形式で出力します。

trn_rks_retry_time=データ連携支援の障害発生時の自動再起動回数実行の監視時間 〜〈符号なし整数〉((0〜65,535))《600》(単位:秒)

データ連携支援で障害が発生してから,データ連携支援が自動再実行するまでの時間を監視します。本オペランド時間経過までに障害が回復しなかった場合,データ連携支援を停止します。

本オペランド値はtrn_rks_retry_intervalオペランド指定値以上の値を指定してください。trn_rks_retry_intervalオペランド指定値未満の値を指定した場合,1度だけ自動再実行を行います。1度の自動再実行で障害が回復しなかった場合,データ連携支援を停止します。

0を指定した場合は,自動再実行を行いません。

trn_rks_retry_interval=データ連携支援の障害発生時の自動再起動実行間隔 〜〈符号なし整数〉((1〜60))《5》(単位:秒)

データ連携支援の障害発生時の自動再起動実行間隔を指定します。

データ連携支援で障害が発生した場合,本オペランド指定時間待ち合わせたあとに,自動再実行を行います。また,本オペランド指定値が小さい場合,メッセージが多発することがあります。

本オペランドは,trn_rks_retry_timeの指定値が0の場合,無効となります。

(14) DBキュー関連定義

dbq_rks_retry_count=DBキューへの書き込みリトライ回数 〜〈符号なし整数〉((0〜180))《60》

データ連携支援でDBキューへのメッセージ書き込み時にメッセージを書き込む空きが不足した場合に,メッセージ書き込みをリトライする回数を指定します。0を指定した場合は,リトライしません。リトライ回数が指定回数を超えた場合は,データ連携支援は強制停止します。

dbq_rks_retry_interval=DBキューへの書き込みリトライ間隔 〜〈符号なし整数〉((1〜10))《10》(単位:100ミリ秒)

データ連携支援でDBキューへのメッセージ書き込み時にメッセージを書き込む空きが不足した場合に,リトライする間隔を指定します。dbq_rks_retry_countに0を指定した場合は,本オペランド設定値は無効となります。

dbq_rks_qfull_msg_interval=DBキューへの書き込み時DBキュー空き不足検出メッセージ出力間隔 〜〈符号なし整数〉((0〜3,600))《60》(単位:秒)

データ連携支援でDBキューへのメッセージ書き込み時にメッセージを書き込む空きが不足した場合に出力するメッセージKFSB45616-Wの出力間隔を指定します。KFSB45616-Wを出力してから同一サービスごとに再度DBキューの空きが不足したことを検出した際に本オペランドに指定した時間が経過している場合は,KFSB45616-Wを出力します。

0を指定した場合は,1回のデータ連携支援のジョブで,DBキューごとに最初にDBキュー満杯を検出したときにだけKFSB45616-Wメッセージを出力します。