24.19 HiRDBシステム定義設定時の注意事項
HiRDBシステム定義を設定するときに注意する点を次に示します。詳細については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム定義(UNIX(R)用)」を参照してください。
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システム共通定義のpd_max_access_tablesオペランド(最大32,000)には,次に示す計算式で算出した値以上の値を指定してください。接続先のHiRDBサーバが複数の場合は,各HiRDBサーバごとに算出してください。
pd_max_access_tablesオペランドに指定した値が上記の計算式で算出した値に満たない場合,トランザクションがロールバックとなったり,次に示す状態になったりすることがあります。
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TP1/EE開始時,表の構成チェックや現用の決定ができないでプロセスダウンする。
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履歴情報表にUAP履歴情報が取得できない。
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TP1/EE終了時,プロセスの状態や履歴情報表の状態が変更できない。
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コマンドがSQLエラーによって失敗する。
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HiRDBクライアント側(TP1/EEプロセス,UAP履歴情報取得機能コマンド)と文字コード種別を合わせてください。
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排他資源数の見積もりに必要な項目を次に示します。あわせて,マニュアル「HiRDB Version 9 システム定義(UNIX(R)用)」を参照してください。算出値が定義のデフォルト値より小さい場合は,デフォルト値のままとすることを推奨します。
表24‒20 TP1/EEプロセスごとの排他資源数の見積もり 項番
処理項目
対象の表
排他資源数の見積もり対象SQL
見積もり時に必要な値
1
UAP履歴情報
の一括書き込み処理
グループ管理表
UPDATE(LOCK TABLEなし,およびWITHOUT LOCK指定なし)
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検索対象表格納RDエリア数:1
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表数:1
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検索ヒット行数:1
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利用インデクス格納RDエリア数:1
2
履歴情報表
UPDATE(LOCK TABLEなし)
または
UPDATE(LOCK TABLEなし,およびインデクスキー値無排他方式)
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更新対象RDエリア数:1
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更新行数:1〜32
配列を使用したUPDATE数
3
スワップ処理
グループ管理表
SELECT(LOCK TABLEなし,およびWITHOUT LOCK指定なし)
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検索対象表格納RDエリア数:1
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表数:1
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検索ヒット行数:1〜履歴情報表数−1
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利用インデクス格納RDエリア数:1
4
監視処理
グループ管理表
SELECT(LOCK TABLEなし,およびWITHOUT LOCK指定なし)
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検索対象表格納RDエリア数:1
-
表数:1
-
検索ヒット行数:1
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利用インデクス格納RDエリア数:1
5
履歴情報表
UPDATE(LOCK TABLEなし)
または
UPDATE(LOCK TABLEなし,およびインデクスキー値無排他方式)
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更新対象RDエリア数:1
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更新行数:1
6
コマンド処理
グループ管理表
CREATE TABLE
表格納RDエリア数:1
7
DROP TABLE
表格納RDエリア数:1
8
SELECT(LOCK TABLEなし,およびWITHOUT LOCK指定なし)
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検索対象表格納RDエリア数:1
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表数:1
-
検索ヒット行数:1
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利用インデクス格納RDエリア数:1
9
履歴情報表
CREATE TABLE
表格納RDエリア数:1※
10
DROP TABLE
表格納RDエリア数:1※
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上記以外で見積もり時に必要な項目を次に示します。
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インデクス型プラグイン,およびデータ型プラグインの定義なし
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リストを介した表データ検索なし
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ルーチン使用した検索なし
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順序数生成子の使用なし
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グループ管理表と履歴情報表の構成は,「24.16 表の形式」を参照してください。
各処理での排他資源数の計算式を次に示します。
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UAP履歴情報の一括書き込み処理の排他資源数=(グループ管理表の排他資源数+履歴情報表の排他資源数×1トランザクション内でのUAP履歴情報の一括書き込み回数)×処理スレッド数
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スワップ処理の排他資源数=グループ管理表の排他資源数
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監視処理の排他資源数=グループ管理表の排他資源数+履歴情報表の排他資源数×スワップ中の履歴情報表数
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コマンド処理の排他資源数=(グループ管理表の排他資源数+履歴情報表の排他資源数)×UAP履歴情報取得機能コマンドの同時実行数
システム共通定義pd_lck_queue_limitオペランドには,次の計算式で算出した値以上を指定することを推奨します。計算式を満たさない場合,HiRDBサーバが警告メッセージを出力する場合があります。
システム共通定義pd_max_usersオペランドには,マニュアル「OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引」で算出した値に次の値を加算して指定してください。
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UAP履歴情報取得機能コマンドで必要な接続数については,「30.2 UAP履歴情報取得機能コマンド」を参照してください。
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監視機能で必要な接続数は,トランザクション関連定義trnstring定義コマンド数です。