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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Financial Service Platform 使用の手引


3.12.3 UAP履歴情報の一括書き込み

UAP履歴情報の書き込みは,履歴情報バッファごとに履歴情報表の行に対して行います。

〈この項の構成〉

(1) UAPリターン後のUAP履歴情報の一括書き込み

UAP履歴情報取得要求時,履歴情報をバッファにコピーし,UAPリターン後に履歴情報表への書き込みを行います。

図3‒13 UAPリターン後のUAP履歴情報の一括書き込み

[図データ]

(2) UAP履歴情報取得要求時のUAP履歴情報の途中書き込み

UAP履歴情報取得要求時,履歴情報を書き込むバッファがないときは,履歴情報表へ途中書き込みを行います。残りのUAP履歴情報については,バッファにコピーし,UAPリターン後に履歴情報表への書き込みを行います。

図3‒14 バッファ満杯によるUAP履歴情報の途中書き込み

[図データ]

(3) APIによるコミット時のUAP履歴情報の一括書き込み

UAP履歴情報取得要求時,履歴情報をバッファにコピーし,API(ee_trn_chained_commit / CBLEETRN('C-COMMIT'))によるコミット要求時,履歴情報表への書き込みを行います。

図3‒15 APIによるコミット時のUAP履歴情報の一括書き込み

[図データ]

(4) データ抽出による追い抜き後のUAP履歴情報の一括書き込み

現用の履歴情報表に対してデータ抽出ユティリティ,またはデータ連携支援を実行している場合,タイミングによっては一括書き込みよりも先に,抽出が行われることがあります。これをデータ抽出による追い抜きと呼びます。抽出済みの行に対して一括書き込みを行うと,書き込んだUAP履歴情報は抽出されなくなってしまいます。そのため,データ抽出による追い抜きが発生した場合,一括書き込みを再度行い,未抽出の別の行に対してUAP履歴情報を書き込みます。一括書き込みを再度行った回数は統計情報に取得します。

データ抽出による追い抜きは通常発生しないが,次の要因によって発生する場合があります。

抽出後のUAP履歴情報の一括書き込みの例を次の図に示します。例では,データ通番1〜4の行までがデータ抽出ユティリティ,またはデータ連携支援によって抽出済みとなっています。このとき,データ通番3〜5の行に対して一括書き込みを行うと,データ通番3〜4の行は抽出済みであるため,データ通番7〜9の行に対して再度一括書き込みを行います。なお,抽出済みを検知した場合,書き込もうとしたすべてのUAP履歴情報を再度別の行に書き込みます。

図3‒16 抽出後のUAP履歴情報の一括書き込み

[図データ]