Dynamic Link Manager EX Software ユーザーズガイド(AIX®用)
ここでは,PowerHA 6.1環境のサービスを動作させたまま,HDLMをインストールする手順について説明します。
- この項の構成
- (1) PowerHA 6.1環境でのHDLMのアップグレードまたは再インストール手順(ローカルブートディスク環境にインストールする場合)
- (2) PowerHA 6.1環境でのHDLMのアップグレードまたは再インストール手順(ブートディスク環境にインストールする場合)
- (3) PowerHA 6.1環境でのHDLMの移行手順
(1) PowerHA 6.1環境でのHDLMのアップグレードまたは再インストール手順(ローカルブートディスク環境にインストールする場合)
HDLM 05-63以前またはHDLM 05-80以降からHDLM EXにはアップグレードインストールできないので,移行を実施する必要があります。移行については,「(3) PowerHA 6.1環境でのHDLMの移行手順」を参照してください。
PowerHAの設定については,PowerHAのマニュアルを参照してください。
次に,ローカルブートディスク環境にPowerHAを適用したシステム構成へ,HDLMをアップグレードまたは再インストールする手順を説明します。
- AIXに,root権限を持つユーザでログインします。
バーチャルI/Oサーバを使用している場合は,バーチャルI/Oサーバのマニュアルを参照してAIXにログインしてください。- 待機系ホストのPowerHAを停止します。
- 待機系ホストのHDLMをアップグレードまたは再インストールします。
待機系ホストに対して,「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」の「(1) ローカルブートディスク環境にインストールする場合」の手順2から手順24を実行してください。
JP1/NETM/DMを使用してHDLMをリモートインストールする場合,HDLMをインストールするすべてのホストに対して「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」の「(1) ローカルブートディスク環境にインストールする場合」の手順2から手順9を実行してから,手順10に進んでください。- 待機系ホストのPowerHAを起動します。
- 主系ホストのPowerHAを停止します。
シャットダウン・モードはテークオーバーを指定してください。- 主系ホストのHDLMをアップグレードまたは再インストールします。
主系ホストに対して,「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」の「(1) ローカルブートディスク環境にインストールする場合」の手順2から手順24を実行してください。
JP1/NETM/DMを使用してHDLMをリモートインストールする場合,HDLMをインストールするすべてのホストに対して「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」の「(1) ローカルブートディスク環境にインストールする場合」の手順2から手順9を実行してから,手順10に進んでください。- 主系ホストのPowerHAを起動します。
(2) PowerHA 6.1環境でのHDLMのアップグレードまたは再インストール手順(ブートディスク環境にインストールする場合)
PowerHAの設定については,PowerHAのマニュアルを参照してください。
次に,PowerHAとブートディスクを適用した環境に,HDLMをアップグレードまたは再インストールする手順を説明します。
- AIXに,root権限を持つユーザでログインします。
バーチャルI/Oサーバを使用している場合は,バーチャルI/Oサーバのマニュアルを参照してAIXにログインしてください。- 待機系ホストのPowerHAを停止します。
- 待機系ホストのHDLMをアップグレードまたは再インストールします。
待機系ホストに対して,「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」の「(2) ブートディスク環境にインストールする場合」の手順2から手順22を実行してください。
JP1/NETM/DMを使用してHDLMをリモートインストールする場合,HDLMをインストールするすべてのホストに対して「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」の「(2) ブートディスク環境にインストールする場合」の手順2から手順8を実行してから,手順9に進んでください。- 待機系ホストのPowerHAを起動します。
- 主系ホストのPowerHAを停止します。
シャットダウン・モードはテークオーバーを指定してください。- 主系ホストのHDLMをアップグレードまたは再インストールします。
主系ホストに対して,「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」の「(2) ブートディスク環境にインストールする場合」の手順2から手順22を実行してください。
JP1/NETM/DMを使用してHDLMをリモートインストールする場合,HDLMをインストールするすべてのホストに対して「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」の「(2) ブートディスク環境にインストールする場合」の手順2から手順8を実行してから,手順9に進んでください。- 主系ホストのPowerHAを起動します。
HDLM EXへ移行すると,HDLMドライバで制御できる論理デバイスファイルが,HDLMデバイス(dlmfdrvn)からhdisk名に変わります。ユーザーアプリケーションがHDLMで管理するLUを扱っている場合,適宜ユーザーアプリケーションを修正してください。
なお,バーチャルI/Oサーバ環境の場合,PowerHAのサービスを動作させたままHDLMを移行することはできません。
次にPowerHA環境でのHDLMの移行手順を説明します。ここではPowerHA 6.1を使用している場合の手順を説明します。PowerHAの操作については,使用するPowerHAのマニュアルもあわせて参照してください。
- AIXに,root権限を持つユーザでログインします。
- ディスクハートビートを設定している場合は,デバイス名がdlmfdrvからhdiskへ変更となるため,ディスクハートビートの設定を削除します。
詳細はPowerHAのマニュアルを参照してください。- 待機系ホストのPowerHAを停止します。
- 待機系ホストにHDLMを移行します。
待機系ホストに対して,「3.5.7 HDLM 05-63以前またはHDLM 05-80以降からHDLM EXへの移行」の手順10から手順26を実行してください。- 待機系ホストのPowerHAを起動します。
PowerHAを起動すると,ユーザー定義ディスク・メソッドのファイル(/usr/DynamicLinkManager/cluster/dlm_hacmp_gdisk_check)が存在しないという警告メッセージが出力される場合がありますが,動作上問題ありません。
警告メッセージの例を下記に示します。
警告: ユーザー定義ディスク・メソッド ghostdisks のファイル /usr/DynamicLinkManager/cluster/dlm_hacmp_gdisk_check がノード xxx※ に存在しないか,実行可能ではありません。
- 注※
- 使用しているノード名
- 主系ホストのPowerHAを停止します。
シャットダウン・モードはテークオーバーを指定してください。- 主系ホストにHDLMを移行します。
主系ホストに対して,「3.5.7 HDLM 05-63以前またはHDLM 05-80以降からHDLM EXへの移行」の手順10から手順26を実行してください。- 主系ホストのPowerHAを起動します。
PowerHAを起動すると,ユーザー定義ディスク・メソッドのファイル(/usr/DynamicLinkManager/cluster/dlm_hacmp_gdisk_check)が存在しないという警告メッセージが出力される場合がありますが,動作上問題ありません。
警告メッセージの例を下記に示します。
警告: ユーザー定義ディスク・メソッド ghostdisks のファイル /usr/DynamicLinkManager/cluster/dlm_hacmp_gdisk_check がノード xxx※ に存在しないか,実行可能ではありません。警告メッセージが出力された場合,手順9に進んでください。出力されなかった場合は,手順12に進んでください。
- 注※
- 使用しているノード名
- PowerHAが起動されている状態で,05-63以前または05-80以降で定義したユーザー定義ディスク・メソッドを削除します。
- HDLM EXのユーザー定義ディスク・メソッドを追加します。
- クラスター・リソースを同期化します。
- ユーザー定義ディスク・メソッドを削除します。
主系ホストに対して,「3.14.5 クラスタソフトウェア(PowerHA)の設定解除」の手順を実行してください。- ユーザー定義ディスク・メソッドを設定します。
主系ホストに対して,「3.10.2 PowerHA用スクリプトの登録」の手順を実行してください。- 手順2でディスクハートビートの設定を解除した場合は,ディスクハートビートを再設定します。
詳細はPowerHAのマニュアルを参照してください。
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