2.2.1　コネクションと論理端末の関係

TCP/IPプロトコルでは，コネクションへのインタフェースとして論理端末を提供します。コネクションは，TCP/IPプロトコルでのソケットに対応し，論理端末とは1対1の関係にあります。

コネクションと論理端末の関係を次の図に示します。

図2‒9　コネクションと論理端末の関係

なお，UDPプロトコルを使用したメッセージ通信では，論理端末を通じて自システムのUAPと相手システムとの間でメッセージを送受信します。コネクションレスの通信を前提にしているため，ユーザがコネクションを意識する必要はありません。

また，TP1/EE終了時（正常終了，計画停止A，計画停止B）は，MCP構成定義（eemcpcn定義コマンドの-fオプションのendreleaseオペランド）の指定によって，FINパケットまたはRSTパケットを送信してコネクションを解放します。

コネクションの解放契機ごとの解放形態を次の表に示します。

表2‒2　コネクションの解放契機ごとの解放形態
解放契機	eemcpcn定義コマンドの-fオプションの指定値		解放状態
解放契機	cnrelease	endrelease	解放状態
コネクション障害	fin	fin	FIN
	fin	rst	FIN
	rst	fin	RST
	rst	rst	RST
関数（ee_mcp_dctcn()，またはCBLEEMCP('DCTCN ')）の発行	fin	fin	FIN
	fin	rst	FIN
	rst	fin	RST
	rst	rst	RST
eemcpdctcnコマンド（-fオプション指定なし）の実行	fin	fin	FIN
	fin	rst	FIN
	rst	fin	FIN
	rst	rst	FIN
eemcpdctcnコマンド（-fオプション指定あり）の実行	fin	fin	FIN
	fin	rst	FIN
	rst	fin	RST
	rst	rst	RST
TP1/EE正常終了	fin	fin	FIN
	fin	rst	RST
	rst	fin	FIN
	rst	rst	RST
TP1/EE計画停止（計画停止A，または計画停止B）	fin	fin	FIN
	fin	rst	RST
	rst	fin	FIN
	rst	rst	RST
TP1/EE異常終了（プロセスダウン）	fin	fin	FIN
	fin	rst	FIN
	rst	fin	RST
	rst	rst	RST

（凡例）

FIN：FINパケットを送信してコネクションを解放します。

RST：RSTパケットを送信してコネクションを解放します。