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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引


6.3.5 メモリダンプファイルの運用

メモリダンプファイルは,TP1/EEが出力したメモリの内容を取得します。

〈この項の構成〉

(1) メモリダンプファイルの容量設定

メモリダンプファイルは,トラブルシュート関連定義のtrb_dump_area_kindオペランドの指定値によって決定されたサイズで,TP1/EEのプロセスごとにUNIXファイルとして作成されます。プロセスごとに,トラブルシュート関連定義のtrb_dump_file_noオペランドで指定した数のメモリダンプファイルが作成され,ラウンドロビン方式で使用されます。trb_dump_file_noオペランドは,メモリダンプファイルのファイル数がスレッドダウンの回数および頻度に依存することを考慮して,必要に応じて指定してください。

トラブルシュート関連定義のtrb_dump_area_kindオペランドの指定値が9および13の場合の,メモリダンプファイルのサイズを説明します。

9の場合

eememlsコマンドで表示される次の項目を合計したサイズ

  • システム領域

  • ユーザテーブル領域

13の場合
  • システム領域

  • ユーザテーブル領域

  • COBOLワーク領域

  • XDBワーク領域

  • XTCワーク領域

  • 大量処理用システム領域

(2) メモリダンプファイルの作成

メモリダンプファイルは,UAPの異常終了によってスレッドダウンが発生したときに,$DCDIR/spool/dceeinf/dumpディレクトリ下にTP1/EEが作成します。したがって,OpenTP1管理者はメモリダンプファイルを作成する必要はありません。

(3) メモリダンプファイルの削除

UAPの異常終了によってスレッドダウンが発生した場合にメモリダンプファイルが存在するときは,最も古いメモリダンプファイルにメモリダンプ情報を上書きします。したがって,OpenTP1管理者はメモリダンプファイルを削除する必要はありません。

(4) メモリダンプファイルの保存

メモリダンプファイル数が,トラブルシュート関連定義のtrb_dump_file_noオペランドの指定値を超えた場合,最も古いメモリダンプファイルにメモリダンプ情報を上書きします。古いメモリダンプファイルのメモリダンプ情報を保存したい場合はTP1/EEが上書きする前に,OpenTP1管理者がバックアップしてください。