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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引


3.3.1 概要

リモートAPI機能とは,クライアント側のノードにあるUAPが発行したAPIを,TP1/EEのプロセスで代理実行する機能です。リモートAPI機能を要求するクライアント側のノードにあるUAPをrapクライアントといいます。rapクライアントが発行したAPIを,OpenTP1のrapリスナー(TP1/EEではrap受信スレッド)が受け付け,rapサーバがサーバ側のノードで実行します。TP1/EEは,rapクライアントとしても,rapサーバとしても動作します。

リモートAPI機能で代理実行できるAPIを次に示します。

rapサーバとして動作するTP1/EEは,サポートしていないAPIの代理実行を要求された場合,rapクライアントに代理実行エラー応答メッセージを返します。また,トランザクショナルRPC形式のリモートAPI要求を受け付けた場合,非トランザクショナルRPCとして処理します。

リモートAPI機能で非同期応答型RPCは使用できません。非同期応答型RPCを使用した場合,通常のRPCとして動作します。また,トランザクション内からリモートAPI機能を使用してee_rpc_call関数を発行してもトランザクションとして処理されません。

TP1/Server Baseがrapクライアントである場合,rapクライアント側で,rapサーバ(TP1/EE)のサービス情報(ホスト名およびポート番号)を定義しておきます。rapサーバのサービス情報は,TP1/Server Baseのユーザサービスネットワーク定義のdcsvgdef定義コマンドで定義できます。その際,-wオプションを必ず指定してください。

TP1/Server BaseがrapクライアントでTP1/EEがrapサーバの場合のリモートAPI機能を次の図に示します。

図3‒23 リモートAPI機能(TP1/EEがrapサーバの場合)

[図データ]