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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引


3.1.15 Cosminexus連携機能

〈この項の構成〉

(1) TP1/EEがクライアントのときのCosminexus連携

CosminexusのTP1インバウンド連携機能を使用することで,TP1/EEのUAPからJ2EEサーバ上の業務プログラムを呼び出せます。CosminexusのTP1インバウンド連携機能については,マニュアル「Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」を参照してください。

TP1/EEのUAPからは,OpenTP1システムのSPPやTP1/EEを呼び出す場合と同様の手順でアプリケーションサーバ上の業務を呼び出せます。

図3‒16 TP1インバウンド連携機能を使用したCosminexusとの連携

[図データ]

表3‒15 クライアントでのTP1/EEの機能の使用可否

機能の分類

TP1/EEの機能

使用可否

ユーザアプリケーションプログラムの種類

SPP

RPCの種類

同期応答型RPC

非同期応答型RPC

×

非応答型RPC

×

トランザクショナルRPC

×

呼び出し先のRPC受信形態

キュー受信型サーバ

リモートAPI機能

リモートAPI機能

×

RPCのサービス要求方式

サービスグループ情報関連定義eesvgdef定義コマンドによるサービス要求

ee_rpc_call_to関数によるスケジューラダイレクト機能

ネームサービス機能

×

ユーザ電文

ユーザ電文長8メガバイト拡張

そのほか

コネクションの保持

要求用TCP/IPコネクションの接続リトライ

(凡例)

○:使用できます。

×:使用できません。

Cosminexusがネームサービスに対応していないため,eesvgdefコマンド形式定義で,Cosminexus連携用の-cオプションを指定してください。

-cオプションを指定したサービスグループに対して次のAPIを発行した場合,Cosminexusに特化した制御を行います。

注※

引数で指定したEERPC_BINDING_TBL構造体のflagsがEERPC_SCDPORTの場合(COBOL言語ではデータ名Kが'S'の場合)だけ,CosminexusへRPC要求できます。なお,指定したサービスグループ名がCosminexusかどうかを判定するためにだけ,eesvgdefコマンド形式定義を使用します。RPC要求先のIPアドレスとポート番号は,EERPC_BINDING_TBL構造体で指定したIPアドレスおよびポート番号(COBOL言語ではデータ名Nおよびデータ名M)です。eesvgdefコマンド形式定義で指定したIPアドレスおよびポート番号ではありません。

次に,-cオプションを指定した場合の動作を示します。

(a) サーバ側の機能

Cosminexusがサーバとなるときの機能については,マニュアル「Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」のTP1インバウンド連携機能を参照してください。

(b) 定義の関連

Cosminexusと連携するときの定義の関連を次に示します。

Cosminexusの定義については,マニュアル「Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」のTP1インバウンド連携機能を参照してください。

図3‒17 TP1/EEとCosminexusの定義の関連

[図データ]

(c) 注意事項

RPC関連定義name_useオペランドは省略するか,Yを指定してください。

(2) TP1/EEがサーバのときのCosminexus連携

J2EEで動作するアプリケーションサーバ(Cosminexus)は,JCAに準拠したuCosminexus TP1 ConnectorまたはCosminexus TP1 Connectorを使用することで,TP1/EEのUAPを呼び出せます。

J2EEで動作するアプリケーションサーバと連携する場合のRPCの流れを次に示します。

図3‒18 J2EEで動作するアプリケーションサーバとのRPC連携

[図データ]

(a) アプリケーションサーバについて

アプリケーションサーバ(Cosminexus)については,マニュアル「Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「OpenTP1とのOutboundでの接続(SPPまたはTP1/Message Queue)」を参照してください。

(b) 注意事項

RPC関連定義name_useオペランドは省略するか,Yを指定してください。