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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引


3.1.11 RPCメッセージの最大長拡張機能

RPCメッセージの最大長拡張機能を使用すると,次に示す関数を使って送受信できるメッセージの最大長を,1メガバイト〜8メガバイトで指定できます。この機能を使用する場合,あらかじめメモリ関連定義のmax_message_sizeオペランドに1048577以上を指定しておく必要があります。

この機能を使用する場合,送信先となるすべてのノードで,最大長のRPCメッセージを受信できるよう定義してください。RPCメッセージを受信できないノードがある場合,送信先ノードのノード間負荷バランス機能が実行されたときに,リターン値EERPCER_NET_DOWNが返されてエラーとなるか,またはRPCメッセージの一部が失われるおそれがあります。1メガバイトより大きいRPCメッセージを送信する場合は,次の点に注意してください。

〈この項の構成〉

(1) ネームサービス機能によるRPCメッセージの最大長拡張機能のチェック

ネームサービス機能を使用すると,RPCメッセージの最大長拡張機能をサポートしているかどうかの情報をネーム情報として保持し,RPCメッセージの送信時に1メガバイトより大きいRPCメッセージを受信できるバージョンであるかどうかを判断できます。サービス要求先がRPCメッセージの最大長拡張機能をサポートしていない場合は,サービス要求をエラーとします。

なお,ネームサービス機能を使用しない場合,サービス要求先でRPCメッセージの最大長拡張機能をサポートしているかどうかの判断はできません。

1メガバイトより大きいRPCメッセージを送信する場合の,TP1/EEおよびTP1/Server Baseのバージョンによる動作の違いを次の図と表に示します。

図3‒10 1メガバイトより大きいRPCメッセージを送信する場合の,TP1/EEおよびTP1/Server Baseのバージョンによる動作の違い(ネームサービス機能使用時)

[図データ]

表3‒9 1メガバイトより大きいRPCメッセージを送信する場合の,TP1/EEおよびTP1/Server Baseのバージョンによる動作の違い

サービス要求元

サービス要求先

TP1/EE

TP1/Server Base

02-00以前

07-00以降

06-01以前

06-02以降

TP1/EE 02-00以前

×※1

×※1

×※1

×※1

TP1/EE 07-00以降でネームサービス機能を使用

×※2

※3

×※2

TP1/EE 07-00以降でネームサービス機能を未使用

(凡例)

○:サービス要求ができます(サービス要求先として選択されます)。

×:サービス要求ができません(サービス要求先として選択されません)。

注※1

引数不正となり,リターン値EERPCER_MESSAGE_TOO_BIGが返されてエラーになります。

注※2

サービス要求先として選択されません。

注※3

サービス要求先がネームサービス機能を使用していない場合,サービス要求先として選択されません。