gprasget(障害情報収集コマンド)
形式
- LinuxまたはAIXの場合
-
gprasget [ -l ] -t 収集情報出力先ディレクトリ [ uGPSディレクトリ ] [ -d データマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ] [ -j ジョブマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ] [ -n ノードマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ1 [ -n ノードマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ2]...]
- Windowsの場合
-
gprasget [ -l ] -t 収集情報出力先ディレクトリ [ OpenTP1ディレクトリ ] [ -d データマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ] [ -j ジョブマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ] [ -n ノードマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ1 [ -n ノードマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ2]...]
機能
バッチジョブ分散実行システムが異常終了および無応答となった場合などに,障害調査を実施するための資料を一括して収集します。
オプション
- -l
-
SPOOL_DIRパラメータ下のファイルなどの容量の大きい情報は取得しないで,コマンド実行結果などによって得られる情報だけを取得します。このオプションを省略した場合は,すべての保守資料を取得します。
- -t 収集情報出力先ディレクトリ
-
収集した情報をtarのアーカイブファイルとして出力する出力先のディレクトリを指定します。
- Linuxの場合
-
アーカイブファイルの名称は,UGPSM_RAS_ホスト名_yyyymmddhhmmss.tar.gz(ホスト名は情報を取得したホスト名,yyyymmddはコマンドを起動した年月日,hhmmssはコマンドを起動した24時間制のローカルタイムでの時刻)となります。
- AIXの場合
-
アーカイブファイルの名称は,UGPSM_RAS_ホスト名_yyyymmddhhmmss.tar.Z(ホスト名は情報を取得したホスト名,yyyymmddはコマンドを起動した年月日,hhmmssはコマンドを起動した24時間制のローカルタイムでの時刻)となります。
- Windowsの場合
-
収集した情報をディレクトリとして出力する出力先のディレクトリを絶対パスで指定します。
収集した保守情報ファイルを格納するディレクトリの名称は,UGPSM_RAS_ホスト名_yyyymmddhhmmss(ホスト名は情報を取得したホスト名,yyyymmddはコマンドを起動した年月日,hhmmssはコマンドを起動した24時間制のローカルタイムでの時刻)となります。
収集情報出力先ディレクトリは,259文字を超えるとディレクトリ作成エラーになります。なお,このディレクトリに格納するディレクトリやファイルのフルパス名の長さが259文字を超えた場合,そのファイルは収集されません。
- uGPSディレクトリ
-
uGPSディレクトリを指定します。
このオプションの指定とGPDIR環境変数の設定に従って,次のとおりuGPSディレクトリの値が設定されます。
GPDIR環境変数の設定
このオプションの指定
あり
なし
あり
このオプションの指定値
GPDIR環境変数での設定値
なし
このオプションの指定値
デフォルト値(/var/opt/ugpsm)
- OpenTP1ディレクトリ
-
OpenTP1ディレクトリを指定します。
このオプションを省略した場合は,DCDIR環境変数で設定された値が仮定されます。
- -d データマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ
-
データマネージャのユーザサービス定義で指定したUGPSM_DIR環境変数の値を指定します。
- LinuxまたはAIXの場合
-
このオプションを省略した場合は,UGPSM_DIR環境変数のデフォルト値(/var/opt/ugpsm)が仮定されます。
- Windowsの場合
-
このオプションを省略した場合は,次に示すUGPSM_DIR環境変数のデフォルト値が仮定されます。
%ALLUSERSPROFILE%\HITACHI\ugpsm
-
%ALLUSERSPROFILE%のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。
-
- -j ジョブマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ
-
ジョブマネージャのユーザサービス定義で指定したUGPSM_DIR環境変数の値を指定します。
- LinuxまたはAIXの場合
-
このオプションを省略した場合は,UGPSM_DIR環境変数のデフォルト値(/var/opt/ugpsm)が仮定されます。
- Windowsの場合
-
このオプションを省略した場合は,次に示すUGPSM_DIR環境変数のデフォルト値が仮定されます。
%ALLUSERSPROFILE%\HITACHI\ugpsm
-
%ALLUSERSPROFILE%のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。
-
- -n ノードマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ
-
ノードマネージャのユーザサービス定義で指定したUGPSM_DIR環境変数の値を指定します。このオプションを複数指定することで,複数のノードマネージャが管理するデータ格納ディレクトリを指定できます。ノードマネージャが管理するデータ格納ディレクトリは,50まで指定できます。
- LinuxまたはAIXの場合
-
このオプションを省略したときは,UGPSM_DIR環境変数のデフォルト値(/var/opt/ugpsm)が仮定されます。
- Windowsの場合
-
このオプションを省略した場合は,次に示すUGPSM_DIR環境変数のデフォルト値が仮定されます。
%ALLUSERSPROFILE%\HITACHI\ugpsm
-
%ALLUSERSPROFILE%のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。
-
戻り値
LinuxまたはAIXの場合
戻り値 |
内容 |
出力メッセージ |
|
---|---|---|---|
0 |
正常終了 |
KAKJ1712-I |
コマンドが正常終了しました。 |
1 |
root権限以外で実行 |
KAKJ1745-E |
rootで実行してください。 |
2※ |
必須オプションの指定なし,または不当オプションを指定 |
KAKJ1700-E |
オプションの指定に誤りがあります。 |
3 |
コマンドの処理で使用するディレクトリまたはファイルが存在しない |
KAKJ1559-E |
uGPSディレクトリが不正です。 |
KAKJ1713-E |
ファイルが存在しませんでした。 |
||
4 |
次のディレクトリが存在しない
|
KAKJ1501-E |
指定したディレクトリがフルパス指定ではありません。 |
KAKJ1714-E |
ディレクトリが存在しませんでした。 |
||
5 |
圧縮ファイルの作成に失敗 |
KAKJ1748-E |
ファイル出力の処理でエラーが発生しました。 |
6 |
一時作業用ディレクトリの作成に失敗 |
KAKJ1715-E |
作業用ディレクトリの作成に失敗しました。 |
8 |
内部で呼び出すコマンドでエラーが発生 |
KAKJ1516-E |
ファイルのアーカイブ処理もしくは圧縮処理,またはディレクトリの作成に失敗しました。 |
KAKJ1738-E |
コマンドの実行でエラーが発生しました。 |
||
9 |
ノードマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ数の上限を超えている |
KAKJ1730-E |
指定されたノードマネージャ管理データ格納ディレクトリ数が上限を超えました。 |
Windowsの場合
戻り値 |
内容 |
出力メッセージ |
|
---|---|---|---|
0 |
正常終了 |
KAKJ1712-I |
|
2 |
パラメータエラー |
KAKJ1700-E |
|
3 |
ファイルまたはディレクトリエラー |
KAKJ1713-E |
OpenTP1ディレクトリまたはDCDIR環境変数に設定されたディレクトリ配下にbin\dcrasgetコマンドが存在しません(処理は続行し,TP1情報以外を採取します)。 |
4 |
KAKJ1714-E |
次のディレクトリが存在しません(絶対パス指定ではない場合も含みます)。
「収集情報出力先ディレクトリ」が存在しないときを除いて,処理は続行し,採取できる情報を採取します。 |
|
6 |
KAKJ1715-E |
作業用ディレクトリの作成に失敗しました。 |
|
7 |
KAKJ1716-E |
OpenTP1ディレクトリの指定が省略されましたが,DCDIR環境変数が設定されていません(処理は続行し,TP1情報以外を採取します)。 |
|
8 |
内部エラー |
KAKJ1901-E |
システムコールエラーが発生しました。 |
KAKJ1902-E |
メモリ不足が発生しました。 |
||
KAKJ1903-E |
プログラム論理エラーが発生しました。 |
||
KAKJ1904-E |
設定ファイル解析処理でフォーマット不正を検出しました。 |
||
9 |
条件エラー |
KAKJ1730-E |
指定されたノードマネージャ管理データ格納ディレクトリ数が上限を超えました。 |
注意事項
-
収集情報出力先ディレクトリには,coreファイルを含む保守情報のアーカイブファイルが作成されるため,空き領域を確保しておく必要があります。
-
このコマンドは,LinuxまたはAIXの場合はroot権限で実行してください。Windowsの場合はOpenTP1管理者が実行してください。
-
Windowsの場合,コマンド実行中の端末割り込みシグナル(SIGINT)は受け付けません。ただし,このプログラム内で呼び出しているTP1コマンド(dcrasgetコマンド)については,シグナルを受け付けて処理が終了します。
-
Windowsの場合,収集情報出力先のディレクトリやファイルのフルパス名が259文字を超える場合の動作は,次のようになります。
種類
フルパス名が259文字を超える場合の動作
収集情報出力先ディレクトリ
ディレクトリは作成されません。エラーメッセージが出力され,コマンドの処理は終了します。
採取するファイル
ファイルは採取されません。ファイルが格納されているディレクトリごと採取する場合は,ディレクトリも作成されません。エラーメッセージは出力されないで,コマンドの処理は続行します。
-
このコマンドの実行中にエラーが発生した場合でも,処理の続行が可能な場合は処理を続行し,採取できる情報を採取します。ただし,エラーメッセージは出力されます。