Hitachi

uCosminexus Grid Processing Server 使用の手引


2.3.4 多重度実行数の管理

バッチジョブ分散実行システムでは,複数のグリッドジョブを同時に実行できます。さらに,実行ノードでは,複数のグリッドジョブのサブジョブを同時に実行できます。これに対してシステムの負荷を柔軟にコントロールするためには,各種の多重度実行数を管理する必要があります。

〈この項の構成〉

(1) 多重度実行数の種類

バッチジョブ分散実行システムで管理できる多重度実行数を次の表に,管理の例を次の3つの図に示します。表中の項番と図中の番号は対応しています。

表2‒6 バッチジョブ分散実行システムで管理できる多重度実行数

項番

種類

意味

コンポーネント

1

同時実行グリッドジョブ数

バッチジョブ分散実行システム全体(管理ホスト側)で,同時に実行するグリッドジョブの数です。

ジョブマネージャ

2

一括処理数

ジョブマネージャから実行ノードへサブジョブを要求する際に,1回で要求するサブジョブの数です。

最適ノード選択機能を使用する場合,1回で要求するサブジョブの数を次に示します。

  • 一括処理数 ≦ (ノード内総同時実行サブジョブ数 - 実行中のサブジョブ数)のとき

    1回で要求するサブジョブの数 = 一括処理数

  • 一括処理数 > (ノード内総同時実行サブジョブ数 - 実行中のサブジョブ数)のとき

    1回で要求するサブジョブの数 = ノード内総同時実行サブジョブ数 - 実行中のサブジョブ数

スケジュールの平準化,またはリソース名による実行制御を使用する場合,1回で要求するサブジョブの数は1として扱います。

ノードマネージャ

3

ノード内グリッドジョブ実行数

実行ノードで同時に処理するグリッドジョブの数です。

ノードマネージャのプロセス数に相当します。

最適ノード選択機能を使用する場合,「同時実行グリッドジョブ数+1」分のプロセス数が推奨値となります。

スケジュールの平準化,またはリソース名による実行制御を使用する場合,「同時に処理するグリッドジョブの数×業務プログラム同時実行数+1」分のプロセス数が推奨値となります。

ノードマネージャ

4

ノード内総同時実行サブジョブ数

実行ノードで,同一グリッドジョブかどうかに関係なく同時に実行するサブジョブ数です。

ノードマネージャ

5

業務プログラム同時実行数

実行ノードで,グリッドジョブごとに同時に実行するサブジョブ数です。

ノードマネージャ

6

実行ノード内の最大同時実行サブジョブ数

ノードマネージャSPPを複数面構成とした場合のグリッド実行ジョブ実行時で,実行ノードで同時に実行する最大サブジョブ数です。

ノードマネージャ

7

同時実行サブジョブ数

管理ホスト側で,グリッドジョブごとに同時に実行するサブジョブの数です。

グリッドビュー

図2‒6 多重度実行数を管理する例

[図データ]

図2‒7 実行ノード内の最大同時実行サブジョブ数を管理する例

[図データ]

図2‒8 同時実行サブジョブ数を管理する例

[図データ]

多重度数の設定個所,およびチューニングのポイントについては,「3.1.6(4) 多重度の制御」を参照してください。