10.8.2 ジョブコントローラの終了コード
(1) 終了コードの定義
- JOB_RCDEFINEパラメータでSTEPMAXを指定した場合
-
ジョブコントローラの終了コードは,ジョブステップの最大の終了コードである。
- JOB_RCDEFINEパラメータでSTEPLASTを指定した場合
-
ジョブコントローラの終了コードは,最後に実行完了したメインステップの終了コードである。
ただし,終了コードが241以上の場合は,ジョブコントローラでエラーが発生したことを示す。ジョブステップの最大の終了コード,または最終ジョブステップの終了コードが240以上の場合は,ジョブコントローラの終了コードを240とする。
ジョブコントローラの終了コード一覧を次の表に示す。
注 ジョブコントローラの終了コードからジョブステップの実行結果を把握するために,EXEC要素に記述するプログラムの終了コードは,125以下とすることを推奨する。また,SETMAXRC要素でジョブステップの最大の終了コード,または最終ジョブステップの終了コードを変更する場合も,125以下とすることを推奨する。
(2) 終了コードの例
次のジョブについて,JOB_RCDEFINEパラメータでSTEPMAXを指定した場合とSTEPLASTを指定した場合のそれぞれについて,ジョブコントローラの終了コードを示す。
- ジョブ定義XMLファイル
<?xml version="1.0" encoding="Shift-JIS" ?> <HitachiBatchJobExec version="1.3" os="unix"> <JOB NAME="JOB_RC"> <STEP NAME="STEP1"> <!-- 終了コード4で終了するステップ --> <EXEC PGM="RTN" PARM="4" /> </STEP> <STEP NAME="STEP2"> <!-- 終了コード8で終了するステップ --> <EXEC PGM="RTN" PARM="8" /> </STEP> <STEP NAME="STEP3"> <!-- 終了コード0で終了するステップ --> <EXEC PGM="RTN" PARM="0" /> </STEP> </JOB> </HitachiBatchJobExec>
- ジョブコントローラの終了コード
-
表10‒40 ジョブコントローラの終了コード(例1) ジョブステップ終了順序
ステップ終了コード
ジョブコントローラの終了コード
STEPMAX
STEPLAST
STEP1
4
−
−
STEP2
8
○
−
STEP3
0
−
○
- (凡例)
-
○:ジョブコントローラの終了コードとなる。
−:ジョブコントローラの終了コードとならない。
JOB_RCDEFINEパラメータでSTEPMAXを指定した場合,すべてのジョブステップの終了コードの最大値が,ジョブコントローラの終了コードとなる。終了コードの最大値はSTEP2の終了コード8であるため,ジョブコントローラの終了コードは8となる。
JOB_RCDEFINEパラメータでSTEPLASTを指定した場合,最後に実行完了したメインステップの終了コードが,ジョブコントローラの終了コードとなる。最後に実行完了したメインステップの終了コードはSTEP3の終了コード0であるため,ジョブコントローラの終了コードは0となる。
(3) サブステップを含むジョブの終了コードの例
サブステップを含む次のジョブについて,JOB_RCDEFINEパラメータでSTEPMAXを指定した場合とSTEPLASTの場合それぞれについて,ジョブコントローラの終了コードの決定方法を示す。
- ジョブ定義XMLファイル
<?xml version="1.0" encoding="Shift-JIS" ?> <HitachiBatchJobExec version="1.3" os="unix"> <JOB NAME="JOB_RC_SUBSTEP"> <STEP NAME="STEP1_SUB"> <!-- 終了コード4で終了するサブステップ 終了順序3 --> <EXEC PGM="CBLRTN" PARM="004" LANG="COBOL" JSPEC="YES" /> </STEP> <STEP NAME="STEP2_SUB"> <!-- 終了コード8で終了するサブステップ 終了順序1 --> <EXEC PGM="CBLRTN" PARM="008" LANG="COBOL" JSPEC="YES" /> </STEP> <STEP NAME="STEP3_MAIN"> <!-- 終了コード0で終了するメインステップ 終了順序2 --> <EXEC PGM="CBLRTN" PARM="000" LANG="COBOL" /> </STEP> </JOB> </HitachiBatchJobExec>
- ジョブコントローラの終了コード
-
表10‒41 ジョブコントローラの終了コード(例2) ジョブステップ終了順序
ジョブステップ終了コード
ジョブコントローラの終了コード
STEPMAX
STEPLAST
STEP2_SUB※
8
○
−
STEP3_MAIN
0
−
○
STEP1_SUB※
4
−
−
注※ サブステップであるため,STEPLASTの場合はジョブコントローラの終了コードに影響を与えない。
- (凡例)
-
○:ジョブコントローラの終了コードとなる。
−:ジョブコントローラの終了コードとならない。
JOB_RCDEFINEパラメータでSTEPMAXを指定した場合,サブステップを含むすべてのジョブステップの終了コードの最大値が,ジョブコントローラの終了コードとなる。終了コードの最大値はSTEP2_SUBの終了コード8であるため,ジョブコントローラの終了コードは8となる。
JOB_RCDEFINEパラメータでSTEPLASTを指定した場合,最後に実行完了したメインステップの終了コードが,ジョブコントローラの終了コードとなる。最後に実行完了したメインステップの終了コードはSTEP3_MAINの終了コード0であるため,ジョブコントローラの終了コードは0となる。