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uCosminexus Batch Job Execution Server 使用の手引


6.6 JP1/FTPを使った印刷データ転送での障害対応

印刷データ(SYSOUTデータファイル)に出力非保留属性(NOHOLD状態)が設定されている場合,スプールジョブ転送サービスは,ジョブが完了した順番で印刷データをプリントサーバにFTP転送する。印刷順番を極力保証するために,転送処理中にエラーが発生した場合,デフォルトの設定では,スプールジョブ転送サービスは,エラー要因が取り除かれるまで該当する印刷データの転送をリトライし続ける。

ただし,設定ファイルのJP1FTP_RETRY_TIMESパラメータによって,エラー発生時に転送をリトライする回数を指定できる。

JP1FTP_RETRY_TIMESパラメータを指定している場合は,転送処理中にエラーが発生した場合にパラメータで指定した回数分,転送のリトライを繰り返す。このとき,指定回数分リトライしてもエラーが発生している場合は当該ジョブの転送処理を中断する。

プログラムの内部矛盾やリソース不足などの理由によって,スプールジョブ転送サービスのリトライ処理中にエラー要因を取り除くことが困難な場合,スプールジョブ転送サービスを一度停止・再起動してから,次のどちらかを実施する必要がある。

(1)バッチジョブを再実行する。

(2)bjextrjobコマンドで明示的に印刷データを再転送する。

(1)のとおりバッチジョブを再実行する場合には,印刷データの転送はジョブの完了順に行われることがバッチジョブ実行システムによって自動的に保証されるが,(2)のとおりbjextrjobコマンドで明示的に印刷データを再転送する場合は,バッチジョブ実行システムによる印刷データの転送順序の自動的な保証は行われない。そのため,印刷の順序性を重視する場合は,(1)のとおりバッチジョブを再実行することを推奨する。その場合,スプールジョブ転送サービスを再起動したあとで,「bjextrjob -d -t0」コマンドを実行して印刷ジョブをすべて削除してから,バッチジョブを再実行すること。