Hitachi

uCosminexus Batch Job Execution Server 使用の手引


6.2.2 ログ情報の種類

バッチジョブ実行システムを運用しているときに出力されるログ情報について,次の表に示す。

表6‒1 バッチジョブ実行システム運用時に出力されるログ情報

ログ情報

ログ情報の格納先

ジョブログ(バッチジョブのログ)

スプールディレクトリの配下

実行ログ(バッチジョブ実行システムの実行ログ)

設定ファイルのLOG_DIRパラメータで指定したディレクトリ

トレースログ(バッチジョブ実行システムの内部トレース)

設定ファイルのTRACE_DIRパラメータで指定したディレクトリ

起動ログ(bjexpdの起動ログ)

物理ホストのbjexpdの場合

  • /opt/hitachi/bjex/system/bjexpd.log

論理ホストのbjexpdの場合

  • /opt/hitachi/bjex/system/bjexpd_論理ホスト名.log

〈この項の構成〉

(1) ジョブログ

ジョブログとは,ジョブの実行結果を通知する利用者向けのログ情報のことである。このログ情報は,JP1/AJS - Viewなどによって確認ができる。

(2) 実行ログ

実行ログとは,バッチジョブの実行履歴を統括的に参照するためのシステム管理者向けのログ情報である。このログ情報は,設定ファイルのLOG_DIRパラメータで指定したディレクトリ下のBjexLog.logに出力される。

(a) 機能

実行ログには,各ジョブコントローラプロセスで実行しているジョブの情報のほかに,スプールジョブ転送デーモンのログを集めることができる。

図6‒1 ログ情報の出力の流れ

[図データ]

実行ログは次のように作成する。

  • 実行ログに出力するメッセージを集め,CSV形式で出力する。

    出力するメッセージについては,「10.2 メッセージの出力先一覧」を参照のこと。

  • ローテーションを行い,バックアップを作成する。

    • 設定ファイルのLOG_FILE_SIZEパラメータに指定されたファイルサイズを超える直前に,実行ログのファイル名を変更してバックアップを作成し,新たに実行ログを作成して出力を継続する。

    • バックアップのファイル名は,BjexLog_N.log(Nは整数)となる。Nには新しいバックアップから昇順に1から番号を割り当てる。

    • 設定ファイルのLOG_FILE_CNTパラメータに指定された面数のバックアップを作成し,面数を超えた場合は古いバックアップを削除する。

(b) 形式

メッセージは次のように出力される。

[図データ]

各データの意味を次に示す。

seqnum=プロセスごとの通し番号

date=出力した日時

pgmid=メッセージ出力元

メッセージ出力元には次のどれかが出力される。

Exec_c:ジョブコントローラ

Pd_d:スプールジョブ転送デーモン

Msg_lib:メッセージ制御機能を使用したCOBOLアプリケーション,bjexm_messageコマンド

Adapter:メッセージ制御機能の応答受信コマンド

jobid=ジョブ識別子

pid=プロセスID

msgid=メッセージ番号とタイプコード

msg=メッセージ

(c) 注意事項

実行ログのファイルはローテーション時に新しく作成するため,ファイルの所有者はローテーション時のユーザとなる。

(3) トレースログと起動ログ

トレースログと起動ログは,トラブルが発生した場合にトラブル発生の経緯を調査,および各処理の処理時間を測定したりするために採取するログ情報である。

注※
  • トレースログファイルは,TRACE_FILE_CNTパラメータで指定した面数のファイルを順番にラップアラウンドして使用する。デフォルトは,ファイルサイズ2MB,ファイル面数4面である。

  • ファイルサイズを小さくする場合,およびファイル面数を少なくする場合は,TRACE_DIRパラメータで指定した出力先にあるトレースログファイルとディレクトリmmapを削除しなければならない。削除していない場合は,変更前の設定値が有効になる。

  • トレースログファイルやディレクトリmmapを削除する場合は,バッチジョブ実行システムのプロセスをすべて終了させておくこと。

  • 通常運用時は,トレース用の各パラメータはデフォルトの設定とすることを推奨する。