4.3.5 別名キュー
別名キューは,ほかのキューにアクセスするために使用できるオブジェクトです。解決された別名キュー(ベースキュー)は,ローカルキューまたはリモートキューのローカル定義になります。どちらの場合でも定義済みキューまたは動的キューになります。
- 注意
-
別名キューを異なる別名キューには解決できません。
別名キューの使用例としては,別名キューが解決されるベースキューと別名キューに異なるアクセス権限をシステム管理者が与えることがあります。つまり,アプリケーションまたはユーザが別名キューを使用することは認証されるが,ベースキューを使用することは認証されないようにできます。
反対に,別名キューへの登録操作は禁止するが,ベースキューへの登録操作は許可するように設定することもできます。
アプリケーションによっては,別名キューを使用するとシステム管理者がアプリケーションを変更しなくても,容易に別名キューオブジェクトの定義を変更できることがあります。
アプリケーションが名前を使用するときに,TP1/Message Queueは別名キューに対して認証確認をします。別名キューが解決されるベースキューへのアクセスがアプリケーションに許可されているかは確認しません。こうして,アプリケーションは別名キューの名前でのアクセスを認証されるが,解決されるキューの名前でのアクセスはできなくなります。
別名キューのInhibitGetおよびInhibitPut属性は別名キューの名前に属します。例えば,別名キューALIAS1がベースキューBASEに解決される場合,ALIAS1への禁止はALIAS1だけに影響し,BASEは禁止されません。しかし,BASEへの禁止はALIAS1にも影響します。
DefPriorityおよびDefPersistence属性も別名キューに属します。同じベースキューに由来する異なる別名キューに,異なるデフォルト優先度を設定できます。また,別名キューを使用するアプリケーションを変更しなくても,これらの優先度を変更できます。