mqcenv(MQCリスナサーバ通信環境定義)
形式
mqcenv {-p 自システムのポート番号 | -s 自システムのサービス名} 〔-e 終了処理監視タイマ値〕 〔-r 要求受信監視タイマ値〕 〔-n 継続セグメント受信監視タイマ値〕 〔-g MQCゲートウェイサーバ監視タイマ値〕 〔-c MQCコネクション確立完了監視タイマ値〕 〔-k 回線監視〕 〔-i トランザクションブランチ終了監視タイマ値〕
機能
MQCクライアント機能とMQCリスナサーバ間の通信に関する環境を定義します。
mqcenv定義コマンドは,MQCサービス定義に一つだけ指定してください。省略した場合は,MQCサーバ機能を使用できません。重複して指定した場合は,MQCリスナサーバの開始処理でエラーになります。
オプション
● -p 自システムのポート番号
〜<符号なし整数>((5001〜65535))
リスナ要求を受信する自システムのポート番号を指定します。この指定値は,MQCクライアント機能とのコネクション確立のために使用されます。ポート番号は,OSが自動割り当てするポート番号を含めて,自ノード内で重複して指定できません。自システムのポート番号が,ほかの通信プログラムで使用されているポート番号と重複した場合,KFCA30831-Eメッセージを出力してMQCリスナサーバが異常終了することがあります。OSが自動割り当てするポート番号については,OSのマニュアルを参照してください。
-sオプションを指定した場合,この指定値は省略できます。ただし,省略する場合は,あらかじめサービス名ファイルにサービス名を登録しておく必要があります。
● -s 自システムのサービス名
〜<1〜32文字の識別子(ハイフン(-)を含む)>
自システムのサービス名を指定します。この指定値は,MQCクライアント機能とのコネクション確立のために使用されます。サービス名は自ノード内で重複して指定できません。サービス名は,サービス名ファイルに次の形式で登録します。
サービス名 ポート番号/TCP
また,-pオプションの指定がある場合,この指定値は省略できます。
● -e 終了処理監視タイマ値
〜<符号なし整数>((10〜65535))《180》(単位:秒)
正常終了,計画停止A,または計画停止Bの場合,MQCクライアント機能の切断を時間監視します。タイムアウトが発生した場合,送受信中の処理を中断し,MQCクライアント機能との接続は強制解放され,MQCリスナサーバがKFCA30830-Eメッセージを出力して終了するか,またはMQCゲートウェイサーバがKFCA30840-Eメッセージを出力して終了します。
● -r 要求受信監視タイマ値
〜<符号なし整数>((0,10〜8191))《180》(単位:秒)
次の範囲について時間監視を行います。
-
MQCコネクション確立応答送信から,API実行要求受信まで
-
API結果応答(またはトランザクション決着結果応答)から,API実行要求(またはトランザクション決着要求)まで
0を指定した場合は,時間監視をしません。
タイムアウトが発生した場合,MQCリスナサーバがKFCA30835-Eメッセージを出力して待機状態になるか,またはMQCゲートウェイサーバがKFCA30845-Eメッセージを出力して待機状態になります。
● -n 継続セグメント受信監視タイマ値
〜<符号なし整数>((10〜8191))《30》(単位:秒)
MQCクライアント機能からのAPI実行要求がセグメント分割される場合に,継続セグメントを受信する時間を監視します。
タイムアウトが発生した場合,MQCリスナサーバがKFCA30834-Eメッセージを出力して待機状態になるか,またはMQCゲートウェイサーバがKFCA30844-Eメッセージを出力して待機状態になります。
● -g MQCゲートウェイサーバ監視タイマ値
〜<符号なし整数>((10〜8191))《30》(単位:秒)
クライアントアプリケーションがMQCONN命令で呼び出してから,MQCゲートウェイサーバに接続するまでの時間を監視します。
タイムアウトが発生した場合,MQCゲートウェイサーバがKFCA30852-Eメッセージを出力して待機状態になります。
● -c MQCコネクション確立完了監視タイマ値
〜<符号なし整数>((10〜8191))《30》(単位:秒)
TCP/IPコネクションの確立から,MQCコネクションを確立するまでの時間を監視します。
タイムアウトが発生した場合,MQCリスナサーバがKFCA30836-Eメッセージを出力して待機状態になるか,またはMQCゲートウェイサーバがKFCA30853-Eメッセージを出力して待機状態になります。
● -k 回線監視
〜{yes|no}《no》
TCP/IPソケットの回線監視(keepalive)機能を使用するかどうかを指定します。
-
yes
TCP/IPソケットの回線監視(keepalive)機能を使用します。
-
no
TCP/IPソケットの回線監視(keepalive)機能を使用しません。
回線監視(keepalive)機能とは,接続しているTCP/IPコネクションに一定間隔メッセージの転送が発生しない場合にTCP/IPがMQCとの接続を確認するデータを自動で転送する機能のことです。この機能を使用するとMQCとの回線障害を検出しやすくなります。ただし,TCP/IPレベルで回線状態確認のためのデータが転送されるため,回線の使用量が増加します。