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OpenTP1 Version 7 OpenTP1 メッセージキューイング機能 TP1/Message Queue 使用の手引


mqcenv(MQCリスナサーバ通信環境定義)

〈このページの構成〉

形式

mqcenv    {-p 自システムのポート番号 | -s 自システムのサービス名}
          〔-e 終了処理監視タイマ値〕
          〔-r 要求受信監視タイマ値〕
          〔-n 継続セグメント受信監視タイマ値〕
          〔-g MQCゲートウェイサーバ監視タイマ値〕
          〔-c MQCコネクション確立完了監視タイマ値〕
          〔-k 回線監視〕
          〔-i トランザクションブランチ終了監視タイマ値〕

機能

MQCクライアント機能とMQCリスナサーバ間の通信に関する環境を定義します。

mqcenv定義コマンドは,MQCサービス定義に一つだけ指定してください。省略した場合は,MQCサーバ機能を使用できません。重複して指定した場合は,MQCリスナサーバの開始処理でエラーになります。

オプション

● -p 自システムのポート番号

 〜<符号なし整数>((5001〜65535))

リスナ要求を受信する自システムのポート番号を指定します。この指定値は,MQCクライアント機能とのコネクション確立のために使用されます。ポート番号は,OSが自動割り当てするポート番号を含めて,自ノード内で重複して指定できません。自システムのポート番号が,ほかの通信プログラムで使用されているポート番号と重複した場合,KFCA30831-Eメッセージを出力してMQCリスナサーバが異常終了することがあります。OSが自動割り当てするポート番号については,OSのマニュアルを参照してください。

-sオプションを指定した場合,この指定値は省略できます。ただし,省略する場合は,あらかじめサービス名ファイルにサービス名を登録しておく必要があります。

● -s 自システムのサービス名

 〜<1〜32文字の識別子(ハイフン(-)を含む)>

自システムのサービス名を指定します。この指定値は,MQCクライアント機能とのコネクション確立のために使用されます。サービス名は自ノード内で重複して指定できません。サービス名は,サービス名ファイルに次の形式で登録します。

サービス名       ポート番号/TCP

また,-pオプションの指定がある場合,この指定値は省略できます。

● -e 終了処理監視タイマ値

 〜<符号なし整数>((10〜65535))《180》(単位:秒)

正常終了,計画停止A,または計画停止Bの場合,MQCクライアント機能の切断を時間監視します。タイムアウトが発生した場合,送受信中の処理を中断し,MQCクライアント機能との接続は強制解放され,MQCリスナサーバがKFCA30830-Eメッセージを出力して終了するか,またはMQCゲートウェイサーバがKFCA30840-Eメッセージを出力して終了します。

● -r 要求受信監視タイマ値

 〜<符号なし整数>((0,10〜8191))《180》(単位:秒)

次の範囲について時間監視を行います。

  • MQCコネクション確立応答送信から,API実行要求受信まで

  • API結果応答(またはトランザクション決着結果応答)から,API実行要求(またはトランザクション決着要求)まで

0を指定した場合は,時間監視をしません。

タイムアウトが発生した場合,MQCリスナサーバがKFCA30835-Eメッセージを出力して待機状態になるか,またはMQCゲートウェイサーバがKFCA30845-Eメッセージを出力して待機状態になります。

● -n 継続セグメント受信監視タイマ値

 〜<符号なし整数>((10〜8191))《30》(単位:秒)

MQCクライアント機能からのAPI実行要求がセグメント分割される場合に,継続セグメントを受信する時間を監視します。

タイムアウトが発生した場合,MQCリスナサーバがKFCA30834-Eメッセージを出力して待機状態になるか,またはMQCゲートウェイサーバがKFCA30844-Eメッセージを出力して待機状態になります。

● -g MQCゲートウェイサーバ監視タイマ値

 〜<符号なし整数>((10〜8191))《30》(単位:秒)

クライアントアプリケーションがMQCONN命令で呼び出してから,MQCゲートウェイサーバに接続するまでの時間を監視します。

タイムアウトが発生した場合,MQCゲートウェイサーバがKFCA30852-Eメッセージを出力して待機状態になります。

● -c MQCコネクション確立完了監視タイマ値

 〜<符号なし整数>((10〜8191))《30》(単位:秒)

TCP/IPコネクションの確立から,MQCコネクションを確立するまでの時間を監視します。

タイムアウトが発生した場合,MQCリスナサーバがKFCA30836-Eメッセージを出力して待機状態になるか,またはMQCゲートウェイサーバがKFCA30853-Eメッセージを出力して待機状態になります。

● -k 回線監視

 〜{yes|no}《no》

TCP/IPソケットの回線監視(keepalive)機能を使用するかどうかを指定します。

  • yes

    TCP/IPソケットの回線監視(keepalive)機能を使用します。

  • no

    TCP/IPソケットの回線監視(keepalive)機能を使用しません。

回線監視(keepalive)機能とは,接続しているTCP/IPコネクションに一定間隔メッセージの転送が発生しない場合にTCP/IPがMQCとの接続を確認するデータを自動で転送する機能のことです。この機能を使用するとMQCとの回線障害を検出しやすくなります。ただし,TCP/IPレベルで回線状態確認のためのデータが転送されるため,回線の使用量が増加します。

● -i トランザクションブランチ終了監視タイマ値

 〜<符号なし整数>((0〜65535))《180》(単位:秒)

開始中のトランザクションに対してxa_end処理が完了してからxa_prepare,xa_commitまたはxa_rollbackが要求されるまでの時間を指定します。指定した時間を過ぎてもxa_prepare,xa_commitまたはxa_rollbackが要求されない場合は,同期点処理へ移行状態(xa_end済み状態)のトランザクションを強制的にロールバックします。0を指定した場合はトランザクションブランチの終了時間監視をしません。