dc_mcf_send − 一方送信メッセージの送信(C言語)
- 〈このページの構成〉
形式
機能
相手システムへ一方送信メッセージを送信します。一方送信メッセージは,一つのセグメントで構成されます。
送信できるメッセージの一つのセグメントの最大長は,制御ヘッダの24バイトを含めて32000バイトまでです。
セグメントを送信する領域の形式を次に示します。Lは,バッファ形式1の場合は8バイト,バッファ形式2の場合は4バイトです。
制御ヘッダ(dcmudp_dc_header)は<dcmudpu.h>に,次のように定義されています。
typedef struct { unsigned char r_exipaddr[12]; …予備 DCULONG r_ipaddr; …相手IPアドレス unsigned char rsv1[2]; …予備 unsigned short r_portno; …相手ポート番号 unsigned char rsv2[4]; …予備 } dcmudp_dc_header;
相手IPアドレスと相手ポート番号の設定方法については,「2.1.3 通信相手のアドレスの指定」を参照してください。
UAPで値を設定する引数
●action
単一セグメントを送信すること,一般か優先かどうか,出力通番を付けるかどうか,および使用するバッファ形式を,次の形式で設定します。
DCMCFEMI〔|{DCMCFNORM|DCMCFPRIO}〕〔|{DCMCFSEQ|DCMCFNSEQ}〕〔|{DCMCFBUF1|DCMCFBUF2}〕
- DCMCFEMI
-
単一セグメントを示すDCMCFEMIを設定します。
- DCMCFNORM
-
一般の一方送信メッセージとして送信する場合に設定します。
- DCMCFPRIO
-
優先の一方送信メッセージとして送信する場合に設定します。
- DCMCFSEQ
-
出力通番を付ける場合に設定します。
- DCMCFNSEQ
-
出力通番を付けない場合に設定します。
- DCMCFBUF1
-
バッファ形式1を使用する場合に設定します。
- DCMCFBUF2
-
バッファ形式2を使用する場合に設定します。
●commform
一方送信を示す,DCMCFOUTを設定します。
●termnam
出力先の論理端末名称を設定します。論理端末名称は最大8バイトの長さです。論理端末名称の最後にはヌル文字を付けてください。
●resv01
NULLまたはヌル文字列を設定します。
●senddata
送信するセグメントの内容を設定した送信領域を設定します。制御ヘッダの24バイトを含めて32000バイトまで送信できます。
送信領域の制御ヘッダ内の予備領域は,必ずすべて0に設定してください。
●sdataleng
送信するセグメントの長さを設定します。
●resv02
NULLまたはヌル文字列を設定します。
●opcd
DCNOFLAGSを設定します。
リターン値
リターン値 |
リターン値 (数値) |
意味 |
---|---|---|
DCMCFRTN_00000 |
0 |
正常に終了しました。 |
DCMCFRTN_71002 |
-12002 |
メッセージキューへの出力処理中に障害が発生しました。 |
メッセージキューが閉塞されています。 |
||
メッセージキューが割り当てられていません。 |
||
sdatalengに32000バイトを超える値を設定しています。 |
||
MCFが終了処理中のため,メッセージの送信を受け付けられません。 |
||
DCMCFRTN_71003 |
-12003 |
メッセージキューが満杯です。 |
DCMCFRTN_71004 |
-12004 |
メッセージを格納するバッファをメモリ上に確保できませんでした。 |
DCMCFRTN_71108 |
-12108 |
メッセージを送信しようとしましたが,送信先の管理テーブルが確保できませんでした。 |
プロセスのローカルメモリが不足しています。 |
||
DCMCFRTN_72000 |
-13000 |
<MHPの実行でリターンした場合> 先頭セグメントを受信するdc_mcf_receive関数を呼び出す前に,dc_mcf_send関数を呼び出しています。 |
<SPPの実行でリターンした場合> トランザクションでないSPPの処理から,dc_mcf_send関数を呼び出しています。 |
||
DCMCFRTN_72001 |
-13001 |
termnamに設定した論理端末名称が間違っています。 |
termnamに設定した論理端末名称は,定義されていません。 |
||
dc_mcf_send関数を呼び出せない論理端末を設定しています。 |
||
DCMCFRTN_72016 |
-13016 |
actionに設定したメッセージ種別(DCMCFNORMまたはDCMCFPRIO)の値が間違っています。 |
actionに設定した値が間違っています。 |
||
opcdに設定した値が間違っています。 |
||
resv01またはresv02に設定した値が間違っています。 |
||
引数に設定した値に間違いがあります。 |
||
DCMCFRTN_72017 |
-13017 |
actionに設定した出力通番の要否(DCMCFSEQまたはDCMCFNSEQ)の値が間違っています。 |
DCMCFRTN_72024 |
-13024 |
commformに設定した値が間違っています。 |
DCMCFRTN_72026 |
-13026 |
actionに設定したセグメント種別(DCMCFEMI)の値が間違っています。 |
DCMCFRTN_72041 |
-13041 |
sdatalengに0,またはマイナス値を設定しています。 |
上記以外 |
− |
プログラムの破壊などによる,予期しないエラーが発生しました。 |
- (凡例)
-
−:該当しません。
注意事項
MCFがUAPの送信要求をTP1/NET/UDPにスケジュールする優先順位は,高い方から同期型メッセージの送信,一方送信メッセージの送信(優先),一方送信メッセージの送信(一般)です。同一論理端末上で同期型メッセージの送信と一方送信メッセージの送信を併用する場合,送信メッセージの追い越しが発生する場合があります。
このため,同一論理端末上での,dc_mcf_send関数とdc_mcf_sendsync関数の併用は避けてください。同様に,COBOL言語およびデータ操作言語での,同期型メッセージの送信と一方送信メッセージの送信の併用は避けてください。
併用する場合は,dc_mcf_sendsync関数の送信メッセージがdc_mcf_send関数の送信メッセージを追い越した場合でも,問題が生じないように運用してください。