MCFトレースファイルの見積もり式
ここでは,MCFトレースファイルのトレース情報量の見積もり式,トレース情報が失われる経過時間の見積もり式,および具体的な見積もりの例について説明します。
- 〈このページの構成〉
トレース情報量の見積もり式
1秒当たりに取得するMCFトレースファイルの,トレース情報量の見積もり式を次に示します。
1秒当たりのトレース情報量(単位:バイト) = (A×B) + (C×D) + (E×F)
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A:コネクションの確立と解放時に取得するトレース情報量(単位:バイト)
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画面属性のコネクションの場合:6800+9300×コネクション配下の論理端末数
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プリンタ属性のコネクションの場合:13200
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B:1秒当たりのコネクション確立および解放の回数※1
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C:メッセージ受信時に取得するトレース情報量(単位:バイト)
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応答を送信する場合:4500+送信する物理マップファイルのサイズ
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画面に対して一方送信を送信する場合:4100+送信する物理マップファイルのサイズ
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プリンタに対して一方送信を送信する場合:7300+送信する物理マップファイルのサイズ
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D:1秒当たりのメッセージ送信回数※1
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E:メッセージ受信時に取得するトレース情報量(単位:バイト)
7100+入力論理マップの論理マップ長※2
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F:1秒当たりのメッセージ受信回数※1
- 注※1
-
TP1/NET/XMAP3のMCF通信プロセスが複数存在する場合は,MCF通信プロセス単位で回数を算出してください。
- 注※2
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入力論理マップの論理マップ長については,マニュアル「XMAP3 Version 5 画面・帳票サポートシステム XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
トレース情報が失われる経過時間の見積もり式
MCFトレースファイルから,トレース情報が失われる経過時間の算出式を次に示します。
なお,算出式中の,「1秒当たりのトレース情報量」とは,トレース情報量の見積もり式で算出した値です。
経過時間(単位:秒) = G×H×I/1秒当たりのトレース情報量(単位:バイト)
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G:トレースバッファの大きさ(mcfttrc -t size)
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H:トレースバッファの数(mcfttrc -t bufcnt)
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I:MCFトレースファイルの数(mcfttrc -t trccnt)
見積もり式の算出例
トレース情報量の見積もり式,およびトレース情報が失われる経過時間の見積もり式の具体的な算出例を示します。
ここでは,常時接続のサーバ型コネクションで,問い合わせ応答をする場合を例に説明します。
この例では,次の値が想定されています。
項目 |
想定値 |
---|---|
画面属性の論理端末数 |
1 |
入力論理マップの論理マップ長 |
200バイト |
送信する物理マップファイルのサイズ |
8000バイト |
1分(60秒)当たりのメッセージの受信から送信までの回数 |
60回 |
トレース環境定義(mcfttrc -t)のオペランドの指定値 |
|
この例の場合の,計算例を次に示します。
- トレース情報量の見積もり
((6800+9300×1)×0※) + ((4500+8000)×(60/60)) + ((7100+200)×(60/60)) =19800
1秒当たりのトレース情報量は,19800バイトとなります。
- 注※
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コネクションが常時接続であるため,1秒当たりのコネクション確立および解放の回数は0として計算してください。
- トレース情報が失われる経過時間の見積もり
204800×100×3/19800 ≒ 3103.0
トレース情報が失われる経過時間は,3103.0秒(約51分)となります。