Hitachi

OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/XMAP3編


システムサービス情報定義

MCFサービスはユーザが作るシステムサービスで,OpenTP1のシステムサービスと同じ位置づけになります。

システムサービス情報定義では,MCF通信サービスを起動するための環境を定義します。ユーザがMCFサービスを作成する場合に定義する必要があります。

システムサービス情報定義は,テキストエディタを使用して作成します。

システムサービス情報定義の完全パス名を次に示します。

$DCDIR/lib/sysconf/定義ファイル名

定義ファイル名には,システムサービス情報定義のmoduleオペランドで指定する実行形式プログラム名を指定します。この定義ファイル名を通信サービス定義(mcfmcname)に指定してください。

〈このページの構成〉

形式

set形式

  set module="TP1/NET/XMAP3の実行形式プログラム名"
〔set mcf_prf_trace=Y|N〕

putenv形式

〔putenv TZ 時間帯情報〕
〔putenv XRESPONSETIME 監視時間〕
〔putenv XPCLOSEWAITTIME XMAP3印刷サービス監視時間〕
〔putenv XPW_DAEMON_PORT_NO サービス名〕

機能

プロセスサービスがMCF通信サービスを起動するための環境を定義します。

各MCF通信サービスに対して一つ,システムサービス情報定義を作成できます。また,複数のMCF通信サービスで一つのシステムサービス情報定義を共用することもできます。

説明

set形式で指定するオペランドと,putenv形式で指定するオペランドがあります。

ここでは,それぞれのオペランドについて,分けて説明します。

set形式のオペランド

set形式で指定するオペランドについて,説明します。

module="TP1/NET/XMAP3の実行形式プログラム名"  〜〈1〜8文字の識別子〉

MCF通信サービスを起動するための実行形式プログラム名を指定します。

MCF実行形式プログラムには,MCF通信プロセスのためのものとアプリケーション起動プロセスのためのものがあります。

MCF実行形式プログラムは,MCF通信プロセス同士,アプリケーション起動プロセス同士で共有できます。

TP1/NET/XMAP3の実行形式プログラム名には,先頭4文字がmcfuで始まる最大8文字の名称を指定してください。

mcf_prf_trace=Y|N  〜《Y》

MCF通信サービスごとに,MCF性能検証用トレース情報を取得するかどうかを指定します。このオペランドの指定値を有効にするには,システムサービス共通情報定義mcf_prf_trace_levelオペランドに00000001を指定してください。

Y

MCF性能検証用トレース情報を取得します。

N

MCF性能検証用トレース情報を取得しません。

MCF通信サービスでのMCF性能検証用トレース情報取得有無とオペランドの指定値の関係を,次の表に示します。

システムサービス共通情報定義

mcf_prf_trace_levelオペランドの指定値

システムサービス情報定義

mcf_prf_traceオペランドの指定値

Y

N

00000000

取得しない

取得しない

00000001

取得する

取得しない

このオペランドの使用は,TP1/Extension 1をインストールしていることが前提です。TP1/Extension 1をインストールしていない場合の動作は保証できません。

putenv形式のオペランド

putenv形式で指定するオペランドについて,説明します。

TZ 時間帯情報(タイムゾーン)

MCF通信サービスが動作するプロセスの環境変数TZを指定します。省略した場合,プロセスサービスのプロセスの環境変数TZを引き継ぎます。

日本標準時の場合,JST-9を指定してください。

マッピングサービス機能は,この環境変数に従って予約項目の日付,および時刻を設定します。

XRESPONSETIME 監視時間  〜((0,25〜300))《25》(単位:秒)

クライアントPC/WSの応答時間を監視する場合に指定します。ただし,XMAP3印刷サービスからの応答待ち時間は,環境変数XPCLOSEWAITTIMEに指定します。

監視時間には0または25〜300の値を指定してください。0を指定した場合,応答を監視しません。301以上の値が指定された場合,または値を省略した場合は,25を省略時解釈値とし,応答を監視します。TP1/NET/XMAP3を使用した対話オンライン処理システムでは,このオペランドを設定して,クライアントPC/WSの応答時間を監視することを推奨します。

ただし,タイマ値の設定によっては,運用コマンドのタイムアウトが頻発する場合がありますので注意してください。

詳細については,マニュアル「XMAP3 Version 5 画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド」を参照してください。

XPCLOSEWAITTIME XMAP3印刷サービス監視時間  〜((0,25〜86400))《0》(単位:秒)

XMAP3印刷サービスの応答時間を監視する場合に指定します。監視時間には0または25〜86400の値を指定してください。0を指定した場合,応答を監視しません。1〜24,および86401以上の値が指定された場合,または値を省略した場合は,0を省略時解釈値とし,応答を監視しません。帳票を印刷するシステムでは,このオペランドを設定して,XMAP3印刷サービスの応答時間を監視することを推奨します。

指定値は,システム環境定義のsystem_terminate_watch_timeオペランドの指定値を超えないように設定してください。

詳細については,マニュアル「XMAP3 Version 5 画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド」を参照してください。

XPW_DAEMON_PORT_NO サービス名

1台のホスト上で複数のXMAP3サーバを起動する場合,対応するXMAP3サーバのservicesファイルに定義したサービス名を指定します。

詳細については,マニュアル「XMAP3 Version 5 画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド」を参照してください。