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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/XMAP3編


dc_mcf_send − メッセージの送信(C言語)

〈このページの構成〉

形式

ANSI C,C++の形式

#include <dcmcf.h>
int  dc_mcf_send(DCLONG action, DCLONG commform, char *termnam,
                 char *mapname, char *senddata, DCLONG sdataleng,
                 char *pagecdat, DCLONG opcd)

K&R版Cの形式

#include <dcmcf.h>
int dc_mcf_send(action, commform, termnam, mapname, senddata,
                sdataleng, pagecdat, opcd)
DCLONG    action;
DCLONG    commform;
char      *termnam;
char      *mapname;
char      *senddata;
DCLONG    sdataleng;
char      *pagecdat;
DCLONG    opcd;

機能

論理端末に一方送信メッセージを送信します。一方送信メッセージは,一つのセグメントで構成されます。

送信できるメッセージの一つのセグメントの最大長は,32000バイトまでです。

セグメントを送信する領域の形式を次に示します。

[図データ]

TP1/NET/XMAP3の論理端末に送信する場合は,XMAP3で作成した出力論理マップ(拡張子が「.h」のファイル)を#includeで取り込み,出力論理マップの先頭アドレスをsenddataに指定します。出力論理マップの詳細については,マニュアル「XMAP3 Version 5 画面・帳票サポートシステム XMAP3 プログラミングガイド」,またはマニュアル「XMAP3 Version 5 画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発ガイド」を参照してください。コーディング例については,「付録H.1 コーディング例」を参照してください。

UAPで値を設定する引数

●action

送信するセグメント,優先か一般か,出力通番を付けるかどうか,使用するバッファ形式,および通知イベントを通知させるかどうかを,次の形式で設定します。

{DCMCFESI|DCMCFEMI}〔|{DCMCFNORM|DCMCFPRIO}〕〔|{DCMCFSEQ|DCMCFNSEQ}〕
|DCMCFBUF2〔|DCMCFLMAP〕〔|DCMCFSEVT〕
DCMCFESI

先頭セグメントを送信する場合に設定します。

DCMCFEMI

単一セグメントを送信する場合に設定します。

メッセージの送信の終了を連絡するために,最後は必ずこの値を設定してください。

DCMCFNORM

一般の一方送信メッセージとして送信する場合に設定します。

DCMCFPRIO

優先の一方送信メッセージとして送信する場合に設定します。

DCMCFSEQ

出力通番を付ける場合に設定します。

DCMCFNSEQ

出力通番を付けない場合に設定します。

DCMCFBUF2

バッファ形式2のバッファを示すDCMCFBUF2を設定します。

DCMCFLMAP

論理マップの情報だけを使用してマッピングをする場合に設定します。論理マップと物理マップの両方を使用する場合は設定しません。

DCMCFSEVT

送信完了通知イベントおよび送信障害通知イベントを通知させるときに設定します。ただし,これらのイベントを処理するMHPをアプリケーション属性定義(mcfaalcap)で指定していない場合は無効です。メッセージが複数のセグメントで構成される場合,先頭セグメントの送信時の指定が有効になります。

●commform

分岐送信を示す,DCMCFOUTを設定します。

●termnam

出力先の論理端末名称を設定します。論理端末名称は最大8バイトの長さです。論理端末名称の最後にはヌル文字を付けてください。

●mapname

マップ名を設定します。マップ名は最大6バイトの長さです。マップ名の最後にはヌル文字を付けてください。

NULLまたはヌル文字列を設定した場合,論理端末定義(mcftalcle -p)のdflmapオペランドで指定したデフォルトマップ名を使用します。

●senddata

送信するセグメントの内容を設定した領域を設定します。TP1/NET/XMAP3の論理端末に送信する場合は,出力論理マップの先頭アドレスを設定します。先頭セグメントの送信後,メッセージの送信の終了を連絡する場合にも,必ず設定してください。

●sdataleng

送信するセグメントの長さを設定します。TP1/NET/XMAP3の論理端末画面に送信する場合は,送信する論理マップ可変部・定数部の長さを設定します。先頭セグメントの送信後,メッセージの送信の終了を連絡する場合には,0を設定してください。

●pagecdat

NULLまたはヌル文字列を設定します。

●opcd

DCNOFLAGSを設定します。

リターン値

リターン値

リターン値

(数値)

意味

DCMCFRTN_00000

0

正常に終了しました。

DCMCFRTN_71002

-12002

メッセージキューへの出力処理中に障害が発生しました。

メッセージキューが閉塞されています。

メッセージキューが割り当てられていません。

sdatalengに32000バイトを超える値を設定しています。

MCFが終了処理中のため,メッセージの送信を受け付けられません。

DCMCFRTN_71003

-12003

メッセージキューが満杯です。

DCMCFRTN_71004

-12004

メッセージを格納するバッファをメモリ上に確保できませんでした。

DCMCFRTN_71108

-12108

メッセージを送信しようとしましたが,送信先の管理テーブルが確保できませんでした。

プロセスのローカルメモリが不足しています。

DCMCFRTN_72000

-13000

<MHPの実行でリターンした場合>

先頭セグメントを受信するdc_mcf_receive関数を呼び出す前に,dc_mcf_send関数を呼び出しています。

<SPPの実行でリターンした場合>

トランザクションでないSPPの処理から,dc_mcf_send関数を呼び出しています。

DCMCFRTN_72001

-13001

termnamに設定した論理端末名称が間違っています。

termnamに設定した論理端末名称は,定義されていません。

dc_mcf_send関数を呼び出せない論理端末を設定しています。

DCMCFRTN_72005

-13005

<actionでDCMCFESIを設定した場合>

sdatalengに0バイト,またはマイナス値を設定しています。

DCMCFRTN_72016

-13016

actionに設定したメッセージ種別(DCMCFNORMまたはDCMCFPRIO)の値が間違っています。

actionに設定した値が間違っています。

mapnameで設定したマップ名が8文字を超えています。

opcdに設定した値が間違っています。

引数に設定した値に間違いがあります。

DCMCFRTN_72017

-13017

actionに設定した出力通番の要否(DCMCFSEQまたはDCMCFNSEQ)の値が間違っています。

DCMCFRTN_72024

-13024

commformに設定した値が間違っています。

DCMCFRTN_72026

-13026

actionに設定したセグメント種別(DCMCFESI,DCMCFEMI)の値が間違っています。

DCMCFRTN_72041

-13041

<actionでDCMCFEMIを設定した場合>

  • sdatalengに0バイト,またはマイナス値を設定しています。

  • actionにDCMCFESIを設定したdc_mcf_send関数を呼び出さないで,メッセージの送信の終了を連絡しています。

上記以外

プログラムの破壊などによる,予期しないエラーが発生しました。

(凡例)

−:該当しません。