dc_mcf_resend − メッセージの再送(C言語)
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形式
機能
以前に送信したメッセージを,再び送信します。再送するメッセージは,以前に送信したメッセージとは別の,新しいメッセージとして扱います。どのメッセージを再送するかは,次に示す送信済みメッセージの情報で選択できます。
-
出力先の論理端末名称
-
メッセージ出力通番
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メッセージ種別(一般の一方送信,優先の一方送信)
対象としたメッセージが以前に送信されていない場合は,dc_mcf_resend関数はリターン値DCMCFRTN_NOMSGを返します。また,メッセージキュー(ディスクキュー)内に対象のメッセージがない場合も,リターン値DCMCFRTN_NOMSGを返します。このため,使用するメッセージキューの種別ではディスクキューを指定して,メッセージキューの大きさの定義は余裕を持った値を指定してください。
マップ名は,以前に送信した場合の名称を引き継ぎます。
UAPで値を設定する引数
●action
再送するメッセージに出力通番を付け直すかどうか,一般か優先か,および最終出力通番のメッセージを再送するかどうかを,次の形式で設定します。
{DCMCFSEQ|DCMCFNSEQ}〔|{DCMCFNORM|DCMCFPRIO}〕〔|DCMCFLMAP〕 〔|DCMCFLAST〕
- DCMCFSEQ
-
再送するメッセージに出力通番を付け直す場合に設定します。
- DCMCFNSEQ
-
再送するメッセージに出力通番を付け直さない場合に設定します。
- DCMCFNORM
-
一般の一方送信メッセージとして再送する場合に設定します。
- DCMCFPRIO
-
優先の一方送信メッセージとして再送する場合に設定します。
- DCMCFLMAP
-
論理マップの情報だけで,マッピングする場合に設定します。論理マップと物理マップの両方の情報でマッピングする場合は設定しません。
- DCMCFLAST
-
再送する対象のメッセージを検索するキーとして,最終出力通番を持つメッセージを再送する場合に設定します。この値を設定した場合は,orgseqに設定した値は無効となります。
●commform
分岐送信を示す,DCMCFOUTを設定します。
●rtermnam
出力先の論理端末名称を設定します。論理端末名称は最大8バイトの長さです。論理端末名称の最後にはヌル文字を付けてください。
●resv01
NULLを設定します。
●oseqid
再送するメッセージを検索するキーとして,以前に送信したメッセージの送信種別を設定します。
- DCMCFRID_NORM
-
一般の一方送信メッセージを対象とする場合に設定します。
- DCMCFRID_PRIO
-
優先の一方送信メッセージを対象とする場合に設定します。
省略した場合は,DCMCFRID_NORM(一般の一方送信メッセージを対象)が設定されます。
●orgseq
再送するメッセージを検索するキーとして,以前に送信したメッセージの出力通番を設定します。actionでDCMCFLASTを設定した場合は,ここに設定した値は無効となります。
●otermnam
再送するメッセージを検索するキーとして,以前に送信したメッセージの出力先の論理端末名称を設定します。論理端末名称は最大8バイトの長さです。論理端末名称の最後にはヌル文字を付けてください。
●resv02,resv03,resv04
NULLを設定します。
●opcd
DCNOFLAGSを設定します。
リターン値
リターン値 |
リターン値 (数値) |
意味 |
---|---|---|
DCMCFRTN_00000 |
0 |
正常に終了しました。 |
DCMCFRTN_NOMSG |
-11904 |
出力通番使用論理端末数(MCFマネジャ共通定義(mcfmcomn)の-nオプション)を省略,または0を指定しています。 |
otermnam,oseqid,またはorgseqに設定した値が間違っています。 |
||
再送するメッセージは次に示す理由によって,再送できるメッセージの条件を満たしていません。
|
||
otermnamで指定した論理端末に割り当てられているメッセージキューは,システム開始時に障害が発生したため,メモリキューを代用して縮退運転をしています。 |
||
DCMCFRTN_BUF_SHORT |
-11905 |
再送するメッセージのセグメントの長さが,UAP共通定義(mcfmuap -e)で指定した値を超えています。 |
DCMCFRTN_71002 |
-12002 |
メッセージキューへの出力処理中に障害が発生しました。 |
メッセージキューが閉塞されています。 |
||
メッセージキューが割り当てられていません。 |
||
MCFが終了処理中のため,メッセージの再送を受け付けられません。 |
||
DCMCFRTN_71003 |
-12003 |
メッセージキューが満杯です。 |
DCMCFRTN_71004 |
-12004 |
メッセージキューから取り出したメッセージを格納するバッファ(作業領域)を,メモリ上に確保できませんでした。 |
DCMCFRTN_71108 |
-12108 |
メッセージを再送しようとしましたが,再送先の管理テーブルが確保できませんでした。 |
プロセスのローカルメモリが不足しています。 |
||
DCMCFRTN_72000 |
-13000 |
<MHPの実行でリターンした場合>
|
<SPPの実行でリターンした場合> トランザクションでないSPPの処理から,dc_mcf_resend関数を呼び出しています。 |
||
DCMCFRTN_72001 |
-13001 |
rtermnamまたはotermnamに設定した論理端末名称が間違っています。 |
rtermnamに設定した論理端末名称は,定義されていません。 |
||
該当する論理端末には,メッセージを再送できません。 |
||
DCMCFRTN_72016 |
-13016 |
actionに設定した一方送信メッセージの種別(DCMCFNORMまたはDCMCFPRIO)の値が間違っています。 |
actionに設定した値が間違っています。 |
||
oseqidに設定した値が間違っています。 |
||
resv01,resv02,resv03,またはresv04に設定した値が間違っています。 |
||
opcdに設定した値が間違っています。 |
||
引数に設定した値に間違いがあります。 |
||
DCMCFRTN_72017 |
-13017 |
actionに設定した出力通番の要否(DCMCFSEQまたはDCMCFNSEQ)の値が間違っています。 |
DCMCFRTN_72024 |
-13024 |
commformに設定した値が間違っています。 |
上記以外 |
− |
プログラムの破壊などによる,予期しないエラーが発生しました。 |
注意事項
メッセージの再送時には,MCFマネジャ定義のUAP共通定義(mcfmuap)の-eオプションと-lオプションの指定値に注意してください。
- -eオプション
-
-eオプションでは,dc_mcf_resend関数で使用する作業領域の大きさを指定します。再送するメッセージのセグメントがこの作業領域より大きい場合,dc_mcf_resend関数はメッセージを再送しないで,リターン値DCMCFRTN_BUF_SHORTを返します。このため,-eオプションでは,セグメントの最大長よりも大きな値を設定しておいてください。
- -lオプション
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-lオプションでは,出力通番に関して指定します。この内容によっては,メッセージキューファイル内に同じ出力通番を持つメッセージが同時に存在する場合があります。この場合は,どのメッセージを再送するか保証できません。