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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/XMAP3編


2.4.10 キー入力サービス

TP1/NET/XMAP3では,XMAP3 Serverの機能によって論理端末画面からのキー入力サービスを提供しています。

〈この項の構成〉

(1) 送信要求発生時の処理

TP1/NET/XMAP3での送信要求発生(論理端末画面からの画面確定キー入力)時の処理を,次の表に示します。

表2‒7 送信要求発生時の処理

項番

キー

TP1/NET/XMAP3の処理

XMAP3 Serverのキーシンボル名称

(マクロ値)

オンライン用キー

AX仕様キー

1

実行

Enter

(テンキー部)

アプリケーション決定後UAP起動

TX_MKLNFED

2

PA1

PageUp

TX_MKPA1

3

PA2

PageDown

TX_MKPA2

4

PA3

Ctrl+PageDown

TX_MKPA3

5

スクリーン

Ctrl+Delete

TX_MKSCREN

6

中断

Ctrl+S

TX_MKBREAK

7

割込

Break

Ctrl+Pause

TX_MKINTER

8

印刷

Ctrl+P

印刷キー処理(論理ハードコピーの出力)

TX_MKPRINT

9

PF1

F1

アプリケーション決定後UAP起動

TX_MKF1

10

PF2

F2

TX_MKF2

11

PF3

F3

TX_MKF3

12

PF4

F4

TX_MKF4

13

PF5

F5

TX_MKF5

14

PF6

F6

TX_MKF6

15

PF7

F7

TX_MKF7

16

PF8

F8

TX_MKF8

17

PF9

F9

TX_MKF9

18

PF10

F10

TX_MKF10

19

PF11

F11

TX_MKF11

20

PF12

F12

TX_MKF12

21

コントロール+PF1

Shift+F1

TX_MKF13

22

コントロール+PF2

Shift+F2

TX_MKF14

23

コントロール+PF3

Shift+F3

TX_MKF15

24

コントロール+PF4

Shift+F4

TX_MKF16

25

コントロール+PF5

Shift+F5

TX_MKF17

26

コントロール+PF6

Shift+F6

TX_MKF18

27

コントロール+PF7

Shift+F7

TX_MKF19

28

コントロール+PF8

Shift+F8

TX_MKF20

29

コントロール+PF9

Shift+F9

TX_MKF21

30

コントロール+PF10

Shift+F10

TX_MKF22

31

コントロール+PF11

Shift+F11

TX_MKF23

32

コントロール+PF12

Shift+F12

TX_MKF24

その他の画面確定キーの入力については表示印刷サービスが処理しますが,入力エラーとなってブザーが鳴ります。

次メッセージ要求キーとして使用しているキーは,UAP起動や論理ハードコピーの出力をするキーとしては使用できません。

注意事項

XMAP3のドローの画面属性ダイアログで隠しフィールドを設定している場合,XMAP3 Server表示・印刷環境ファイルまたはXMAP3の表示・印刷セットアップダイアログで,強制確定キーの動作の「入力済みデータを送らない」をオフにしてください。

強制確定キーの動作の「入力済みデータを送らない」をオンにした場合,隠しフィールドに設定した値がTP1/NET/XMAP3に通知されません。

(2) 印刷キー処理

TP1/NET/XMAP3では,表示印刷サービスから印刷キーの入力を受け付けると,表示印刷サービスに対して論理ハードコピーの要求をします。

論理ハードコピーの出力先プリンタは,XMAP3 Server表示・印刷環境ファイルの表示サービス名(DCPSNM)の指定に従います。ここで指定する表示サービス名と,コネクション定義(mcftalccn -S)のsvnameオペランドで指定する接続対象の表示印刷サービス名とは,重ならないように注意してください。二重に指定した場合,論理ハードコピーが正しく行われないことがあります。

XMAP3 Server表示・印刷環境ファイルに表示サービス名の指定がない場合は,印刷キーを入力しても論理ハードコピーは取得できません。

また,エラーなどによって論理ハードコピーの取得ができない場合は,オペレータインジケータに表示します。

(3) キーボード状態の変更

論理端末からのメッセージをOpenTP1システムが受信すると,TP1/NET/XMAP3は論理端末定義(mcftalcle)とUAPの型に応じて,論理端末画面のキーボードロックを解除するかどうかを決定します。論理端末画面のキーボード状態を次の表に示します。

表2‒8 論理端末画面のキーボード状態

論理端末定義(mcftalcle)

アプリケーションの型※1

メッセージ入力時のキーボード状態

キーボードロックを解除するタイミング

keyboard

オペランド

unlock

オペランド

aplock

send

cont

ロック状態

応答メッセージ送信時※2※3※4

ans

ロック状態

応答メッセージ送信時※2※3※4

noans(MHP)

ロック状態

一方送信メッセージ送信時

noans(SPP)

ロック解除状態

auto

cont

ロック状態

応答メッセージ送信時※2※3※4

ans

ロック状態

応答メッセージ送信時※2※3※4

noans(MHP)

ロック状態

MHP(正常,異常)終了時※5

noans(SPP)

ロック解除状態

aptype

定義不可

cont

ロック状態

応答メッセージ送信時※3※4

ans

ロック状態

応答メッセージ送信時※3※4

noans(MHP)

ロック解除状態

noans(SPP)

ロック解除状態

(凡例)

−:該当しません。

注※1

論理端末からのメッセージを処理するために起動されるアプリケーションの型です。

注※2

keyboardオペランドの指定は無効になります。この場合には,aptypeが指定されたものとして扱います。

注※3

アプリケーション起動によって応答権をほかのUAPに委譲した場合,キーボードロック解除のタイミングは,応答権を委譲されたアプリケーションが応答メッセージを送信したときになります。

注※4

起動されたアプリケーション(MHP)の障害などによってエラーイベントが起動された場合,このエラーイベントに応答権が委譲されます。キーボードロック解除のタイミングはエラーイベントが応答メッセージを送信したときになります。ただし,エラーイベント未定義時はアプリケーション(MHP)終了時にキーボードロックが解除されます。

注※5

起動されたアプリケーション(MHP)の障害などによってエラーイベントが起動された場合,キーボードロックはエラーイベントが終了するまで解除されません。

なお,キーボードロック解除のタイミングがメッセージ送信時の場合,ロックを解除するかどうかは,メッセージ送信時に指定したマップのマップ定義に従います。ロックを解除する場合のマップ定義には,PHSEG文のCNTRLオペランドにFRKBを指定してください。PHSEG文のCNTRLオペランドを省略した場合,またはPHSEG文のCNTRLオペランドにNOFRを指定した場合は,ロックが解除されません。

キーボードロックを[取消]キーなどで解除して,新たなメッセージを入力した場合には,入力された新たなメッセージは破棄されます。ただし,次の場合には入力された新たなメッセージは破棄されず,正常に受け付けられます。