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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/TCP/IP編


付録F.2 任意の相手システムとのメッセージ衝突

TP1/NET/TCP/IPのメッセージ送信と,任意の相手システムからのメッセージ送信が衝突した場合,TP1/NET/TCP/IPは受信メッセージ判定UOCの指定内容に従って動作します。UOCで,受信したメッセージの種別,および送信処理中のメッセージの処理内容を指定し,送受信メッセージが衝突した場合のTP1/NET/TCP/IPの動作を決定してください。メッセージの処理内容については,「5.1.12(5) ユーザが値を設定する項目」を参照してください。

送受信メッセージ衝突時の処理の流れを,次に示す受信メッセージ判定UOCの設定の例ごとに説明します。

  1. メッセージ種別が一方送信メッセージ,送達確認メッセージ送信要,送信処理継続の設定の場合

  2. メッセージ種別が一方送信メッセージ,送達確認メッセージ送信要,送信処理再送の設定の場合

  3. メッセージ種別が一方送信メッセージ,送達確認メッセージ送信要,送信処理停止の設定の場合

  4. メッセージ種別が破棄メッセージ,送信処理継続の設定の場合

  5. メッセージ種別がコネクション解放の設定の場合

〈この項の構成〉

(1) メッセージ種別が一方送信メッセージ,送達確認メッセージ送信要,送信処理継続の設定の場合

送信処理を継続します。UAPに受信メッセージを通知したあと,相手システムに送達確認メッセージを送信します。この場合の処理の流れを次の図に示します。

図F‒4 メッセージ衝突時の処理の流れ(メッセージ種別が一方送信メッセージ,送達確認メッセージ送信要,送信処理継続の設定の場合)

[図データ]

(2) メッセージ種別が一方送信メッセージ,送達確認メッセージ送信要,送信処理再送の設定の場合

UAPからの送信処理を一時的に中断します。相手システムからの一方送信メッセージ受信処理完了後,相手システムにUAPからの一方送信メッセージを再送します。この場合の処理の流れを次の図に示します。

図F‒5 メッセージ衝突時の処理の流れ(メッセージ種別が一方送信メッセージ,送達確認メッセージ送信要,送信処理再送の設定の場合)

[図データ]

(3) メッセージ種別が一方送信メッセージ,送達確認メッセージ送信要,送信処理停止の設定の場合

論理端末を閉塞して送信処理を停止し,受信処理を続行します。この場合の処理の流れを次の図に示します。

図F‒6 メッセージ衝突時の処理の流れ(メッセージ種別が一方送信メッセージ,送達確認メッセージ送信要,送信処理停止の設定の場合)

[図データ]

(4) メッセージ種別が破棄メッセージ,送信処理継続の設定の場合

受信メッセージを破棄し,送信処理を継続します。この場合の処理の流れを次の図に示します。

図F‒7 メッセージ衝突時の処理の流れ(メッセージ種別が破棄メッセージ,送信処理継続の設定の場合)

[図データ]

(5) メッセージ種別がコネクション解放の設定の場合

受信メッセージを破棄し,コネクション解放します。この場合の処理の流れを次の図に示します。

図F‒8 メッセージ衝突時の処理の流れ(メッセージ種別がコネクション解放の設定の場合)

[図データ]