2.9.4 エラートレース,メモリトレース
エラートレースは,Client .NETが検知した障害をメッセージ形式でファイルに記録します。メソッド実行中に障害が発生した場合,その原因は例外として報告されます。例外だけでは原因を特定できない場合,このファイルに出力された詳細なエラー情報を参照すると,通信障害などの障害発生時の原因を特定することが容易になります。エラートレースは,本番運用でも常に取得することをお勧めします。
メモリトレースは,エラートレースと同じ内容をメモリ上でSystem.String型の配列に格納します。エラートレースのファイルに書き込みができない環境(ランタイムホスト)で,Client .NETが提供するクラスライブラリを動作させる場合は,メモリトレースを使用します。取得したメモリトレースの情報は,アプリケーション側で必要に応じて表示および記録ができるようにしておいてください。
エラートレース情報の出力ファイル名,および指定できるオプションとその指定方法については,「2.9.1 トレースファイル」を参照してください。
エラートレースファイルの出力形式,またはメモリトレースのSystem.String型の配列への格納形式を次に示します。
- ttt:エラートレース,またはメモリトレースを取得したスレッドの情報
-
次の形式で取得されます。
プロセス名[プロセスID],スレッド名[スレッドID]
yyyy:エラートレース,またはメモリトレース取得年
mm:エラートレース,またはメモリトレース取得月
dd:エラートレース,またはメモリトレース取得日
hh:mm:ss.uuu:エラートレース,またはメモリトレース取得時間
ee....ee:メッセージ
記録されるメッセージについては,マニュアル「OpenTP1 メッセージ」を参照してください。