2.1.8 マルチOpenTP1のセットアップと削除
一つのマシンに複数のOpenTP1システムを置く形態をマルチOpenTP1といいます。詳細は,マニュアル「OpenTP1 解説」のマルチOpenTP1の説明を参照してください。
TP1/LiNKでも,マルチOpenTP1の環境を構築できます。TP1/LiNKでは,一つのマシンに最大四つのTP1/LiNKをセットアップできます。なお,四つを超えるTP1/LiNKを一つのマシンにセットアップした場合の動作は保証できません。また,異なるバージョンを含むTP1/LiNKでのマルチOpenTP1の運用はできません。
ここでは,マルチOpenTP1形態のTP1/LiNKについて,次の内容を説明します。
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マルチOpenTP1形態のTP1/LiNKのセットアップ
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マルチOpenTP1形態のTP1/LiNKを削除する方法
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マルチOpenTP1形態のTP1/LiNKの実行環境の設定
(1) マルチOpenTP1のセットアップ
マルチOpenTP1形態のTP1/LiNKをセットアップする方法を次に示します。
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TP1/LiNKのコマンド(GUIを含む)の実行中およびコマンドプロンプトでマルチOpenTP1セットアップフォルダ下を開いている場合,これらの作業を終了してください(GUIは閉じる)。
そのままTP1/LiNKのセットアップを続けると,フォルダやファイルが残ったり,コピーに失敗したりしてしまうおそれがあります。
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TP1/LiNKが稼働中の場合,すべてのTP1/LiNKを停止させたあと,停止を確認します。
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コマンドプロンプトからdcsetupmlコマンド(dcsetupml.exe)を実行します。
dcsetupmlコマンドを実行する際には,半角英数字2文字以内の識別子を付けて使用してください。使用例を次に示します。
dcsetupml マルチOpenTP1セットアップフォルダ 識別子※
- 注※
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dcsetupmlコマンドで決めた識別子は,オリジナルのTP1/LiNK(セットアッププログラム(setup.exe)で最初にインストールしたTP1/LiNK)のサービス名「TPLiNK」の末尾に付けられます。詳細は,「7. 運用コマンド」の「dcsetupml(マルチOpenTP1のセットアップと削除)」を参照してください。
例えば,識別子を「N1」とした場合,サービス名は「TPLiNKN1」として登録されます。これはWindowsのイベントビューアにメッセージを出力する際のソース名についても同様です。また,ショートカット名も「TPLiNKN1」となります。TP1/LiNKのショートカットのメニューは,[スタート]−[プログラム]−[TPLiNKN1]として登録されます。この場合の各GUIのタイトルには「TP1LiNKN1 - 」を付けて表示します。
- 注意事項
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マルチOpenTP1形態のTP1/LiNKを使用する場合,次の点に注意してください。
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dcsetupmlコマンドを実行中に,CtrlとBreakキーを同時に押したり,TP1/LiNKのコンソールを閉じたりして,コマンドを停止しないでください。
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dcsetupmlコマンドを実行すると,インストールされたソフトウェアが,すべてマルチOpenTP1形態のTP1/LiNKにコピーされます。TP1/LiNK以外のソフトウェアもdcmakeconコマンドで作成したコマンドプロンプト上で操作してください。
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マルチOpenTP1の環境で,ソフトウェアをインストールしてもマルチOpenTP1セットアップフォルダには反映されません。オリジナルの環境をマルチOpenTP1セットアップフォルダに反映したい場合は,対象のマルチOpenTP1セットアップフォルダに対してdcsetupmlコマンドを-uオプションで実行して,更新してください。
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TP1/LiNKのバージョンが07-00以降の場合,TP1/MessagingはマルチOpenTP1の運用に対応していません。
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TP1/LiNKのバージョンが06-50以前の場合にマルチOpenTP1のセットアップで使用した,マルチOpenTP1環境変更セットアップコマンド(Msetup.exe)の起動は不要です。また,セットアッププログラム(setup.exe)を2度起動する必要はありません。
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06-50以前のTP1/LiNKのサービス名と同じにしたい場合は,識別子に「A1」および「B1」と指定してください。
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(2) マルチOpenTP1を削除する方法
マルチOpenTP1形態のTP1/LiNKを削除する方法を説明します。次の手順に従って,削除してください。
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TP1/LiNKのコマンド(GUIを含む)の実行中およびコマンドプロンプトでマルチOpenTP1セットアップフォルダ下を開いている場合,これらの作業を終了してください(GUIは閉じる)。
そのままTP1/LiNKの削除を続けると,フォルダやファイルが残ったり,削除に失敗したりしてしまうおそれがあります。
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TP1/LiNKが稼働中の場合,TP1/LiNKを停止させたあと,停止を確認します。
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コマンドプロンプトからdcsetupmlコマンド(dcsetupml.exe)を実行します。
dcsetupmlコマンドを実行する際には,半角英数字2文字以内の識別子を付けて使用してください。使用例を次に示します。
dcsetupml -d マルチOpenTP1セットアップフォルダ 識別子※
- 注※
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dcsetupmlコマンドで決めた識別子は,オリジナルのTP1/LiNK(セットアッププログラム(setup.exe)で最初にインストールしたTP1/LiNK)のサービス名「TPLiNK」の末尾に付けられます。詳細は,「7. 運用コマンド」の「dcsetupml(マルチOpenTP1のセットアップと削除)」を参照してください。
- 注意事項
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マルチOpenTP1環境の状態でオリジナルのTP1/LiNKを削除した場合,マルチOpenTP1形態のTP1/LiNKがすべて削除されます。マルチOpenTP1セットアップフォルダ下にあるフォルダ(bin,etc,sample,include,lib,spool,tmp)も削除されるので,これらのフォルダ下にユーザが独自にファイルなどを作っていた場合は,削除する前にバックアップしてください。dcsetupmlコマンドを-uまたは-dオプションで実行する場合も同様に,実行前にバックアップしてください。
(3) マルチOpenTP1の実行環境の設定
マルチOpenTP1形態のTP1/LiNKの実行環境の設定について説明します。
セットアップしたTP1/LiNKごとに,マルチOpenTP1環境のGUIを使用して実行環境を設定してください。TP1/LiNKの実行環境の設定については,「3.1 TP1/LiNKの実行環境の設定」を参照してください。
次の項目については,TP1/LiNKごとに異なる値を指定してください。
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[システム環境設定]−[ネームサービスのポート番号]
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[システム環境設定]−[ノード識別子]
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[システム環境設定]−[スケジュールサービスのポート番号]
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[システム環境設定]−[RPC詳細設定([その他]タブ)]−[最小ポート番号(P)]
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[RAPサービス環境設定]−[RAPサービスのポート番号]
また,他ノードのTP1/LiNKで,[システムを構成するノード]欄の指定でマルチOpenTP1形態のTP1/LiNKごとに区別したい場合は,ポート番号もあわせて指定してください。
なお,オリジナルのTP1/LiNKにリソースマネジャを接続していた場合,マルチOpenTP1形態のTP1/LiNKにはリソースマネジャの接続は引き継がれません。dcsetupmlコマンド実行後,TP1/LiNKごとに[リソースマネジャ]ウィンドウで接続をしてください。リソースマネジャの接続については,「2.1.3 リソースマネジャの接続」を参照してください。また,セットアップしたTP1/LiNKを自動起動したい場合は,[管理ツール]−[サービス]を使用して設定してください。