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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 テスタ・UAPトレース使用の手引


10.5.2 TAMサービスのシミュレート

オフラインテスタは,UAPからのTAMファイルに対するアクセスをテストするために,TAMサービスをシミュレートします。これを,TAMサービスシミュレート機能といいます。

オフラインテスタのコマンド(utftamcreコマンド)で作成したファイルは,TP1/FS/Table Accessのファイルインタフェースで扱えます。ユーザは,オフラインテスタ環境定義で,論理ファイル名と実際のファイルが対になるように定義しておきます。

オフラインテスタでシミュレートするTAMファイルは,TP1/FS/Table Accessと同じTAMデータファイルを使用できるほか,インデクスの索引方式も同じです。ただし,TAMファイルにDAMサービスの関数でアクセスする機能は使用できません。また,このファイルは共用メモリ量の削減のため,TAMファイルの管理部とインデクス部だけを共用メモリ上に置いているので,データ部には直接TAMファイル上でアクセスします。

オフラインテスタでシミュレートするTAMファイルは,UAPからの更新要求に対しては即時更新(ただし,遅延書き込み)します。UAPの異常終了や,ロールバック要求が発生した場合は,ファイルは戻さないで,更新したままになります。

また,オフラインテスタ起動時のオプションの指定で,ファイルの更新を抑止できます。この場合,UAPから更新要求の関数が発行されてもファイル上では更新されません。更新要求後に再入力したデータは,更新要求前の内容のままになります。

さらに,オフラインテスタ環境定義でTAMファイルの排他の有無を指定できます。ただし,排他は関数での指定に関係なく,TAMファイル単位になります。

なお,dc_trn_unchained_commit関数を発行しても,TAMファイルはクローズしません。

TAMサービスシミュレート機能の概要を,次の図に示します。

図10‒5 TAMサービスのシミュレート

[図データ]