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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 テスタ・UAPトレース使用の手引


2.8.1 UAPトレース情報の取得

オンラインテスタは,テストモードで動作しているUAPについて,各OpenTP1関数の入り口と出口とで,UAPトレース情報をファイルに取得します。これを,UAPトレース情報取得機能といいます。

OpenTP1が提供する関数のうち,ユーザサーバやRPCの関数,およびDAMやTAMなどのファイルにアクセスする関数では,関数に指定したすべての入出力データを,トレース情報として取得できます。これを全入出力データトレース取得機能といいます。全入出力データトレース取得機能を使用できる関数を,次の表に示します。

表2‒4 全入出力データ取得機能を使用できる関数の一覧

機能

関数名

C言語形式

COBOL言語形式

ユーザサーバ

サービス関数開始

サービスプログラム開始

サービス関数終了

サービスプログラム終了

サービス関数開始(リトライ時)

サービスプログラム開始(リトライ時)

サービス関数終了(リトライ時)

サービスプログラム終了(リトライ時)

リモートプロシジャコール

dc_rpc_call

CBLDCRPC('CALL ')

dc_rpc_cltsend

CBLDCRPC('CLTSEND ')

DAMファイルサービス

dc_dam_read

CBLDCDAM('DCDAMSVC','READ')

dc_dam_rewrite

CBLDCDAM('DCDAMSVC','REWT')

dc_dam_write

CBLDCDAM('DCDAMSVC','WRIT')

TAMファイルサービス

dc_tam_read

CBLDCTAM('FxxR')('FxxU')

dc_tam_rewrite

CBLDCTAM('MFY ')('MFYS')('STR ')

dc_tam_write

ISTサービス

dc_ist_read

CBLDCIST('DCISTSVC','READ')

dc_ist_write

CBLDCIST('DCISTSVC','WRIT')

ユーザジャーナルの取得

dc_jnl_ujput

CBLDCJNL('UJPUT ')

全入出力データをトレース情報として取得するタイミングは,関数によって異なります。トレース情報の取得タイミングを次に示します。

トレース情報を取得するトレースファイルは,オンラインテスタが最初のトレース情報を取得するとき,OpenTP1ごとに自動で作成されます。トレースファイルが満杯になった場合は,別ファイルにスワップします。

なお,トレース情報は,サービス関数終了時などに複数のOpenTP1関数分をまとめてファイルに取得します。また,UAPが異常終了した場合は,退避コアファイルからトレース情報を抽出してファイルに取得します。そのため,UAP実行中にオンラインが即時停止した場合や,UAP異常終了時に退避コアファイルを取得していない場合は,トレース情報をファイルに取得できないことがあります。