rtsstats
形式
rtsstats{-a 〔-r〕|-d } {-u sys| -u srv -s サーバ名| -u svc -s サーバ名 -v サービス名| -u obj 〔-o 取得対象名1〕〔-b 取得対象名2〕} 〔-e 項目ID〔,項目ID〕…〕 〔-f リアルタイム取得項目定義ファイル名〕
機能
リアルタイム統計情報の取得対象および取得項目の設定を変更します。
オプション
●-a
リアルタイム統計情報の取得対象および取得項目を追加します。
●-r
指定したリアルタイム統計情報の取得対象に取得項目を追加する場合に,それまでの取得項目をすべて削除してから新しく取得項目を追加します。
-rオプションの指定を省略すると,それまでの取得項目を継続した上で新しく取得項目を追加します。
●-d
リアルタイム統計情報の取得対象,または取得項目を削除します。
●-u {sys|srv|svc|obj}
設定を変更するリアルタイム統計情報の取得対象の種別を指定します。
- sys
-
システム全体の統計情報として取得する情報を変更します。
sysを指定した場合,リアルタイム統計情報サービス定義で指定したrts_service_maxオペランドの値は消費しません。
- srv
-
指定したサーバの統計情報の設定を変更します。
-sオプションにユーザサーバ名を指定して取得対象を追加した場合,次に示す統計情報を取得します。
-
サーバ単位での統計情報
-
指定したユーザサーバのユーザサービス定義のserviceオペランドに定義されているすべてのサービスの統計情報
-
サービス以外の処理の統計情報
このため,取得対象の数は,serviceオペランドに指定したサービスの数に2を加えたものになります。
システムサーバやSUPなどの,サービスを持たないサーバ名を指定した場合は,サーバ単位の統計情報だけを変更します。
-
- svc
-
指定したユーザサーバのサービス単位で取得する統計情報を変更します。
- obj
-
-oオプションと-bオプションを組み合わせて,統計情報の取得対象オブジェクトの設定を変更します。
取得対象オブジェクトとオプションの組み合わせについては,-oオプションおよび-bオプションの説明を参照してください。
●-s サーバ名 〜〈1〜8文字で先頭が英字の英数字列〉
設定を変更するサーバの名称を指定します。
-uオプションにsrvまたはsvcを指定した場合,必ず-sオプションを指定してください。-uオプションにsysまたはobjを指定した場合,-sオプションは指定できません。
●-v サービス名 〜〈1〜31文字の識別子〉
設定を変更するサービスの名称を指定します。
-uオプションにsvcを指定した場合,必ず-vオプションを指定してください。-uオプションにsys,srv,またはobjを指定した場合,-vオプションは指定できません。
●-o 取得対象名1 〜〈1〜8文字の文字列〉
-b 取得対象名2 〜〈1〜63文字の文字列〉
-uオプションにobjを指定した場合に,設定を変更する取得対象オブジェクト名を指定します。
-oオプションおよび-bオプションで設定を変更できる取得対象オブジェクトを次の表に示します。-uオプションにobjを指定した場合は,必ず次の表に従って指定してください。
-oオプションの指定値 |
-bオプションの指定値 |
設定を変更できる取得対象オブジェクト |
---|---|---|
ポート番号※ |
IPアドレス※ |
指定したサービス情報の参照先ノード |
論理端末名 |
指定を省略 |
指定した論理端末 |
指定を省略 |
サービスグループ名 |
指定したサービスグループ名 |
-uオプションにsys,srv,またはsvcを指定した場合,-oオプションおよび-bオプションは指定できません。
●-e 項目ID 〜〈1000〜9999の10進数〉
追加または削除する項目の項目IDを指定します。
項目IDは64個まで指定できます。項目IDについては,「付録E.5 リアルタイム統計情報」を参照してください。
●-f リアルタイム取得項目定義ファイル名 〜〈1〜8文字の識別子〉
追加または削除する項目を定義したリアルタイム取得項目定義ファイル名を指定します。
項目を追加する場合,指定したリアルタイム取得項目定義でYを指定した項目を追加します。
項目を削除する場合,指定したリアルタイム取得項目定義でYを指定した項目を残して,それ以外の項目を削除します。
出力メッセージ
メッセージID |
内容 |
出力先 |
---|---|---|
KFCA32712-E |
リアルタイム統計情報サービスのV/Rが誤っています |
標準エラー出力 |
KFCA32714-E |
プロセスメモリ不足のため処理を続行できません |
標準エラー出力 |
KFCA32719-E |
コマンドの使用方法が不正です |
標準エラー出力 |
KFCA32720-E |
コマンドのオプションに指定された値が不正です |
標準エラー出力 |
KFCA32722-E |
共用メモリを利用できないため処理を実行できません |
標準エラー出力 |
KFCA32723-E |
リアルタイム統計情報サービスが開始していないため処理を実行できません |
標準エラー出力 |
KFCA32724-E |
指定したリアルタイム統計情報の取得対象は登録されていません |
標準エラー出力 |
KFCA32737-I |
ヘルプメッセージ |
標準出力 |
KFCA32742-E |
リアルタイム統計情報の取得対象の登録数が最大数に達しているため,取得対象の追加はできません |
標準エラー出力 |
KFCA32743-E |
リアルタイム統計情報の取得項目の登録数が最大数に達しているため,項目の追加はできません |
標準エラー出力 |
KFCA32752-E |
リアルタイム統計情報サービスの拡張機能が開始していないため処理を実行できません |
標準エラー出力 |
KFCA32754-E |
RPCの実行でエラーが発生しました |
標準エラー出力 |
KFCA32755-E |
リアルタイム統計情報サービスの拡張機能からの応答待ちでタイムアウトが発生しました |
標準エラー出力 |
KFCA32756-E |
リアルタイム統計情報サービスの拡張機能のサービス要求格納領域が不足したため,処理を実行できません |
標準エラー出力 |
KFCA32758-E |
指定された定義ファイルの解析でエラーが発生しました |
標準エラー出力 |
KFCA32760-E |
コマンドのオプションに指定された引数の数が不正です |
標準エラー出力 |
注意事項
-
rtsstatsコマンドを使用するためには,リアルタイム統計情報サービスの拡張機能(RTSSPP)を開始している必要があります。
-
rtsstatsコマンドで追加できるリアルタイム統計情報の取得対象の上限数は,リアルタイム統計情報サービス定義のrts_service_maxオペランドに指定した値までです。rts_service_maxオペランドの指定値は,オンライン中に変更できません。
-
一つの取得対象で取得できる項目の上限数は,リアルタイム統計情報サービス定義のrts_item_maxオペランドに指定した値までです。rts_item_maxオペランドの指定値は,オンライン中に変更できません。
-
-aオプションを指定した場合に,-eオプションと-fオプションの指定を共に省略したときは,リアルタイム統計情報を格納する領域の確保だけを行い,取得する項目は設定しません。この場合でも,リアルタイム統計情報の取得対象数は1増加します。
-
-dオプションを指定した場合に,-eオプションまたは-fオプションを指定したときは,取得する項目がすべて削除されても,リアルタイム統計情報の格納領域を解放しません。
格納領域を解放して取得対象の数を減らしたい場合は,-dオプションを指定し,-eオプションと-fオプションの指定を共に省略したrtsstatsコマンドを実行してください。
-
リアルタイム統計情報サービス定義のrts_item_maxオペランドには,dc_rts_utrace_put関数での取得項目数分の余裕を持った値を指定してください。dc_rts_utrace_put関数で取得する項目は,rtsstatsコマンドによる取得の追加,および削除ができないためです。
-
rtsstatsコマンドによる取得対象や取得項目の変更は,すでにリアルタイム統計情報の取得を終了した世代を含めた,RTSサービス用の共用メモリ上のすべての世代に対して行われます。
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-uオプションにsrvを指定したrtsstatsコマンドを実行して複数の取得対象を変更する場合,一部の取得対象で,取得対象や取得項目が最大数に達してKFCA32742-EメッセージまたはKFCA32743-Eメッセージが出力されたときでも,それ以外の,正常に変更できる取得対象では処理を続行します。
取得対象または取得項目の最大数を超過したことで,複数の取得対象で取得対象または取得項目の登録ができなかった場合,エラーメッセージには最初にエラーが発生した取得対象名しか表示されません。登録できなかった取得対象または取得項目については,rtslsコマンドを使用して共用メモリの構成を確認してください。
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-uオプションにsvcを指定した場合,-sオプションに指定したサーバ名や,-vオプションに指定したサービス名が存在するかどうかのチェックは行いません。また,-uオプションにobjを指定した場合,-oオプションや-bオプションに指定した値が妥当であるかどうかのチェックは行いません。不要な取得対象を登録した場合は,rtslsコマンドを実行して取得対象の構成を確認し,-dオプションを指定したrtsstatsコマンドを実行して削除してください。
-
-uオプションにsrvを指定してrtsstatsコマンドを実行したあとに,ユーザサービス定義のserviceオペランドにサービスを追加または削除した場合,追加または削除したサービスは,統計情報の取得対象に反映されません。rtsstatsコマンドを実行したあとに追加または削除したサービスを統計情報の取得対象にする場合は,rtsstatsコマンドを再実行してください。
また,rtsstatsコマンドを実行したあとに,サービス関数動的ローディング機能でサービスを追加または削除した場合も,追加または削除したサービスは統計情報の取得対象に反映されません。rtsstatsコマンドを実行したあとに,追加または削除したサービスを統計情報の取得対象にする場合は,rtsstatsコマンドを再実行してください。