jnlmcst
形式
jnlmcst 〔-e 編集種別〕〔-l 行〕〔-i 時間間隔〕 〔-t〔開始〕〔,終了〕〕〔-m 論理端末名称〕 〔-a アプリケーション名称〕 〔-o ジャーナル取得モード〔ジャーナル取得モード〕…〕 〔ファイル名〕
機能
指定したアンロードジャーナルファイル,またはグローバルアーカイブジャーナルファイルから,MCF稼働統計情報を収集し,編集後,標準出力へ出力します。
出力する情報を次に示します。
-
MCF稼働統計情報のメッセージ受信系,および送信系情報
オプション
●-e 編集種別 〜《all》
編集種別を指定します。
let:論理端末名称ごとにMCF稼働統計情報を編集し,出力します。
uap:アプリケーション名ごとにMCF稼働統計情報を編集し,出力します。
all:すべてのMCF稼働統計情報を編集し,出力します。
●-l 行 〜〈符号なし整数〉((12〜256))《24》
1ページの出力行数を指定します。
●-i 時間間隔
MCF稼働統計情報を編集し,出力する時間の間隔を,時間間隔,または分間隔で指定します。
- h〔HH〕:時間間隔(01≦HH≦24)で出力します。
-
HHの指定を省略すると,1時間間隔で出力します。
- m〔MM〕:1分間隔(01≦MM≦09),または10分間隔(10≦MM≦30)で出力します。
-
MMの指定を省略すると,10分間隔で出力します。
時間間隔と分間隔の両方を指定すると,エラーとなります。
-iオプションの指定を省略すると,1時間間隔で出力します。
●-t 〔開始〕〔,終了〕
MCF稼働統計情報の出力範囲をジャーナル出力時刻で指定します。
開始には,出力を開始する時刻を指定します。終了には,出力を終了する時刻を指定します。
開始は,1970年1月1日0時0分0秒から当年当月当日の現在時刻までの範囲で指定します。
開始,または終了のどちらか一方を必ず指定してください。開始の指定を省略すると,アンロードジャーナルファイルの先頭から指定した終了時刻までが出力範囲になります。終了の指定を省略すると,指定した開始時刻からアンロードジャーナルファイルの最後までが出力範囲になります。
開始,および終了は,「hhmmss〔MMDD〔YYYY〕〕」の形式で指定します。
- hh:時(00≦hh≦23)
-
指定を省略できません。
- mm:分(00≦mm≦59)
-
指定を省略できません。
- ss:秒(00≦ss≦59)
-
指定を省略できません。
- MM:月(01≦MM≦12)
-
指定を省略できます。※
- DD:日(01≦DD≦31)
-
指定を省略できます。※
- YYYY:年(1970からの西暦を4けたで指定します)
-
指定を省略できます。※
- 注※
-
開始,または終了の「年」の指定を省略した場合は,当年の指定月日時刻と見なされます。「年,月,日」の指定を省略した場合,当年当月当日の指定時刻と見なされます。「月,日」,「月」,または「日」だけを省略することはできません。省略した場合はオプションエラーになります。「月」または「日」を省略したい場合は,「年」,「月」,「日」のすべてを省略してください。
-tオプションの指定を省略すると,指定したファイル内のすべての情報を編集出力します。
●-m 論理端末名称 〜〈1〜16文字の英数字〉
編集対象の論理端末名称を指定します。
-mオプションの指定を省略すると,すべての論理端末が編集対象となります。
-mオプションの指定は,-eオプションでletを指定した場合だけ有効です。
●-a アプリケーション名称 〜〈1〜10文字の英数字〉
編集対象のアプリケーション名を指定します。
-aオプションの指定を省略すると,すべてのアプリケーションが編集対象となります。
-aオプションの指定は,-eオプションでuapを指定した場合だけ有効です。
●-o ジャーナル取得モード
ジャーナルの取得モードを指定します。複数のジャーナル取得モードを指定できます。
- c
-
トランザクションテストモードでコミット属性のMCF稼働統計情報,またはMCFのトランザクション外テストモードのMCF稼働統計情報を出力します。
- r
-
トランザクションテストモードでロールバック属性のMCF稼働統計情報を出力します。
- s
-
オンラインテストモード以外のMCF稼働統計情報を出力します。
-oオプションの指定を省略すると,すべてのジャーナル取得モードのMCF稼働統計情報が出力されます。
指定できるオプションの組み合わせを次に示します。
- (凡例)
-
○:指定できます。
×:指定できません。
−:無効です。
コマンド引数
●ファイル名 〜〈パス名〉
アンロードジャーナルファイル,またはグローバルアーカイブアンロードジャーナルファイルの名称を指定します。
マルチノード機能を使用している場合は,jnlsortコマンドでソート,およびマージ(ノードの抽出,ジャーナルサーバランIDの特定)した結果のファイル名を指定してください。
このコマンド引数の指定を省略すると,標準入力と見なされます。
出力形式
「jnlmcst -e let」と指定した場合の出力形式を次に示します。
- 注※
-
-eオプションにuapを指定した場合はアプリケーション名が,-eオプションにallを指定した場合はすべてのMCF情報が表示されます。
-
aa...aa:指定したファイルの名称(59文字以内)
-
bb...bb:ファイルの作成日時
-
cc...cc:-tオプション指定開始時刻(-tオプション省略時は'*'を出力)
-
dd...dd:-tオプション指定終了時刻(-tオプション省略時は'*'を出力)
-
ee...ee:-iオプション指定出力間隔(-iオプション省略時は'△1 hour'を出力)
出力時間の間隔と単位を次のように出力します。
-
1時間間隔の場合…△1 hour
-
1分間隔の場合…△1 minute
-
-
ff...ff:ノード識別子
-
gg...gg:論理端末名称
-
xx...xx:統計情報(10けた以内の10進数)
最小値,最大値,平均値,合計値がオーバフローした場合は,'*'を出力します。
平均値は,小数点以下を四捨五入して出力します。
受信メッセージサイズの合計値には,'-'を出力します。
-
vv-rr :バージョン番号−リビジョン番号
-
yyyy:ページ
出力メッセージ
メッセージID |
内容 |
出力先 |
---|---|---|
KFCA02600-E |
アンロードジャーナルファイルのアクセスでエラーが発生しました |
標準エラー出力 |
KFCA02601-E |
アンロードジャーナルファイルが不正です |
標準エラー出力 |
KFCA02602-E |
ジャーナルブロックが不正です |
標準エラー出力 |
KFCA02603-E |
ジャーナルレコードが不正です |
標準エラー出力 |
KFCA02604-E |
メモリが確保できません |
標準エラー出力 |
KFCA02670-I |
ヘルプメッセージ |
標準出力,標準エラー出力 |
KFCA02671-E |
jnlmcstコマンドのパラメタ不正,または制限値オーバです |
標準エラー出力 |
KFCA02672-E |
jnlmcstコマンドのオプションの組み合わせが不当です |
標準エラー出力 |
KFCA02673-E |
jnlmcstコマンドのオプションの指定に誤りがあります |
標準エラー出力 |
KFCA02674-E |
jnlmcstコマンドのファイル名の指定に誤りがあります |
標準エラー出力 |
注意事項
-
MCF稼働統計情報の出力範囲を指定する場合,開始時刻,または終了時刻と一致するジャーナルレコードがないときは,開始時刻と終了時刻の間にあるジャーナルレコードが出力対象になります。
-
jnlmcstコマンドの対象となるジャーナルレコードがない場合,処理を終了します。
-
開始時刻が終了時刻より遅くなるようにMCF稼働統計情報の出力範囲を指定するときは,必ず「月」「日」,または「月」「日」「年(西暦)」を指定して,終了時刻が開始時刻よりあとになるようにしてください。省略するとエラーになります。日付を省略すると,jnlmcstコマンドを入力した年月日と見なすため,出力範囲が該当する年月日以外の日付の場合は,必ず「月」「日」,または「月」「日」「年(西暦)」を指定してください。
-
MCF稼働統計情報の編集出力開始時刻は,-tオプションで開始時刻を指定するか,指定しないかによって異なります。指定した場合,-tオプションの開始時刻が含まれる時間帯から出力します。指定しなかった場合,該当するファイルの先頭のIJ,GJ,OJ,AJレコード時刻が含まれる時間帯から出力します。ここでいう時間帯とは,それぞれの開始時刻の時間(hh:00)を基に,-iオプションで指定した時間間隔で区切った間隔のことです。
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MCF稼働統計情報の出力終了時刻を指定すると,指定終了時刻を含む時間帯まで出力されます。
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編集した平均値は小数点以下1けたを四捨五入して出力します。
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受信メッセージサイズの合計値には,'−'を出力します。
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最小値,最大値,平均値,合計値がオーバフローした場合,'*'を出力します。
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ファイル名の指定を省略すると,標準入力からの入力となります。そのため,入力ファイルをパイプ,リダイレクションなどで指定してください。
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-tオプション指定時,指定したファイル中に指定範囲と一致する部分が複数ある場合は,すべてが出力対象となります。
-
-tオプションの終了時刻の「年」に2038年を超える値を指定すると,CPU消費量およびメモリ所要量が増大してコマンドを終了するまでに時間が掛かる場合があります。
使用例
2003年5月29日17時30分0.0秒からアンロードジャーナルファイルの最後までのMCF稼働統計情報を編集出力する場合
アンロードジャーナルファイル:sysjnl001
jnlmcst -e all -t 17300005292003 /tp1/jnl/sysjnl001