dcstop
形式
dcstop 〔{-n|-a|-b〔-q〕|-f〔-d〕}〕
機能
計算機内のOpenTP1を終了します。
オプション
●-n
次のような停止状態のユーザサーバがあっても強制的に正常終了します。
-
dcsvstop -fコマンドで強制停止したユーザサーバ
-
異常終了したユーザサーバがSUPまたはソケット受信型SPPの場合
これらの異常終了したサーバおよび強制停止したサーバをチェックして,システムの正常終了を続行することが,正常終了の処理と異なります。
●-a
OpenTP1を計画停止Aで終了します。
●-b
OpenTP1を計画停止Bで終了します。
●-f
OpenTP1を強制停止します。
-n,-a,-b,および-fオプションは,同時に指定できません。
●-d
OpenTP1を強制停止したときに,稼働するすべてのプロセスのコアファイル,および共用メモリ情報を取得します。dcstopコマンドが終了しないとき,またはシステムで異常が発生したときに,トラブルシュート情報としてコアファイル,および共用メモリ情報を取得するために指定します。
このオプションは-fオプションと一緒に指定してください。
●-q
OpenTP1をMCF構成変更準備停止で終了します。
このオプションは-bオプションと一緒に指定してください。-bオプションと同時に指定しない場合,KFCA01860-Eメッセージを出力してdcstopコマンドが終了します。
TP1/Message Control - Extension 1が組み込まれていない場合,KFCA01861-Eメッセージを出力してdcstopコマンドが終了します。
出力メッセージ
メッセージID |
内容 |
出力先 |
---|---|---|
KFCA01801-E |
環境変数DCDIRが未設定です |
標準エラー出力 |
KFCA01821-E |
OpenTP1を続行できません |
メッセージログファイル |
KFCA01840-I |
OpenTP1は終了中です |
メッセージログファイル |
KFCA01841-I |
OpenTP1は停止しています |
標準出力 |
KFCA01842-I |
サーバは終了中です |
メッセージログファイル |
KFCA01844-E |
サーバの終了処理が失敗しました |
標準エラー出力 |
KFCA01846-E |
システムを正常終了できません |
メッセージログファイル, 標準エラー出力 |
KFCA01847-E |
システムを終了できません |
メッセージログファイル, 標準エラー出力 |
KFCA01848-I |
すべてのユーザサーバが終了しました |
メッセージログファイル |
KFCA01849-W |
サーバの終了を待ち合わせます |
メッセージログファイル, 標準出力 |
KFCA01860-E |
dcstopコマンドの入力形式が正しくありません |
標準エラー出力 |
KFCA01861-E |
dcstopコマンドの処理が失敗しました |
標準エラー出力 |
KFCA01863-E |
dcstopコマンドを実行できません |
メッセージログファイル, 標準エラー出力 |
KFCA01864-E |
タイムオーバです |
メッセージログファイル, 標準エラー出力 |
KFCA01865-E |
dcstopコマンドを中止します |
メッセージログファイル, 標準エラー出力 |
KFCA01867-E |
共用メモリを確保できません |
標準エラー出力 |
KFCA01869-E |
dcstopコマンドを実行できません |
標準エラー出力 |
注意事項
-
すべてのオプションの指定を省略すると,OpenTP1は正常終了します。
-
システムサービスに障害が発生したときにdcstopコマンドを入力すると,タイミングによってはOpenTP1が異常終了することがあります。
-
部分回復中は終了できません。
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終了処理中はサーバの再起動を抑止します。
-
dcstopコマンドが終了しないとき,またはシステムで異常が発生したとき,dcstop -fdコマンドでOpenTP1を強制停止し,コアファイルと共用メモリ情報を取得すると,要因を調査できます。
-
dcstop -fdが入力されると,障害情報の取得のためにマシンの負荷が上がります。そのため,二つ以上のOpenTP1が同一マシン上で稼働していた場合,マルチOpenTP1構成ではタイムアウトが,相互ホットスタンバイなどのHA構成ではスローダウンまたはタイムアウトが,ほかのOpenTP1で発生することがあります。
-
HP-UXの場合,dcsvstartコマンドで起動するユーザサーバのリンケージのバインドモードはimmediateにしてください。immediate以外でリンケージした実行形式ファイルを使用した場合は,OpenTP1は動作を保証しません。ユーザサーバが原因不明で異常終了した場合は,OSのchatrコマンドでバインドモードがimmediateかどうかを確認してください。
-
dcstopコマンドをOSコマンドで強制停止させた場合,OpenTP1が異常終了することがあります。
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dcstop -fを入力した場合は,次のことに注意してください。
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強制停止の延長で,KFCA00105-Eメッセージが出力されることがあります。
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KFCA00105-Eメッセージでアボートコード「olkcrit」が出力されている場合,dcstopコマンドのリターン値が0以外になることがありますが,OpenTP1は停止しています。
-
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dcstopコマンドが正常リターンした直後にOpenTP1の運用コマンドを入力するシェルスクリプトは,組まないようにしてください。
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OpenTP1停止直後には,dcstopコマンドを入力しないでください。コマンドが中断するおそれがあります。
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TP1/Message Controlを使用する場合,TP1/Message Controlの起動が完了してからdcstopコマンドを入力してください。TP1/Message Controlの起動が完了する前にdcstopコマンドを入力した場合,dcstopコマンドがタイムアウトすることがあります。TP1/Message Controlの起動が完了しているかどうかは,KFCA10151-Iメッセージが出力されているか,または-wオプションを指定したmcftlscomコマンドで確認できます。
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カレントワーキングディレクトリ下にユーザプログラムが作成したデータが存在すると,OpenTP1停止後の起動に時間が掛かる場合があります。詳細は,システム共通定義のprc_current_work_pathオペランドを参照してください。