分散トランザクション処理機能 OpenTP1 解説
一時クローズ処理の実行状態の情報を取得すると,一時クローズ処理が,ソケットを適度に再利用しながら実行されているかどうかを確認できます。この情報を基に,システムの規模,環境に合わせて,max_socket_descriptorsオペランド,および,ipc_sockctl_highwaterオペランドに最適な値を指定することで,オーバヘッドを削減できます。
一時クローズ処理の実行状態の情報を取得するには,rpcstatコマンドを使用します。このコマンドを実行すると,データ送受信処理を実行したあとに,一時クローズ処理の実行状態の情報を取得できます。一時クローズ処理の実行状態の情報は,データ送受信処理が実行されるごとには取得できません。データ送信,またはデータ受信処理が10回実行された場合,1回の割合で取得できます。
rpcstatコマンドで取得できる情報を次の表に示します。
表7-4 一時クローズ処理の実行状態の確認コマンドで取得できる情報
取得項目 | 説明 |
---|---|
max_socket_descriptorsオペランドの設定値 | ソケット用ファイル記述子の最大数。 |
ipc_sockctl_highwater=a,bのaの値 | ソケットの一時クローズ処理開始数パーセンテージ。 |
ipc_sockctl_highwater=a,bのbの値 | ソケットの一時クローズ処理非対象数パーセンテージ。 |
プロセス間通信で使用中のソケット数 | プロセス間通信で使用している,受け付け用,接続中,および接続済み状態のソケットの総数。 |
一時クローズ処理要求中のソケット数 | 該当プロセスが使用しているソケット数が一時クローズ処理開始数パーセンテージに達し,コネクションを確立しているプロセスとの一時クローズ処理の合意を待っている状態のソケットの総数。 |
一時クローズ処理済みのソケット数 | 該当プロセス,または,コネクション確立プロセスが使用しているソケット数が一時クローズ処理開始数パーセンテージに達し,コネクションを確立しているプロセスとの合意によって一時クローズが完了したソケットの総数。 |
一時クローズ処理送信拒否のソケット数 | コネクションを確立しているプロセスと一時クローズ処理の合意が行えないソケットの総数。 |
受信用ポート番号 | 該当プロセスが使用している受信用ポート番号。 |
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