分散トランザクション処理機能 OpenTP1 解説

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4.2.7 ノードリストファイル

<この項の構成>
(1) ノードリストファイルの目的
(2) ノードリストファイルに格納する情報
(3) ノードリストファイルの作成

(1) ノードリストファイルの目的

ノード自動追加機能でノードリストを引き継ぐ場合に必要なファイルです。ノードリストを引き継ぐと,オンライン中にノードリストの情報を一定間隔でノードリストファイルへ書き込みます。

次のOpenTP1の開始時には,ノードリストファイルからノードリストの情報を引き継いでOpenTP1を開始します。これによりオンライン後すぐに,前回起動時と同等のOpenTP1システム構成でRPC要求ができます。

ノードリストファイルがない場合は,ノードリストの整合性が確保されるまでの間,RPCのサービス要求先が制限されます。この制限を解除するために,ノード自動追加機能を使用する場合は,ノードリストファイルを作成し,ノードリストを引き継ぐことをお勧めします。

(2) ノードリストファイルに格納する情報

ノードリストファイルには,動作モード,マネジャノード情報,ノードリスト情報などを格納します。nammstrコマンドで変更した動作モードを格納し,次回OpenTP1開始時にこれらの情報を引き継げます。

ノードリストファイルに格納する情報について,次の表に示します。

表4-9 ノードリストファイルに格納する情報

情報の種類 内容
動作モード ノードの動作モード(マネジャノード,またはエージェントノード)を格納します。
この情報によって,OpenTP1起動時の動作モードを決定します。
動作モードの取得に失敗した場合は,システム共通定義のname_service_modeの指定に従って,動作モードを決定します。
マネジャノード情報 エージェントノードの場合,マネジャノードに関するノード情報を格納します。
マネジャノードの場合は,格納されません。
エージェントノードの場合,このマネジャノード情報を基にノードリストの取得要求をします。
マネジャノード情報の取得に失敗した場合は,ネームサービス定義のname_start_errorオペランドの指定値に従います。
ノードリスト情報 そのノードがオンライン中に保持しているノード情報の一覧を格納します。

(3) ノードリストファイルの作成

ノードリストファイルは,namnlcreコマンドを実行して作成します。OpenTP1ファイルシステム上に物理ファイルが作成されます。作成後は,OpenTP1のオンライン中に一定間隔でノード情報が書き込まれます。