分散トランザクション処理機能 OpenTP1 解説

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3.9.4 メッセージログの操作

OpenTP1では,システムメッセージを編集し,メッセージログをファイルに取得して,オンラインシステムの監視ができます。メッセージログは,ログサービスで管理します。

メッセージログの取得方法を次の図に示します。

図3-77 メッセージログの取得方法

[図データ]

メッセージログの運用方法については,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」を参照してください。

<この項の構成>
(1) システムメッセージを格納するファイル
(2) メッセージ通番
(3) メッセージログの抑止
(4) 出力するメッセージログの言語種別の指定

(1) システムメッセージを格納するファイル

ログサービスは,各システムサービス,MCF,およびUAPからのメッセージ出力要求を受け付け,メッセージを編集してメッセージログファイルに出力します。メッセージログファイルには,dclog1dclog2の二つのファイルがあります。二つのファイルは,ラウンドロビン方式で使用され,1世代前のメッセージ情報は保証されます。また,ログサービスからメッセージログファイルに出力されるメッセージを,同時にコンソールへ出力できます。

メッセージログファイルに出力されたシステムメッセージは,logcatコマンドで標準出力へ出力されます。出力するとき,dclog1とdclog2の最終更新時刻を比較して古い情報から順に出力します。出力するときに付ける情報をlogcatコマンドのオプションで選択できます。

OpenTP1のシステムメッセージは,重要なメッセージ(エラーメッセージ,警告メッセージ)に限り,syslogファイルにも出力されます。さらに,OpenTP1のシステムメッセージすべてを強制的にsyslogファイルに出力することもできます。ログサービス定義のlog_syslog_××××オペランドを指定すると,メッセージすべてをsyslogファイルへ出力できます。

(2) メッセージ通番

付加情報としてメッセージ通番が取得できます。メッセージ通番は,メッセージログ全体の通番です。障害などでメッセージが欠落した場合でも,メッセージ通番を基に,メッセージに抜けがあったことを検知できます。

(3) メッセージログの抑止

排他エラーが発生すると,OpenTP1はメッセージログを出力します。エラーリターンしたUAPのリトライを繰り返していると,メッセージログ量が多くなってしまいます。このため,DAMファイルの場合,排他によるエラーリターンのメッセージを出力するかどうかを,DAMサービス定義のdam_message_levelオペランドで指定できます。指定しなければ,メッセージを出力しなくて済みます。

(4) 出力するメッセージログの言語種別の指定

メッセージログを,英語で出力するか日本語で出力するかを選べます。システム共通定義のputenv形式でLANG変数に,出力したい言語種別を指定します。指定を省略すると,メッセージログは英語で出力されます。