COBOL2002 使用の手引 操作編

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6.4.3 実行可能ファイルの属性変更(HP-UX(IPF),HP-UX(IPF64)で有効)

HP-UX(IPF),HP-UX(IPF64)の場合,プログラムからの連動実行によるカバレージ情報の蓄積,カウント情報の表示で,共用ライブラリを使用するために,実行可能ファイルの属性を変更します。

共用ライブラリについては,「6.4.2 共用ライブラリ」を参照してください。

cblts2kコマンドの形式を次に示します。

形式1
[図データ]

形式2
[図データ]
-Enable
実行可能ファイルから呼び出される共用ライブラリのテストデバッグ,カバレージ情報の蓄積,カウント情報の表示ができます。
-Disable
-Enableで変更した属性を元に戻します。
-Status
-Enableによって属性が変更されているかどうかを表示します。
-Set
属性を変更する実行可能ファイルを指定します。
-Help
cblts2kコマンドの構文を表示します。この引数を指定すると,ほかの引数がすべて無効となります。

注意事項
  • -Enableオプションで実行可能ファイルの属性を変更することによって,共用ライブラリはプロセスのメモリにロードされます。この結果,プロセスが使用するメモリが増大し,メモリ不足が発生する場合があります。作業終了後は,-Disableオプションで必ず属性を元に戻してください。
  • -Enableオプションまたは-Disableオプションで属性を変更すると,実行可能ファイルの更新日付が更新されます。
  • -Enable,-Disable,-Statusのどのオプションの指定もない場合は,-Statusオプションが仮定されます。
  • 実行可能ファイルの属性変更を実行するシステム以外で作成された実行可能ファイルを対象とした場合は,KCCC6009T-SまたはKCCC6015T-Sのメッセージを出力し,実行可能ファイルの属性変更を中止します。
  • オプションは,英大文字,英小文字のどれでも指定できます。オプションの始まりは,ハイフン(-)とします。
  • オプションの区切り記号は空白文字およびタブです。空白文字およびタブを区切り記号としたくないときは,オプションをダブルコーテーション(")で囲みます。
  • 同じオプションを複数指定した場合は,最後に指定したオプションを有効とします。
  • オプションにパスの付かないファイル名を指定した場合は,カレントディレクトリのファイルとします。相対パスの付いたファイル名を指定した場合は,カレントディレクトリを起点とする相対パスのディレクトリにあるファイルとします。
  • オプションに複数のファイル名を指定する場合は,コンマ(,)または空白文字で区切ります。また,アスタリスク(*)をファイル名の一部に指定すると,*以外の文字が一致するすべてのファイルを指定できます。
  • cblts2kコマンドが返す終了コードは,次のとおりです。
    終了コード 内容
    0 正常終了
    1 エラー発生による終了
    2 キー操作による割り込みによる終了
  • -Helpオプションによるコマンドの構文は,標準出力へ出力します。それ以外のメッセージは,標準エラー出力へ出力します。