COBOL2002 使用の手引 手引編

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29.1 サービスルーチンの概要

サービスルーチンは,COBOLの言語仕様にない機能を,CALL文で呼び出すプログラムとして提供しているものです。このシステムが提供しているサービスルーチンを次に示します。

<この節の構成>
(1) プログラム実行制御
(2) ダイアログボックス/ウィンドウ
(3) デバッグ機能
(4) 変換・転記・演算
(5) データベース操作機能(Linux(x86),Linux(x64)で有効)
(6) COBOLの入出力機能
(7) XMAP3を使用した画面・帳票関連(AIX(32)で有効)

(1) プログラム実行制御

主にCOBOLプログラムの開始/終了時に,プログラムを制御するサービスルーチンです。

プログラム実行制御のサービスルーチンを,次に示します。

サービスルーチン 機能 OS
F H A B J K L S
CBLEND COBOLの実行環境を終了させる。
CBLABN プログラムを異常終了させる。
CBLARGC コマンド行に指定した引数の個数を取得する。
CBLARGV コマンド行に指定した引数の内容を取得する。

(凡例)
F:HP-UX(IPF)
H:HP-UX(IPF64)
A:AIX(32)
B:AIX(64)
J:Linux(x86)
K:Linux(x64)
L:Linux(IPF64)
S:Solaris(SPARC)
○:サポートしている

注※
COBOLプログラムのCALL文で呼び出して使用するのではなく,他言語のプログラムから呼び出して使用するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「29.4 プログラム実行制御」を参照してください。

(2) ダイアログボックス/ウィンドウ

ダイアログボックスへの入出力,およびウィンドウへの入出力を制御するサービスルーチンです。

ダイアログボックスのサービスルーチンを,次に示します。

サービスルーチン 機能 OS
F H A B J K L S
JCPOPUP 表形式のデータ項目を主画面とは別の画面に表示し,選ばれたブロック番号をインタフェース領域に格納する。 × × ×

(凡例)
F:HP-UX(IPF)
H:HP-UX(IPF64)
A:AIX(32)
B:AIX(64)
J:Linux(x86)
K:Linux(x64)
L:Linux(IPF64)
S:Solaris(SPARC)
○:サポートしている
×:サポートしていない

サービスルーチンの詳細については,「29.5 ダイアログボックス/ウィンドウ」を参照してください。

(3) デバッグ機能

COBOLが使用できるアプリケーションデバッグ機能によって,データ領域ダンプリストを出力するサービスルーチンです。

デバッグ機能のサービスルーチンを,次に示します。

サービスルーチン 機能 OS
F H A B J K L S
CBLDATADUMP COBOLプログラム実行時の任意の時点でのデータ領域ダンプリストを出力する。 × × × ×

(凡例)
F:HP-UX(IPF)
H:HP-UX(IPF64)
A:AIX(32)
B:AIX(64)
J:Linux(x86)
K:Linux(x64)
L:Linux(IPF64)
S:Solaris(SPARC)
○:サポートしている
×:サポートしていない

サービスルーチンの詳細については,「29.6 デバッグ機能」を参照してください。

(4) 変換・転記・演算

特殊な変換・転記・演算をするためのサービスルーチンです。

変換・転記・演算のサービスルーチンを,次に示します。

サービスルーチン 機能 OS
F H A B J K L S
CBLNCNV 英字・英数字・英数字編集・数字編集項目を日本語・日本語編集項目に変換する。
CBLUBIT ビットデータを論理演算する。

(凡例)
F:HP-UX(IPF)
H:HP-UX(IPF64)
A:AIX(32)
B:AIX(64)
J:Linux(x86)
K:Linux(x64)
L:Linux(IPF64)
S:Solaris(SPARC)
○:サポートしている

サービスルーチンの詳細については,「29.7 変換・転記・演算」を参照してください。

(5) データベース操作機能(Linux(x86),Linux(x64)で有効)

SQL文によるODBCインタフェース使用時に,出力された実行時メッセージのエラー情報を取得するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「29.8 データベース操作機能」を参照してください。

(6) COBOLの入出力機能

COBOLの入出力機能についてのサービスルーチンは次のとおりです。

(7) XMAP3を使用した画面・帳票関連(AIX(32)で有効)

XMAP3を使用した書式印刷機能,XMAP3を使用した通信節による画面操作・帳票出力機能に関するサービスルーチンです。

サービスルーチンの詳細については,「29.9 XMAP3を使用した画面・帳票関連」を参照してください。