トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker Object Transaction Monitor ユーザーズガイド
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(1) 例外変換テーブルファイルの形式
<OTMtoORB>
変換前の例外コード=変換後の例外コード
</OTMtoORB>
(2) 例外変換テーブルファイルの記述項目
- OTMtoORB
OTMのTSCSystemExceptionをCORBA例外に変換する方式であることを示します。例外変換テーブルファイルでは,開始タグ(<OTMtoORB>)と終了タグ(</OTMtoORB>)で,変換する例外コードを挟んで記述します。
- 変換前の例外コード
〜<符号なし整数,アスタリスク(*),およびコンマ(,)>((1〜26))
変換前の例外(OTMのTSCSystemException)に対応する例外コードを指定します。
すべての例外コードを同一の例外コードに変換する場合は,アスタリスク(*)を指定します。変換前の例外コードを複数指定する場合は,区切り文字としてコンマ(,)を使用します。各例外に対応する例外コードを次の表に示します。
表D-1 各例外に対応する例外コード
例外 |
対応する例外コード |
例外 |
対応する例外コード |
BAD_PARAM |
1 |
OBJECT_NOT_EXIST |
14 |
NO_MEMORY |
2 |
UNKNOWN |
15 |
COMM_FAILURE |
3 |
INV_OBJREF |
16 |
NO_PERMISSION |
4 |
IMP_LIMIT |
17 |
INTERNAL |
5 |
BAD_TYPECODE |
18 |
MARSHAL |
6 |
PERSIST_STORE |
19 |
INITIALIZE |
7 |
FREE_MEM |
20 |
NO_IMPLEMENT |
8 |
INV_IDENT |
21 |
BAD_OPERATION |
9 |
INV_FLAG |
22 |
NO_RESOURCES |
10 |
INTF_REPOS |
23 |
NO_RESPONSE |
11 |
BAD_CONTEXT |
24 |
BAD_INV_ORDER |
12 |
OBJ_ADAPTER |
25 |
TRANSIENT |
13 |
DATA_CONVERSION |
26 |
- 変換後の例外コード
〜<符号なし整数>((1〜26))
変換後の例外(CORBA例外)に対応する例外コードを指定します。各例外に対応する例外コードは,表D-1に示した値と同じです。
(3) 例外変換テーブルファイルの注意事項
- 複数の例外に対する変換方法を指定する場合は,"変換前の例外コード=変換後の例外コード"の行を,改行して繰り返し指定します。
- コメント行は,<!-- -->のタグで囲んで記述してください。
- 変換前の例外コードと等号(=)の間,および等号(=)と変換後の例外コードの間に空白やタブは記述できません。
- 例外変換の指定に誤りがあった場合は,例外変換テーブルファイルは使用できません。
- 同じ値の変換前の例外コードを複数回指定すると,最後に記述された指定内容が有効となります。
- 変換前の例外コードにアスタリスク(*)を記述すると,すべてのOTM例外が同一のCORBA例外に変換されます。
同じ値の変換前の例外コードを複数回指定すると,あとに記述された指定内容が有効となるため,アスタリスク(*)を記述する前の指定は無効となってしまいます。したがって,アスタリスク(*)を使用する場合は,例外変換テーブルファイルの最初の行に記述することをお勧めします。
- コンマ(,)を使用して複数の変換前の例外コードを指定した場合,その中にアスタリスク(*)が含まれていると,アスタリスク(*)だけを指定した場合と同様の結果となります。
- < >で囲んだタグの中に空白やタブを記述すると,空白も含めてタグ名称として認識されます。つまり,<△OTMtoORB>(△:空白)などと記述すると,例外変換のタグとして認識されません。また,コメントの開始タグ(<!--)や終了タグ(</)の途中にも空白やタブなどを記述しないでください。その場合は,コメントの開始・終了タグと認識されません。
- 開始タグ(<OTMtoORB>)と終了タグ(</OTMtoORB>)の間に記述できるタグは,コメントのタグだけです。また,<OTMtoORB>と</OTMtoORB>の範囲外には,空行(空白,タブだけの行も含む)とコメントだけを記述できます。
ただし,OTMtoORB以外のタグを記述しても,開始タグと終了タグが正しく記述してある場合はエラーにはならないで,無視されます。この場合,開始タグに対応する終了タグが記述されていない場合などはエラーになります。
- タグを記述する行では,タグ開始文字(<)の前,およびタグ終了文字(>)のあとには,空白とタブだけを記述できます。
- ASCII文字だけを使用できます。ただし,コメントの中では,その他の文字も使用できます。
- 例外変換テーブルファイルから作成した例外変換テーブルは,TSCORBコネクタのプロセス内で使用され,例外変換処理が行われます。なお,例外変換テーブルは,一つのTSCORBコネクタのプロセスに対して,一つだけ使用できます。
(4) 例外変換テーブルファイルの記述例
ここでは,次に示すようにOTMのTSCSystemExceptionをCORBA例外に変換する場合の例外変換テーブルファイルの記述例を示します。
- COMM_FAILURE,INTERNAL,およびINITIALIZEの例外を,OBJ_ADAPTERに変換します。
- TRANSIENTの例外をINITIALIZEに変換します。
- COMM_FAILURE,INTERNAL,INITIALIZE,およびTRANSIENT以外の例外を,すべてUNKNOWNに変換します。
<!-- OTM例外をCORBA例外に変換する -->
<!-- すべての例外をUNKNOWNに変換する -->
<OTMtoORB>
*=15
<!-- COMM_FAILURE,INTERNAL,およびINITIALIZEの例外を -->
<!-- OBJ_ADAPTERに変換する -->
3,5,7=25
<!-- TRANSIENTの例外をINITIALIZEに変換する -->
13=7
</OTMtoORB>
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