Hitachi Multi Payment Network communications server 概説
通信サーバfor Billerは,MPNの収納サービスのうち,収納機関で必要な処理をします。収納サービスは,金融機関,MPNセンタ,および収納機関の間で電文を送受信して実現されます。
ここでは,電文の送受信,電文の振り分け,および収納業務の受付について説明します。
通信サーバfor Billerでの電文の流れを説明します。MPN全体での電文の流れ,および電文の種類については,「1.3.2 収納サービスの仕組み」を参照してください。
照会電文は,利用者が収納機関からの収納情報を照会するときに送受信される電文です。照会電文の流れを次に示します。
図2-12 照会電文の流れ(通信サーバfor Biller)
通信サーバfor Billerは,照会依頼電文を受信すると,収納業務プログラムに電文を送ります。そのあと,収納業務プログラムから受け取った照会応答電文をMPNセンタに送信します。
消込電文は,利用者が公共料金や税金などを支払うときに送受信される電文です。
国庫金とそれ以外の場合とでは,消込電文の流れが異なります。消込電文の流れを次に示します。
図2-13 消込電文の流れ(通信サーバfor Biller:地方税・地公体料金,一般料金の場合)
通信サーバfor Billerは,消込依頼電文を受信すると,消込応答電文を作成してMPNセンタに送信し,収納業務プログラムに消込依頼電文を通知します。また,消込情報をDBに設定します。
図2-14 消込電文の流れ(通信サーバfor Biller:国庫金の場合)
通信サーバfor Billerは,国庫金消込依頼電文を受信すると,収納業務プログラムに国庫金消込依頼電文を通知し,消込情報をDBに設定します。収納業務プログラムから結果応答を受け取ると,通信サーバfor Billerは国庫金消込応答電文を作成してMPNセンタに送信します。
取消電文は,消込済みの収納情報を消込前の状態(利用者が支払う前の状態)に戻すときに送受信される電文です。利用者が公共料金や税金などを支払ったあとに,必要に応じて,窓口から要求されます。取消電文の流れを次に示します。
図2-15 取消電文の流れ(通信サーバfor Biller)
通信サーバfor Billerは,取消依頼電文を受信すると,収納業務プログラムに電文を送ります。そのあと,収納業務プログラムから受け取った取消応答電文をMPNセンタに送信します。また,取消できる場合は,消込済みとなっていたDBの情報を消込前の状態に戻します。
通信サーバfor Billerが受信した電文をどの収納業務プログラムに送るかを選択できます。電文の振り分けは,通信サーバシステム定義に定義します。
電文の振り分けの流れを次に示します。
図2-16 電文の振り分け
収納サービスでは,照会,消込,および取消の処理の中で,収納機関のDBの情報が参照または変更されます。これらのDBの操作は,収納業務プログラムが通信サーバfor Billerに操作要求することによって実行されます。通信サーバfor Billerでは,収納業務プログラムからのDBの操作要求を受け付けるためのインターフェースを用意しています。
収納業務の受付の流れ(照会の場合)を次に示します。
図2-17 収納業務の受付(照会の場合)
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