Hitachi Multi Payment Network communications server 概説
通信サーバfor Bankは,MPNの収納サービスのうち,金融機関で必要な処理をします。収納サービスは,金融機関,MPNセンタ,および収納機関の間で電文を送受信して実現されます。
ここでは,電文の送受信および電文の再送について説明します。
通信サーバfor Bankでの電文の流れを説明します。MPN全体での電文の流れ,および電文の種類については,「1.3.2 収納サービスの仕組み」を参照してください。
照会電文は,利用者が収納機関からの収納情報を照会するときに送受信される電文です。照会電文の流れを次に示します。
図2-4 照会電文の流れ(通信サーバfor Bank)
通信サーバfor Bankは,金融業務プログラムから受け取った情報を基に,照会依頼電文を作成し,MPNセンタに送信します。そのあと,MPNセンタから受信した照会応答電文を金融業務プログラムに送信します。
消込電文は,利用者が公共料金や税金などを支払うときに送受信される電文です。消込電文の流れを次に示します。
図2-5 消込電文の流れ(通信サーバfor Bank)
通信サーバfor Bankは,金融業務プログラムから受け取った情報を基に,消込依頼電文を作成し,MPNセンタに送信します。そのあと,MPNセンタから受信した消込応答電文を金融業務プログラムに送信します。金融業務プログラムでは,消込応答電文を基に,利用者が支払った金額を口座から引き落とします。
取消電文は,消込済みの収納情報を消込前の状態(利用者が支払う前の状態)に戻すときに送受信される電文です。利用者が公共料金や税金などを支払ったあとに,必要に応じて,窓口から要求されます。取消電文の流れを次に示します。
図2-6 取消電文の流れ(通信サーバfor Bank)
通信サーバfor Bankは,金融業務プログラムから受け取った情報を基に,取消依頼電文を作成し,MPNセンタに送信します。そのあと,MPNセンタから受信した取消応答電文を金融業務プログラムに送信します。金融業務プログラムでは,取消応答電文を基に,消込時に引き落とした金額を元に戻します。
通信サーバfor Bankでは,送信した消込依頼電文または取消依頼電文がタイムアウトした場合,再度電文を送信できます。
電文の再送には,次の方法があります。
自動再送の場合は,依頼電文がタイムアウトすると,自動で再送されます。再送する回数および間隔は,通信サーバシステム定義で指定できます。
自動再送の流れを次に示します。
図2-7 自動再送の流れ
手動再送の場合は,電文再送コマンドまたは複数電文再送コマンドを実行すると,電文が再送されます。複数電文再送コマンドの場合は,指定した条件を満たす複数の電文を一度に再送できます。手動再送では,コマンドの実行によって再送されるため,任意のタイミングで電文を再送できます。
コマンドによる手動再送の流れを次に示します。手動再送の場合は,タイムアウトした電文はDBに格納されます。電文再送コマンドを実行すると,DBに格納されていた電文が送信されます。
図2-8 コマンドによる手動再送の流れ
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