Groupmax Mail - SMTP Version 6 運用ガイド
- <この項の構成>
- (1) 機能
- (2) 説明
- (3) edit_optionで設定する値
(1) 機能
オプションパラメタの設定内容を変更します。
(2) 説明
プロンプト「smtpmng>」にサブコマンドのedit_optionを入力すると,次のようなメニューメッセージが表示されて,プロンプトが「edit_option>」に変わります。メニュー番号「4」またはサブコマンドの省略系「eo」を入力しても同じ結果になります。
次にedit_optionの実行例を示します。
smtpmng> edit_option 設定する項目の番号を入力してください。 0.設定項目一覧の表示 1.現在の設定値表示 2.ゲートウェイの監視時間(gw_poll_time) 3.ログ出力パラメタ(log_parameter) 4.エラーログレベル(error_level) 5.送信プロセスのリトライ処理間隔(daemon_retry_interval) 6.送信プロセスのリトライ処理回数(daemon_retry_count) 7.送信処理時のSMTPコマンドのタイムアウト時間(daemon_alarm_intervel) 8.送信制限を行うメールのサイズと時間帯(send_body_size_limit) 99.edit_optionサブコマンドの終了 edit_option>プロンプト「edit_option>」の状態でメニュー番号「2」から「8」のどれかを入力してください。メニュー番号を入力すると,現在の設定値を表示してから,変更値と確認(Yes/No)の入力を求めてきます。また,設定項目によっては続けて関連項目を設定します。
メニュー番号「2」を入力した場合を次に示します。
edit_option> 2 [ゲートウェイの監視時間] 現在の設定値(GW_POLL_TIME) -> 10 変更する値 (GW_POLL_TIME) -> 20 設定しますか?(Yes/No) y edit_option>プロンプト「edit_option>」に99を入力するとサブコマンドを終了し,プロンプトが「smtpmng>」に変わります。
(3) edit_optionで設定する値
edit_optionで設定できる値は次の7種類です。
- ゲートウェイの監視時間(gw_poll_time)
ゲートウェイ受信用のキューディレクトリ(gwq)に受信メールがない状態,およびGroupmax Mail Serverからの送信メールがない状態で,smtp_gwが処理を休止する間隔を設定します。デフォルトは,10秒です。(設定可能範囲:10〜180秒)
- ログ出力パラメタ(log_parameter)
ログファイルのファイルサイズとバックアップ数を指定します。このパラメタは,smtp_gwとsmtp_dmとdbmapで共用されるため,ファイルサイズ×バックアップ数×3(キロバイト)のディスク容量が必要です。
それぞれのデフォルト値は次のとおりです。
- ログファイルの最大サイズ:1000Kバイト
- バックアップ数:5
バックアップ数は,以下の計算式を例に計算してください。
ユーザ数×(送信係数(0.001)+受信係数(0.004))×バックアップ日数(7)=バックアップ数
上記の計算式で10〜5の間で運用開始時のバックアップ数を決めてください。10以上の場合には10にし,5以下の場合には5にしてください。運用開始後,定期的にログのバックアップ状況を確認し,バックアップ数を調節してください。1週間程度のログが残るようにすることを推奨いたします。
- エラーログレベルの設定(error_level)
Mail - SMTP運用時に発生したエラーメッセージをログファイルとエラーメッセージ専用の別ファイル(logdir下のerrlog)へ2度出力するときの出力レベルを指定します。この設定値をスペースで区切ると,複数指定できます。noneとほかの値を同時に指定した場合は,none以外の値が優先されます。デフォルトは,2重出力しない(none)です。
本設定は,ログファイルに出力されるエラーログについて個別に監視したい場合にだけlevel1〜level3の設定を行います。保守情報の取得だけでよい場合には,本設定にはnoneを指定してください。
- none
- エラーレベルの設定を無効にします。
- level1
- Mail - SMTPがサービス停止を伴う場合に出力するエラーメッセージを出力します。
- level2
- Groupmax Mailユーザとインターネット間でメールの送受信ができなかったことを示すエラーメッセージを出力します。
- level3
- コンフィグレーションファイル不正,プロトコル不正などのエラーメッセージを出力します。
- 送信プロセスのリトライ処理間隔(daemon_retry_interval)
smtp_daemonがメールを送信するときに,一時送信を保留したメールを再度送信する間隔を設定します。デフォルトは,60分です。(設定可能範囲:30〜600分)
- 送信プロセスのリトライ処理回数(daemon_retry_count)
smtp_daemonがメールを送信するときに,一時送信を保留したメールを再度送信処理する回数を設定します。0を設定した場合,再送信処理は実行されません。デフォルトは,2回です。(設定可能範囲:0〜9)
- 送信処理時のSMTPコマンドのタイムアウト時間(daemon_alarm_interval)
smtp_daemonがsendmailに対してメールを送信するとき,sendmailからの通信が途絶えた場合にタイムアウトする時間を設定します。デフォルトは,5分です。(設定可能範囲:1〜10分)
- 送信制限を行うメールのサイズと時間帯(send_body_size_limit)
smtp_daemonがsendmailに対してメールを送信するとき,一定サイズを越えるメールを送信制限する場合に送信制限するメールのサイズと制限を行う時間帯を設定します。(設定可能範囲[制限サイズ]:0〜100000キロバイト,[制限時間帯]:0〜24時)
プロンプト「edit_option>」で8を入力してください。メニュー番号を入力すると以下のメニューが表示されます。
1を入力すると,送信制限が設定できます。2を入力するとすべての送信制限を解除します。99を入力すると,送信制限の設定を終了してedit_optionのメニューにもどります。
edit_option> 8 現在の設定値(SEND_BODY_SIZE_LIMIT) -> 0/0-24 (送信制限されていません) 設定する項目の番号を入力してください。 1.制限値の設定・変更 2.送信制限の解除 99.送信制限の設定の終了 edit_option>
(a) 送信制限を行う場合は,次のように設定します。
edit_option> 1 '制限サイズ/送信制限開始時間-送信制限終了時間' の形式で設定してください。 制限サイズはキロバイト単位で設定してください。 設定例)8:00時から20:00時までの間,ボディサイズ 1000Kバイトを 越えるメールを送信制限する場合 -> 1000/8-20 変更する値 (SEND_BODY_SIZE_LIMIT) -> のプロンプトが表示されますので,次の内容を設定します。
- 制限サイズ:制限サイズはキロバイト単位で指定します。制限の対象はエンコード後のメール本文+添付ファイルのサイズです(具体的には,送信時にsmqにキューイングされるBXXXXXXXファイルのサイズ)。例えばSEND_CODE=mimeが設定されている場合,エンコード後のメールのサイズは,約1.3倍になることにご注意ください。
- (例)
- 1000Kバイトを越えるメールを送信制限する場合,制限サイズは1000です。
- 1000Kバイトを越えるメールでエンコード後のサイズで送信制限する場合,制限サイズは1333です。
- 注意
- 制限サイズを超えたメールは,smqに引き続きキューイングされます。このとき,送信制限によってキューイングされているファイルはOXXXXXXX.lmtの形式になっています。
- 制限開始時間-制限終了時間:制限を開始する時間と終了する時間を,24時間単位で指定します。
- (例)
- 8:00時から17:00時(16時59分59秒)まで,1000Kバイトを越えるメールを送信制限する場合,以下のように1000/8-17を設定します。
変更する値 (SEND_BODY_SIZE_LIMIT) ->1000/8-17 8:00時から17:00時まで,1000Kバイトを越えるメールを 送信制限します。 設定後の送信制限スケジュールは次のようになります。 8:00時から17:00時まで1000Kバイトを越えるメールは 送信制限されます。 設定しますか?(Yes/No) y
- 注意
- 終日指定(0:00〜24:00)した場合には,制限サイズを超えるメールについてエラーレポートを返信します。
(b) 時間帯によって異なる制限サイズを設定したい場合は,次のように設定します。
- (例)
- 8:00時から15:00時までは,1000Kバイトを超えるメールを送信制限する。1500時から20:00時までは,2000Kバイトを超えるメールを送信制限する。
- 以下のように1000/8-15を設定した後,2000/15-20を設定します。
変更する値 (SEND_BODY_SIZE_LIMIT) -> 1000/8-15 8:00時から15:00時まで,1000Kバイトを越えるメールを 送信制限します。 設定後の送信制限スケジュールは次のようになります。 8:00時から17:00時まで1000Kバイトを越えるメールは 送信制限されます。 設定しますか?(Yes/No) y 続けて送信制限の設定を行いますか?(Yes/No)y '制限サイズ/送信制限開始時間-送信制限終了時間' の形式で設定してください。 制限サイズはキロバイト単位で設定してください。 設定例)8:00時から20:00時までの間,ボディサイズ 1000Kバイトを越えるメールを 送信制限する場合 -> 1000/8-20 変更する値 (SEND_BODY_SIZE_LIMIT) -> 2000/15-20 15:00時から20:00時まで,2000Kバイトを越えるメールを 送信制限します。 設定後の送信制限スケジュールは次のようになります。 8:00時から15:00時まで1000Kバイトを越えるメールは 送信制限されます。 15:00時から20:00時まで2000Kバイトを越えるメールは 送信制限されます。 設定しますか?(Yes/No) y
- 注意
- 制限する時間帯が重なっている場合は,制限サイズの上下にかかわらず後から指定されたものが有効となる(上書きされる)ことに注意してください。
- (例)
- 1000/8-19を設定した後に2000/15-20を設定した場合,設定時間の重なった15:00〜19:00の制限サイズは後から指定した2000Kバイトが設定されます。
(c) 深夜0時を越えて時間帯を設定したい場合は,次のように設定します。
X時から24:00時までの設定,および0時からY時までの設定を行います。
- (例)
- 20:00時〜翌日5:00時まで,1000Kバイトを超えるメールを送信制限したい場合,20:00時から24:00時までの設定と,0:00時から5:00時の設定を行います。設定方法は,1000/20-24を設定した後に1000/0-5を設定します。
- 注意
- 異なる制限サイズを終日指定にした場合には,すべての時間帯で送信することができないメールはエラーレポートを返信します。この場合,smtp_daemonのログファイルにエラーログSmtpgw210が出力されます。Groupmax Mailユーザは送信一覧の配信状態で配信エラーになったことを確認できます。また,後で送信できるメールについては送信できる時間帯になるまでキューイングされます。
- (例)
- 5000/0-8と1000/8-20と5000/20-24を設定した場合,
- 6000Kバイトのメールは終日送信できないのでエラーレポートが返信されます。2000Kバイトのメールは8:00時から20:00時までは送信制限されますが,20:00時から翌日8:00時の間に送信されます。
(d) 設定したスケジュールを時間帯を指定して解除する場合は,制限サイズを0にして,制限解除する時間帯を設定します。
- (例)
- 8:00から16:00までの送信制限を解除する場合,0/8-16と指定します。
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