7.11.1 -XX:ExplicitMemoryAutoReclaimTargetBlockRatio
明示管理ヒープ機能の自動解放処理で設定している解放率の上限値を指定します。
説明
このオプションは、Explicitヒープのチューニング、および自動配置機能によるExplicitヒープに配置するオブジェクトの選定を実施したあと、自動解放処理を繰り返し実行しても、Explicitヒープ領域の利用済みサイズが単調増加を続ける場合に使用するオプションです。Explicitメモリーブロックの自動解放処理では、自動解放処理対象のExplicitメモリーブロックを選択します。しかし、オブジェクトの参照関係によっては、1つのExplicitメモリーブロックを選択しただけではオブジェクトが削除できないで、複数のExplicitメモリーブロックを選択しなければ削除できない場合があります。このような場合に、このオプションを使用して、自動解放処理の対象とする選択量を増やします。
明示管理ヒープ機能の自動解放処理で設定している解放率の上限値を指定します。 解放率とは、自動解放処理で選択した量に対する、実際に自動解放処理で解放した量の割合を指します。
明示管理ヒープ機能では、自動解放処理の対象とする選択量を決定するために、過去の自動解放処理の解放率を使用しています。この解放率によって、Explicitヒープへの流入量に対して自動解放処理の対象とする選択量を調節し、Explicitヒープが単調増加しないようにしています。ただし、自動解放処理の対象とする選択量を増やすと、自動解放処理時間が長くなります。自動解放処理実行中は、FullGCと同様にアプリケーションの実行が停止します。そのため、自動解放処理時間が長くなり過ぎないように、自動解放処理の対象とする選択量に上限を設けています。
0を指定すると、このオプションを指定しない場合と同じ上限値となります。100を指定すると、過去の自動解放処理で設定している解放率の上限値を最大に引き上げます。ただし、自動解放処理の動作上、100を指定しても、Explicitヒープ内のすべてのオブジェクトが自動解放処理の対象となるわけではありません。
- 前提オプション
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-XX:+HitachiUseExplicitMemory
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-XX:+HitachiExplicitMemoryAutoReclaim
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書式
-XX:ExplicitMemoryAutoReclaimTargetBlockRatio=整数値
指定できる値
- 整数値
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型:Integer
0〜100の整数(単位:%)で指定します。
デフォルト値
- 定義項目の省略
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-XX:ExplicitMemoryAutoReclaimTargetBlockRatio=0
- 値の省略
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次のメッセージを標準エラーに出力して、JavaVMをリターンコード1で終了します。
Improperly specified VM option 'ExplicitMemoryAutoReclaimTargetBlockRatio=' Error: Could not create the Java Virtual Machine. Error: A fatal exception has occurred. Program will exit.