2.9.4 create-jacc-provider
任意の認証モジュールで使用できるJACCプロバイダーの作成
書式
asadmin [asadmin-options] create-jacc-provider [--help] --policyproviderclass pol-provider-class --policyconfigfactoryclass pc-factory-class [--property name=value[:name=value]...] [--target target] jacc-provider-name
格納先
Application Serverインストールディレクトリー/javaee/glassfish/bin
機能
create-jacc-providerサブコマンドは、JSR-115準拠のJava Authorization Contract for Containers(JACC)プロバイダーを作成します。JSR-115準拠のJACCプロバイダーは、Java EE Serverで実行するアプリケーションの認証に使用できます。
Application Serverのデフォルトのインストール環境には、defaultおよびsimpleという名前の2つのJACCプロバイダーが含まれています。create-jacc-providerサブコマンドによって、任意の認証モジュールを追加できます。
このサブコマンドはリモートモードだけサポートします。
JACCプロバイダーは、domain.xmlファイルのsecurity-service要素内にjacc-provider要素として作成されます。
前提条件
ドメイン管理サーバは、稼働状態である必要があります。
ファイル
-
JACCプロバイダーは、ドメインのdomain.xmlファイルのsecurity-service要素内にjacc-provider要素として作成されます。
-
jacc-provider-nameには、domain.xmlファイルのjacc-provider要素を参照するために使用されるプロバイダーの名称を使用します。
引数
- --help | -?
-
このサブコマンドのヘルプテキストを表示します。
- --policyproviderclass pol-provider-class
-
java.security.Policyを実装するjavax.security.jacc.policy.providerの完全修飾クラス名を指定します。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
java.security.Policyインターフェースを実装するクラスの名称
デフォルト値:なし
-
- --policyconfigfactoryclass pc-factory-class
-
プロバイダー固有のjavax.security.jacc.PolicyConfigurationFactoryを実装するjavax.security.jacc.PolicyConfigurationFactory.providerの完全修飾クラス名を指定します。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
javax.security.jacc.PolicyConfigurationFactoryインターフェースを実装するクラスの名称
デフォルト値:なし
-
- --property name=value[:name=value]...
-
JACCプロバイダー構成時のオプションをプロパティー名と値のペアで指定します。指定形式は、name=valueです。複数指定する場合は、コロン(:)で区切ります。同じプロパティー名を複数指定した場合は、最後に指定したプロパティーの値が有効となります。
name
型:String
指定できる値を次に示します。
-
repository
JACCポリシーファイルを格納するディレクトリーを指定します。このプロパティーは、Java EE ServerのJACCプロバイダーではデフォルトで定義されません。
デフォルト値:なし
value
型:String
指定できる値を次に示します。
-
JACCポリシーファイルを格納するディレクトリーへのパス
デフォルト値:${com.sun.aas.instanceRoot}/generated/policy(default Java EE ServerのJACCプロバイダーのデフォルトのディレクトリー)
-
- --target target
-
作成するJACCプロバイダーの対象を指定します。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
server
ドメイン管理サーバを対象とします。serverはドメイン管理サーバの名称です。
-
configuration_name
指定した名称の構成を対象とします。
-
cluster_name
指定した名称のクラスターを対象とします。
-
instance_name
指定した名称のサーバインスタンスを対象とします。
デフォルト値:server
-
- jacc-provider-name
-
domain.xmlのjacc-provider要素を参照するために使用するプロバイダーの名称を指定します。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
プロバイダーの名称
デフォルト値:なし
-
使用例
次の例では、instance1という名称のサーバインスタンスに、JACCプロバイダーを作成します。
asadmin create-jacc-provider --target instance1 --policyproviderclass com.sun.enterprise.security.provider.PolicyWrapper --policyconfigfactoryclass com.sun.enterprise.security.provider.PolicyConfigurationFactoryImpl testJACC
戻り値
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
サブコマンドの実行に成功しました。 |
1 |
サブコマンドの実行中にエラーが発生しました。 |