uCosminexus DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド

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6.4.11 サービスプロセス例外フィルタ機能を使用した保守情報の取得

サービスプロセス例外フィルタ機能とは,サービスプロセスで構造化例外によるアプリケーションエラーが発生した場合に,[アプリケーションエラー]ダイアログを表示するか,構造化例外の原因を究明するための保守情報を取得するかなどを設定できる機能です。

サービスプロセス例外フィルタ機能を使用するためには,TPBrokerのCORBA::UNKNOWN例外発生の抑止機能の設定をしてください。TPBrokerの設定については,「3.5(3) サービスプロセス例外フィルタ機能を使用する場合の設定」を参照してください。

ここでは,サービスプロセス例外フィルタ機能を使用するための環境変数の設定と,サービスプロセス例外フィルタ機能を使用した場合にクライアントに返却されるエラーについて説明します。

<この項の構成>
(1) 環境変数の設定
(2) クライアントに返却されるエラー

(1) 環境変数の設定

システム環境変数「_HIEDMS_EXCEPTION_FILTER」には,サービスプロセスで構造化例外が発生した場合の動作を指定します。次のどれかを指定してください。

EXHNDL_DUMP
"環境変数「DOCBROKERDIR」で指定したディレクトリ\spool"下に保守情報を出力し,サービスプロセスを異常終了します。[アプリケーションエラー]ダイアログを表示することなく,サービスプロセスが再起動します。

EXHNDL_NODUMP
保守情報を出力しないで,サービスプロセスを異常終了します。[アプリケーションエラー]ダイアログを表示することなく,サービスプロセスが再起動します。

SHHNDL_DUMP
"環境変数「DOCBROKERDIR」で指定したディレクトリ\spool"下に保守情報を出力し,OSへ構造化例外を返却します。[アプリケーションエラー]ダイアログを表示し,システム管理者が[アプリケーションエラー]ダイアログに応答することによって,サービスプロセスが再起動します。

NOHNDL
保守情報を出力しないで,OSへ構造化例外を返却します。[アプリケーションエラー]ダイアログを表示し,システム管理者が[アプリケーションエラー]ダイアログに応答することによって,サービスプロセスが再起動します。

環境変数の設定を省略した場合,またはこれらの値以外を指定した場合,「EXHNDL_DUMP」が仮定されます。

なお,TPBrokerのCORBA::UNKNOWN例外発生の抑止機能を設定していない場合は,保守情報を出力しません。また,[アプリケーションエラー]ダイアログも表示しません。このとき,サービスプロセスは終了しません。

(2) クライアントに返却されるエラー

サービスプロセス例外フィルタ機能を使用している場合に,クライアントからの要求に対する処理で構造化例外が発生すると,クライアントにエラーが返却されます。返却されるエラーの種類を次の表に示します。

表6-4 クライアントに返却されるエラー(サービスプロセス例外フィルタ機能を使用する場合)

major_code minor_code
ERR_DMA DMARC_NETWORK_UNAVAILABLE
ERR_DMA DMARC_FAILED
ERR_DBR ERR_SESSION_NOT_CONNECT
ERR_DBR ERR_NO_SERVICE

返却されたエラーへの対処方法については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 メッセージ」のDMAの戻り値の説明を参照してください。