uCosminexus DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド

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6.4.1 障害が発生した時にDocumentBrokerが出力する情報

ここでは,障害が発生した時に,DocumentBrokerが出力する情報について説明します。

なお,Java クラスライブラリが出力する情報については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ Java 解説」を参照してください。

<この項の構成>
(1) メッセージ
(2) トレースファイル
(3) サービスのワークディレクトリの削除

(1) メッセージ

運用中のメッセージは,イベントビューアのログ・アプリケーションに出力されます。コマンド実行中のメッセージについては,標準エラー出力に出力されます。メッセージの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 メッセージ」を参照してください。

(2) トレースファイル

発生した障害の切り分けや,原因究明のためにトレースファイルを出力します。関数トレースやメッセージも出力されます。

トレースファイルの出力方法や出力内容については,環境変数で設定できます。

(a) 出力先ディレクトリ

トレースファイルは,環境変数「_HIEDMS_TRACE_DIR」に指定したディレクトリに出力されます。文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合,環境変数「_HIEDMS_TRACE_DIR」には,印刷可能なASCIIコードで値を指定してください。

環境変数「_HIEDMS_TRACE_DIR」を指定した場合の出力先ディレクトリは,次のとおりです。

サーバのトレースファイル
環境変数「_HIEDMS_TRACE_DIR」に指定したディレクトリ\server

クライアントのトレースファイル
環境変数「_HIEDMS_TRACE_DIR」に指定したディレクトリ\client

 

デフォルトの出力先ディレクトリは,次のとおりです。

サーバのトレースファイル
インストールディレクトリ\Server\spool\server

クライアントのトレースファイル
次に示す優先順位で出力先が決まります。
  1. インストールディレクトリ\Server\spool\client
  2. インストールディレクトリ\DevKit\spool\clientまたはインストールディレクトリ\Runtime\spool\client
  3. カレントディレクトリ
(b) 出力ファイル名

トレースファイルの出力ファイル名は,環境変数に指定できません。次のファイル名で出力されます。

サーバのトレースファイル名
EDMRasTrace0x"PID"_"NO".log

クライアントのトレースファイル名
EDMRasTraceCL0x"PID"_"NO".log

注意:「PID」はプロセス識別子です。「NO」はファイル番号です。

(c) トレースファイルの保存日数

トレースファイルは,環境変数「_HIEDMS_TRACE_KEEP_DAYS」に指定した日数だけ保存されます。1〜365の日数を指定します。デフォルトは70(日)です。DocumentBrokerサーバ起動時,トレースファイルの出力先ディレクトリに,環境変数「_HIEDMS_TRACE_KEEP_DAYS」で指定した保存日数を超えるトレースファイルが存在する場合,これらのファイルは削除されます。

削除対象は,「(a) 出力先ディレクトリ」の指定内容に対応した出力先のファイルです。なお,DocumentBrokerサーバ起動マシンと別マシンでクライアントが動作する場合,クライアントマシンで環境変数「_HIEDMS_TRACE_KEEP_DAYS_CLT」に指定した日数だけ保存されます。1〜365の日数を指定します。デフォルトは0です。0を指定した場合はトレースファイルは削除しません。

クライアントアプリケーションの停止時,トレースファイルの出力先ディレクトリに,環境変数「_HIEDMS_TRACE_KEEP_DAYS_CLT」で指定した保存日数を超えるトレースファイルが存在する場合,これらのファイルは削除されます。

一つのシステムでは環境変数「_HIEDMS_TRACE_KEEP_DAYS」と「_HIEDMS_TRACE_KEEP_DAYS_CLT」は同じ値を設定することを推奨します。

(d) 切り替えファイル数

トレースを出力するファイルサイズの上限を超えた場合に,切り替えるファイルの数を指定できます。環境変数「_HIEDMS_TRACE_NUM」に,切り替えることができるファイルの数を2〜16の値で指定します。デフォルトは2です。切り替えるファイルの数の上限を超えると,最初のファイルに戻って出力します。このとき,ファイルは上書きされます。

(e) ファイルサイズ

トレースを出力するファイルのサイズを,環境変数「_HIEDMS_TRACE_SIZE」に4,096〜2,147,483,647の値で指定します。デフォルトは1,048,576(1メガバイト)です。

(f) トレースの出力レベル

トレースの出力レベルを変更できます。環境変数「_HIEDMS_TRACE_LEVEL」にトレースレベルを指定します。デフォルトは10です。トレースレベルと出力情報について,次の表に示します。

表6-3 トレースレベルと出力情報

トレースレベル 出力情報
-1
  • トレースヘッダ
0
  • エラーなどの必須情報
  • サーバの開始/終了
10(デフォルト)
  • トレースレベルが0の場合に出力される情報
  • ユーザインターフェースの情報
  • ほかのプログラムとのインターフェースの情報
  • データベースへの接続/切断

注※
トレースレベルが -1 の場合,環境変数「_HIEDMS_TRACE_NUM」にデフォルトの値,または2以上の値が指定されていても,トレースを出力するファイルの数は一つです。

(3) サービスのワークディレクトリの削除

DocumentBrokerサーバ起動時に,環境変数「_HIEDMS_TRACE_KEEP_DAYS」で指定した保存日数を超えるサービスのワークディレクトリを削除します。サービスが作成していないディレクトリの場合でも,名称が14けたの数字で構成されているディレクトリは削除の対象となります。

削除対象となるディレクトリの例を次に示します。

DocumentBrokerクライアントの場合は,ファイル転送サービス起動時に,環境変数「_HIEDMS_TRACE_KEEP_DAYS_CLT」で指定した保存日数を超えるサービスのワークディレクトリを削除します。ファイル転送サービスが作成していないディレクトリの場合でも,名称が14けたの数字で構成されているディレクトリは削除の対象となります。

削除対象となるディレクトリの例を次に示します。

注※
サービスを起動した時刻を表します。
  • YYYY:西暦年号(4けた)
  • MM:月(2けた)
  • DD:日(2けた)
  • hh:時(2けた)
  • mm:分(2けた)
  • ss:秒(2けた)