5.5.1　概要

商品手配システム（基本編）では，システムの正常系の処理だけを実装しました。そのため，商品手配システムで例外が発生しなければ，商品手配システムは正しく処理を実施した結果をサービスリクエスタに返却できます。しかし，通信が失敗するなどの例外が発生した場合は，意図した結果を返却できません。

例えば，次の図のように，InventoryManagementサービスアダプタと在庫管理サービスの間の通信が失敗した場合，発生した例外情報をサービスリクエスタにそのまま返却することになります。

図5‒8　例外情報の返却例（商品手配システム（基本編））

商品手配システム（フォルトハンドリング編）では，商品手配システムで発生した例外をハンドリングし，サービスリクエスタに意図した結果を返却できるようにします。例えば，InventoryManagementアダプタと在庫管理サービスの間の通信が失敗した場合は，次の図のようにビジネスプロセスで例外情報を加工して，意図した形式のレスポンスをサービスリクエスタに返却するようにします。

図5‒9　例外情報の返却例（商品手配システム（フォルトハンドリング編））

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